【小学生によるリユース案:小学校でのコンポスト体験へ】
学校の園芸クラブや花壇、野菜作りなどへの利用を含めた、「学校コンポスト」プロジェクトを提案していきます。
A:【小学校の導入事例を研究する】
1)愛媛県・宇和島市・清満小学校と玉津小学校
具体的な事例としては、[size=medium]愛媛県宇和島市の清満小学校の「段ボール・コンポスト(出前授業)」をご紹介しましょう。学校給食をコンポストでリサイクルした事例です。宇和島市の公式サイトに掲載されたものです。
宇和島市の「段ボールコンポストでエコ暮らし」で2つの小学校の出前授業の例をご覧いただけます。同市の頁は、こちらから。[/size]
<同サイトより、清満小学校の例の一部を、以下に転載>
<こどもたちの気づき>
・たくさん給食の残飯を捨てていること。
・最初はダンボール箱の中に生ごみを入れたらなくなってしまうなんて思ってもみなかったのに、キャベツやバナナがなくなっていたことにビックリした。
・多い日には1kg以上の生ごみを投入したこと。
・最初は生ごみを手で触ることに抵抗があったけど、だんだん慣れてきたこと。
・混ぜるのが大変だったけど、底まで上手に混ぜられるようになったこと。
・温度計が読めるようになって、毎日温度を計るのが楽しみになったこと。
・生ごみが形を変えていく様子が不思議だったこと。
・微生物がどうやって生ごみを食べているのか見てみたい。
など、たくさんの発見があったみたいです。
さぁ、いよいよ待ちに待った夏休みです。
学校がお休みの間、先生たちが代わりばんこで週に1回混ぜることで二次発酵させます。
そして、夏休み明けの2学期には、いよいよ学校の畑に撒くことができる堆肥になります。
校長先生は、ぜひともこの生ごみ堆肥で元気な野菜を育てて、学校の給食に出したいとおっしゃってくれました。
そうすることで少しでも食べ物の大切さが伝わるといいですね。
今回の環境学習で、児童たちは「ごみ」として捨てていた生ごみを、「堆肥」にリサイクルすることができました。
<転載、以上>
利用可能なテキスト(PDF版)もこちらから、ご覧いただけます。
その他の資料:
◆福岡県大川市の段ボールコンポストの情報:こちらから。
◆山口県宇部市の神原小学校の段ボールコンポストの情報:こちらから。
B:【小学校の導入をさらに発展、研究する】
ここからは、本園芸文化サイトならではの提案を検討してみたいところです。
実際の学校コンポスト例は、圧倒的に学校給食の残りのコンポスト化ですが、ここでは、学校植栽、校庭樹木などの落ち葉や、刈り取った雑草などによるコンポストを提案できたらと思います。
実際には、業者に委託している場合もあるでしょうが、主な目的は、生徒による雑草の理解や樹木の落葉という実際の把握にあります。「どんな樹木だから、いつ、どのように落葉する」「果実はいつ、落ちる」「どんな雑草だから、いつ生え、いつ開花し、いつ枯れる、または越冬のために備える」などを学びながら、尚且つ、「森に落ち葉が積もって、腐葉土となることの発見」「集めた腐葉土からの雑草の発芽などの発見」、もちろん「花壇、樹木への栄養価の高い土づくりと再利用」などが大きな目的です。
【学校の樹種理解からの発展へ】
落ち葉への理解は、春段階、または前年での植木協会などの出前授業(こちらをご覧ください)での「校庭の樹種を理解するプログラム」(この木、何の木?)などからの発展形として、機能していきます。低学年から、高学年への段階を踏んでのプログラム設計も重要な点です。
以下には、落ち葉による堆肥づくりプログラムの資料、教育活用事例をご紹介します。
【落ち葉による堆肥づくりの資料と事例】
◆東京大学の学生による「落ち葉堆肥プロジェクト」:こちらから。
実験プログラムとしては、大学構内のイチョウの落ち葉に限ったプログラムなので、その点は、参考程度にご理解ください。
◆宮崎県の環境学習プログラム(こちら)にある堆肥づくりをご紹介します。
<小学生向けの環境学習プログラムにある堆肥づくり>
<環境学習プログラムより転載>
その1:エピソード 中学年/ものづくり/腐葉土(堆肥)作り
【ねらい】
