第三弾は、 学校の外、近所での植物の発見 です。
まず、低学年の生徒に重要な「観察する対象物を身近なものから、徐々に遠くへと変化させていく手法」の第三段階です。
対象エリアを近郊、学校への通学路の途中を基本とします。大学との連携教育の場合は、大学構内の植栽などを対象とすることも可能です。大学生自体がこうした環境理解を進めることも重要です。もちろん、エリアごとにどこまで子どもたちを連れだすか、または通学の行き帰りが最適かどうかなどは、エリア特性によっても大きくことなります。これは、エリアごとに検討します。ただ、可能ならば、以下の方法を基本に設計してみてください。
1)近所の公園、雑木林にある「草花や樹木」への「なぜ?」という問いを発する
学校の近くの公園や雑木林などにある「草花」や「樹木」に素朴な疑問「なぜ?」を発することから始めます。
疑問符:その1「なんという名前の花や草、木なの?」
当然、学校の校庭、家庭での体験があり、その上でその手法を知った上で、どんな花、草、木なのかを観察することから、始まります。
ここで重要になるのは、あらかじめ観察対象とする「公園」や「雑木林」の植栽の管理状況の把握です。
できれば、公園管理者などの支援をお願いしたいところです。もちろん、指定管理者や、管理している自治体の緑地管理部門などへの事前交渉が必要になります。公園などを選ぶ際にも「学校からの距離」「植栽管理状況」「支援依頼への反応」などを元に検討することが必要になります。
最初の訪問後の授業では、幾つかの草木や樹木を取り上げて、その変化を観察していくために、これらの品種の基本情報を学びます。この学習は、学校ごとの従来からの植物学習の手法をヒアリングした上で、その手法を検討します。
(授業での植物学習は、基本的には、以前からの方法を基礎に設計していきます。)
2)定期的な近所の公園、雑木林「草花や樹木」の観察へ
当然、子どもたちは、学習後のどのように変化していくかという予想も含め、定期的な観察で「季節とともに起こる変化(予想外も含め)」を目の当たりにすることになります。
公園の場合は、「どのように草花や樹木を楽しんでもらえるか」という点で管理されている点や実態を知ることになり、雑木林なら、自然に変化が訪れるその不思議に出会うことになります。できれば、その両方を体験できると人と自然の関わりを感じることができるようになり、深い体験となることでしょう。
疑問符:その2「どんな変化がおきているの?」
当然、学校の校庭、家庭での体験があり、その上でその手法を知った上で、定期的に訪れ、観察することでどんな季節の変化があるのかを発見します。(できれば、先生は写真で記録しておくようにしてください。)
そして、第二段階は、継続的、定期的な観察会の後での授業が必須です。予想した変化は起きたのか?予想外のできごとは?
レポートにして、次の学年の授業資料とします。さらに重要なのは、両親などへの授業レポート送付です。また、事前に対象となる公園や雑木林を選定した調査と実態レポートも地域の風土を知ってもらうために重要な作業となります。NPOなどと協力して、親御さんも参加した大人も楽しめる観察会を開催するのも良いでしょう。
3)自分で調べるための植物図鑑へのアプローチ
当然、低学年の場合は、学校の図書館で本を見つけるというには、早いかもしれません。ただ、植物図鑑などを使う場合は、事前に先生が用意しておくのも良いのですが、学校の図書館の利用をこの段階で「より知りたい層」向けに実施しておくことも必要でしょう。
花について、もっと知りたければ、小中学校や地域の公立図書館を利用するという形です。
○学校で○
授業では、「それぞれの図書館の利用の仕方」「本の探し方」を実体験、Webでの書籍検索などを展開することが可能です。
この際も、実際に教える側がどんな本が図書館にあるかを事前に検索し、学校の図書館や地域の図書館、自治体、地域教育委員会などと蔵書に関する検討を進めておくのが鍵になります。
○自宅で○
自宅にも植物図鑑などを購入するなどして、準備をしておくことは、図書館の本の貸出にも限界があり、是非おススメしたいところです。
本サイトの父兄向けの準備セミナーカテゴリーでは、こうした際の家庭での教育準備という参加方法や父兄自体へのセミナー実施情報も提供しています。
詳細は、こちらから。
*現在、大日本印刷の教流通出版ソリューション部門に提案している図書館、書店、古本屋、オンライン書店などの連携プロジェクト「エリア・知」プロジェクトもこうした地域での知性育成のために重要な役割を果たすと確信しています。
<この項、了>
まず、低学年の生徒に重要な「観察する対象物を身近なものから、徐々に遠くへと変化させていく手法」の第三段階です。