・落ち葉等の有機物は、土の中の生物(ダンゴムシ等の小動物やカビや細菌等の微生物)により無機物に分解されることを知る。
・落ち葉を使った堆肥作りを通して、土の中の生物のはたらきを理解させるとともに有機農法(ものの循環)を考えるきっかけとしたい。
豊君たち4年生は、新学期に学校の畑で野菜を育てようと話し合いました。さっそく、裏にある畑へみんなで出かけました。その畑は、毎年、5年生がジャガイモを作っているところでした。行ってみると、草がたくさん生えていました。農家の豊君の家の畑とは大違いでした。足で踏んでみると土はとても硬く、持ってきたスコップを使ってもなかなか土を掘れません。
先生は、「ここで,みんなジャガイモを育てるんだよ」と言いましたが、みんな「ここで〜?」と声をあげました。
家に帰ってそのことをお父さんに話しました。するとお父さんは、「堆肥を入れればいいよ」と言いました。堆肥とは、落ち葉や草などを時間をかけて腐らせ、黒くなったものだそうです。畑にまけばすごくいい肥料になると言いました。そういえば、学校には、菊作りの好きな先生が、ビニール袋に落ち葉を入れて、何か肥料を作っていたのを思い出しました。5年生になると菊の鉢にこれを入れて菊を育てます。でも、あの広い畑にまくには、たくさんビニール袋がいるなと感じました。
豊君は、お父さんに堆肥の作り方を教えてもらいました。お父さんは、「落ち葉でも、イネのわらでも草でも、何でも材料になるぞ。でも、そのままやると、栄養にならず、反対に栄養がまわらないことがあるんだ。堆肥は土の中の小さな生き物や微生物が作るんだ。材料によって、微生物が食べにくいものがある。その場合は、米ぬかなどを加えてやればよい」と教えてくれました。
学校で先生にそのことを話すと、「秋にならないと稲わらや落ち葉が取れないけど、草ならたくさん生えている。草で堆肥を作れないかな」と言われました。
家に帰ってお父さんにもう一度相談すると、「レンゲやクローバーなど、窒素分が多いものはそのまま土にすきこめばいいんだ。しかし、そうでない草は、それに代わるものを入れて腐らせればできないことはないよ」と言いました。豊君は、草が使えるならいつでも堆肥が作れそうだと思いました。
それからの毎日、豊君はクラスのみんなと、掃除の時間に取った草を一か所に積み上げ、堆肥作りに挑戦しました。時々、店で買ってきた鶏糞を少しずつ混ぜ、上からビニールをかけました。1〜2週間ごとにかきまぜることもしました。
2ヵ月後に堆肥ができました。入れておいた緑の雑草が黒っぽくなっていました。草の形がまだ少し残っていましたが、これをたくさん畑の土にすきこみました。豊君は大きなジャガイモを育ててみたいと思いました。そして、土をやわらかくしたりする土の中の生き物の働きは素晴らしいなあと感心しました。
豊君は、家の庭でも残飯や、草の堆肥を作ってみようと思いました。
◆上記の堆肥づくり実施プログラムは、
こちらから。
その2:エピソード 低学年/今の暮らし/落ち葉でコンポストづくり
【ねらい】
・コンポストを使って落ち葉を処理し、堆肥(腐葉土)を作ることで、自然界の分解者の働きについて関心を高める。
・堆肥(腐葉土)を使って、植物の栽培ができることに気づかせ、活動の実践化への意欲を高める。
宮崎も秋に入り、山々の木々が色づき、県庁前の楠並木も日に日に落ち葉が目立つようになりました。豊君とみどりさんのクラスは、「落ち葉をどうするか?」という新しい問題にチャレンジすることになりました。
豊君は、綾町に住むおじいさんの家に遊びに行くことになりました。綾のおじいさんは、菊作りの名人で、秋になると噂を聞きつけた人たちが菊を見に来るのです。今年も大輪の菊や懸崖の菊など、見事な菊ができていました。
「おじいちゃん、大きいのやいろんな色の菊がきれいだね」「ゆたか、よう来たなぁ。今年の菊もきれいじゃろ! 今年はようでけたもんなぁー」「おじいちゃん。どうやって菊を育てているの?」「ゆたか、菊はなぁ。土づくりが一番大変よ! しっかりと土を作れば、いい菊ができるとよ」「そうなのかぁ。知らなかったなぁ。じゃあ土はどうやって作るの?」「そうやなぁ、店屋で買ってきた土じゃぁだめやな。落ち葉を集めてきて、じいちゃん特製のブレンドっちゅうやつで土を作るとよ!一年以上かけて、手間暇かけて土を作るとよ!」「すごいなぁ。おじいちゃんの土づくりってどんなふうにするの?」「ゆたかじゃからいいじゃろ。特別に教えちゃるは・・・」おじいさんは、豊君をおじいちゃん特製の土づくり工場(?)に連れて行きました。「ほら、見てみてん」小さな山のビニールシートの覆いを取ると、その下にはこんもりとしたほかほかの落ち葉の山がありました。「落ち葉の中にはなぁ」落ち葉の山を手で掘り起こすと、中からはミミズが・・・。「ミミズが、落ち葉を食べて小さくしてれくるっとよなぁ。そして、だんだん落ち葉の形がなくなって土ができるとよ」「おじいちゃん。この落ち葉はどうしたの?」「そうやなぁ、綾の山奥の道に積もった落ち葉や近くの公園に積もった落ち葉を集めたとよ。何も特別な落ち葉じゃないと。近くにあるとでもいいとよ」「ふーん、いいこと聞いたなぁ。今、僕たちのクラスで秋の落ち葉をどうしようということを話し合っているんだ。とっても参考になるよ」「そりゃよかったなぁ。ゆたかたちも落ち葉の土を作って学校を花いっぱいにしたらいいわぁ。そうそう、じいちゃん特製の土ブレンドは内緒じゃど」「分かったよ、じいちゃん」
綾町から帰った次の日、「秋の落ち葉をどうするか」についての話し合いがありました。もちろん、その日クラスの中で一番意見を出していたのは誰か、わかりますよね。
そして豊君とみどりさんのクラスのチャレンジ、『秋の落ち葉大作戦。落ち葉コンポスト作戦』が始まりました。
※注)公園や林などで菊栽培のために落ち葉の収集をしていらっしゃる方がいるそうです。菊の土づくりについては、専門家の御意見をお聞きください。→専門家の意見を祖父と豊君の会話に付け加えていただくと幸いです。
◆この樹種による、落ち葉の堆肥プログラムは、こちらから。
<転載、以上>
◆野草からの堆肥づくりを知る
<野草から堆肥をつくるプログラム>
このコンテンツは、NPO法人の「九州バイオマスフォーラム」からの情報です。草の活用を推進し、堆肥を含め、様々な活用法「バイオマス」を提案するものです。
●公式サイトは、こちら。
●野草による堆肥づくりのコーナーは、こちらをご覧ください。
●環境省の野草堆肥利用マニュアルは、こちらから、PDFをダウンロードできます。
是非、参考に堆肥プログラムを設計してみてください。
C:【生ごみ堆肥化の関連資料】
●江戸川区での生ごみ堆肥化について●
江戸川区生ごみ堆肥化実践クラブ「いきごみクラブ」>公式サイトは、こちらから。
<公式サイトの紹介文を以下に転載>
『江戸川区生ごみ堆肥化実践クラブ』は、平成13年度から3年間にわたって江戸川区が主催した「生ごみリサイクル実践モニター」と「リサイクルリーダー講習会」を修了したメンバーを中心に平成15年に設立しました。以来、生ごみの堆肥化やリサイクルについて情報収集と研究を重ねながら、平成16年からは、江戸川区役所・えどがわエコセンターの支援を受けて「生ごみリサイクル講習会」を継続して開催しています。これまでに1,000名を超える皆様に受講いただき、家庭で生ごみの堆肥化を実施いただいております。講習会は年間を通して開催し、『広報えどがわ』や『江戸川区ホームページ』でも募集しております。町会・学校・サークル等への出前講座も行っております。
<転載、以上>
学校の園芸クラブや花壇、野菜作りなどへの利用を含めた、「学校コンポスト」プロジェクトを提案していきます。
A:【小学校の導入事例を研究する】
1)愛媛県・宇和島市・清満小学校と玉津小学校
具体的な事例としては、[size=medium]愛媛県宇和島市の清満小学校の「段ボール・コンポスト(出前授業)」をご紹介しましょう。学校給食をコンポストでリサイクルした事例です。宇和島市の公式サイトに掲載されたものです。
宇和島市の「段ボールコンポストでエコ暮らし」で2つの小学校の出前授業の例をご覧いただけます。同市の頁は、こちらから。[/size]
<同サイトより、清満小学校の例の一部を、以下に転載>
<こどもたちの気づき>
・たくさん給食の残飯を捨てていること。