対象エリアを近郊、学校への通学路の途中を基本とします。大学との連携教育の場合は、大学構内の植栽などを対象とすることも可能です。大学生自体がこうした環境理解を進めることも重要です。もちろん、エリアごとにどこまで子どもたちを連れだすか、または通学の行き帰りが最適かどうかなどは、エリア特性によっても大きくことなります。これは、エリアごとに検討します。ただ、可能ならば、以下の方法を基本に設計してみてください。
1)近所の公園、雑木林にある「草花や樹木」への「なぜ?」という問いを発する
学校の近くの公園や雑木林などにある「草花」や「樹木」に素朴な疑問「なぜ?」を発することから始めます。
疑問符:その1「なんという名前の花や草、木なの?」
当然、学校の校庭、家庭での体験があり、その上でその手法を知った上で、どんな花、草、木なのかを観察することから、始まります。
ここで重要になるのは、あらかじめ観察対象とする「公園」や「雑木林」の植栽の管理状況の把握です。
できれば、公園管理者などの支援をお願いしたいところです。もちろん、指定管理者や、管理している自治体の緑地管理部門などへの事前交渉が必要になります。公園などを選ぶ際にも「学校からの距離」「植栽管理状況」「支援依頼への反応」などを元に検討することが必要になります。
最初の訪問後の授業では、幾つかの草木や樹木を取り上げて、その変化を観察していくために、これらの品種の基本情報を学びます。この学習は、学校ごとの従来からの植物学習の手法をヒアリングした上で、その手法を検討します。
(授業での植物学習は、基本的には、以前からの方法を基礎に設計していきます。)
2)定期的な近所の公園、雑木林「草花や樹木」の観察へ
当然、子どもたちは、学習後のどのように変化していくかという予想も含め、定期的な観察で「季節とともに起こる変化(予想外も含め)」を目の当たりにすることになります。
公園の場合は、「どのように草花や樹木を楽しんでもらえるか」という点で管理されている点や実態を知ることになり、雑木林なら、自然に変化が訪れるその不思議に出会うことになります。できれば、その両方を体験できると人と自然の関わりを感じることができるようになり、深い体験となることでしょう。
疑問符:その2「どんな変化がおきているの?」
当然、学校の校庭、家庭での体験があり、その上でその手法を知った上で、定期的に訪れ、観察することでどんな季節の変化があるのかを発見します。(できれば、先生は写真で記録しておくようにしてください。)
そして、第二段階は、継続的、定期的な観察会の後での授業が必須です。予想した変化は起きたのか?予想外のできごとは?
レポートにして、次の学年の授業資料とします。さらに重要なのは、両親などへの授業レポート送付です。また、事前に対象となる公園や雑木林を選定した調査と実態レポートも地域の風土を知ってもらうために重要な作業となります。NPOなどと協力して、親御さんも参加した大人も楽しめる観察会を開催するのも良いでしょう。
3)自分で調べるための植物図鑑へのアプローチ
当然、低学年の場合は、学校の図書館で本を見つけるというには、早いかもしれません。ただ、植物図鑑などを使う場合は、事前に先生が用意しておくのも良いのですが、学校の図書館の利用をこの段階で「より知りたい層」向けに実施しておくことも必要でしょう。
花について、もっと知りたければ、小中学校や地域の公立図書館を利用するという形です。
○学校で○
授業では、「それぞれの図書館の利用の仕方」「本の探し方」を実体験、Webでの書籍検索などを展開することが可能です。
この際も、実際に教える側がどんな本が図書館にあるかを事前に検索し、学校の図書館や地域の図書館、自治体、地域教育委員会などと蔵書に関する検討を進めておくのが鍵になります。
○自宅で○
自宅にも植物図鑑などを購入するなどして、準備をしておくことは、図書館の本の貸出にも限界があり、是非おススメしたいところです。
本サイトの父兄向けの準備セミナーカテゴリーでは、こうした際の家庭での教育準備という参加方法や父兄自体へのセミナー実施情報も提供しています。
詳細は、こちらから。
*現在、大日本印刷の教流通出版ソリューション部門に提案している図書館、書店、古本屋、オンライン書店などの連携プロジェクト「エリア・知」プロジェクトもこうした地域での知性育成のために重要な役割を果たすと確信しています。
<この項、了>
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小中学校への郷土教育としての植木・園芸文化教育 |
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