・最初はダンボール箱の中に生ごみを入れたらなくなってしまうなんて思ってもみなかったのに、キャベツやバナナがなくなっていたことにビックリした。
・多い日には1kg以上の生ごみを投入したこと。
・最初は生ごみを手で触ることに抵抗があったけど、だんだん慣れてきたこと。
・混ぜるのが大変だったけど、底まで上手に混ぜられるようになったこと。
・温度計が読めるようになって、毎日温度を計るのが楽しみになったこと。
・生ごみが形を変えていく様子が不思議だったこと。
・微生物がどうやって生ごみを食べているのか見てみたい。
など、たくさんの発見があったみたいです。
さぁ、いよいよ待ちに待った夏休みです。
学校がお休みの間、先生たちが代わりばんこで週に1回混ぜることで二次発酵させます。
そして、夏休み明けの2学期には、いよいよ学校の畑に撒くことができる堆肥になります。
校長先生は、ぜひともこの生ごみ堆肥で元気な野菜を育てて、学校の給食に出したいとおっしゃってくれました。
そうすることで少しでも食べ物の大切さが伝わるといいですね。
今回の環境学習で、児童たちは「ごみ」として捨てていた生ごみを、「堆肥」にリサイクルすることができました。
<転載、以上>
利用可能なテキスト(PDF版)もこちらから、ご覧いただけます。
その他の資料:
◆福岡県大川市の段ボールコンポストの情報:こちらから。
◆山口県宇部市の神原小学校の段ボールコンポストの情報:こちらから。
B:【小学校の導入をさらに発展、研究する】
ここからは、本園芸文化サイトならではの提案を検討してみたいところです。
実際の学校コンポスト例は、圧倒的に学校給食の残りのコンポスト化ですが、ここでは、学校植栽、校庭樹木などの落ち葉や、刈り取った雑草などによるコンポストを提案できたらと思います。
実際には、業者に委託している場合もあるでしょうが、主な目的は、生徒による雑草の理解や樹木の落葉という実際の把握にあります。「どんな樹木だから、いつ、どのように落葉する」「果実はいつ、落ちる」「どんな雑草だから、いつ生え、いつ開花し、いつ枯れる、または越冬のために備える」などを学びながら、尚且つ、「森に落ち葉が積もって、腐葉土となることの発見」「集めた腐葉土からの雑草の発芽などの発見」、もちろん「花壇、樹木への栄養価の高い土づくりと再利用」などが大きな目的です。
【学校の樹種理解からの発展へ】
落ち葉への理解は、春段階、または前年での植木協会などの出前授業(こちらをご覧ください)での「校庭の樹種を理解するプログラム」(この木、何の木?)などからの発展形として、機能していきます。低学年から、高学年への段階を踏んでのプログラム設計も重要な点です。
以下には、落ち葉による堆肥づくりプログラムの資料、教育活用事例をご紹介します。
【落ち葉による堆肥づくりの資料と事例】
◆東京大学の学生による「落ち葉堆肥プロジェクト」:こちらから。
実験プログラムとしては、大学構内のイチョウの落ち葉に限ったプログラムなので、その点は、参考程度にご理解ください。
◆宮崎県の環境学習プログラム(こちら)にある堆肥づくりをご紹介します。
<小学生向けの環境学習プログラムにある堆肥づくり>
<環境学習プログラムより転載>
その1:エピソード 中学年/ものづくり/腐葉土(堆肥)作り
【ねらい】
・落ち葉等の有機物は、土の中の生物(ダンゴムシ等の小動物やカビや細菌等の微生物)により無機物に分解されることを知る。
・落ち葉を使った堆肥作りを通して、土の中の生物のはたらきを理解させるとともに有機農法(ものの循環)を考えるきっかけとしたい。
豊君たち4年生は、新学期に学校の畑で野菜を育てようと話し合いました。さっそく、裏にある畑へみんなで出かけました。その畑は、毎年、5年生がジャガイモを作っているところでした。行ってみると、草がたくさん生えていました。農家の豊君の家の畑とは大違いでした。足で踏んでみると土はとても硬く、持ってきたスコップを使ってもなかなか土を掘れません。
先生は、「ここで,みんなジャガイモを育てるんだよ」と言いましたが、みんな「ここで〜?」と声をあげました。
家に帰ってそのことをお父さんに話しました。するとお父さんは、「堆肥を入れればいいよ」と言いました。堆肥とは、落ち葉や草などを時間をかけて腐らせ、黒くなったものだそうです。畑にまけばすごくいい肥料になると言いました。そういえば、学校には、菊作りの好きな先生が、ビニール袋に落ち葉を入れて、何か肥料を作っていたのを思い出しました。5年生になると菊の鉢にこれを入れて菊を育てます。でも、あの広い畑にまくには、たくさんビニール袋がいるなと感じました。
豊君は、お父さんに堆肥の作り方を教えてもらいました。お父さんは、「落ち葉でも、イネのわらでも草でも、何でも材料になるぞ。でも、そのままやると、栄養にならず、反対に栄養がまわらないことがあるんだ。堆肥は土の中の小さな生き物や微生物が作るんだ。材料によって、微生物が食べにくいものがある。その場合は、米ぬかなどを加えてやればよい」と教えてくれました。
学校で先生にそのことを話すと、「秋にならないと稲わらや落ち葉が取れないけど、草ならたくさん生えている。草で堆肥を作れないかな」と言われました。
家に帰ってお父さんにもう一度相談すると、「レンゲやクローバーなど、窒素分が多いものはそのまま土にすきこめばいいんだ。しかし、そうでない草は、それに代わるものを入れて腐らせればできないことはないよ」と言いました。豊君は、草が使えるならいつでも堆肥が作れそうだと思いました。
それからの毎日、豊君はクラスのみんなと、掃除の時間に取った草を一か所に積み上げ、堆肥作りに挑戦しました。時々、店で買ってきた鶏糞を少しずつ混ぜ、上からビニールをかけました。1〜2週間ごとにかきまぜることもしました。
2ヵ月後に堆肥ができました。入れておいた緑の雑草が黒っぽくなっていました。草の形がまだ少し残っていましたが、これをたくさん畑の土にすきこみました。豊君は大きなジャガイモを育ててみたいと思いました。そして、土をやわらかくしたりする土の中の生き物の働きは素晴らしいなあと感心しました。
豊君は、家の庭でも残飯や、草の堆肥を作ってみようと思いました。
◆上記の堆肥づくり実施プログラムは、
こちらから。
その2:エピソード 低学年/今の暮らし/落ち葉でコンポストづくり
【ねらい】
・コンポストを使って落ち葉を処理し、堆肥(腐葉土)を作ることで、自然界の分解者の働きについて関心を高める。
・堆肥(腐葉土)を使って、植物の栽培ができることに気づかせ、活動の実践化への意欲を高める。
宮崎も秋に入り、山々の木々が色づき、県庁前の楠並木も日に日に落ち葉が目立つようになりました。豊君とみどりさんのクラスは、「落ち葉をどうするか?」という新しい問題にチャレンジすることになりました。
豊君は、綾町に住むおじいさんの家に遊びに行くことになりました。綾のおじいさんは、菊作りの名人で、秋になると噂を聞きつけた人たちが菊を見に来るのです。今年も大輪の菊や懸崖の菊など、見事な菊ができていました。
「おじいちゃん、大きいのやいろんな色の菊がきれいだね」「ゆたか、よう来たなぁ。今年の菊もきれいじゃろ! 今年はようでけたもんなぁー」「おじいちゃん。どうやって菊を育てているの?」「ゆたか、菊はなぁ。土づくりが一番大変よ! しっかりと土を作れば、いい菊ができるとよ」「そうなのかぁ。知らなかったなぁ。じゃあ土はどうやって作るの?」「そうやなぁ、店屋で買ってきた土じゃぁだめやな。落ち葉を集めてきて、じいちゃん特製のブレンドっちゅうやつで土を作るとよ!一年以上かけて、手間暇かけて土を作るとよ!」「すごいなぁ。おじいちゃんの土づくりってどんなふうにするの?」「ゆたかじゃからいいじゃろ。特別に教えちゃるは・・・」おじいさんは、豊君をおじいちゃん特製の土づくり工場(?)に連れて行きました。「ほら、見てみてん」小さな山のビニールシートの覆いを取ると、その下にはこんもりとしたほかほかの落ち葉の山がありました。「落ち葉の中にはなぁ」落ち葉の山を手で掘り起こすと、中からはミミズが・・・。「ミミズが、落ち葉を食べて小さくしてれくるっとよなぁ。そして、だんだん落ち葉の形がなくなって土ができるとよ」「おじいちゃん。この落ち葉はどうしたの?」「そうやなぁ、綾の山奥の道に積もった落ち葉や近くの公園に積もった落ち葉を集めたとよ。何も特別な落ち葉じゃないと。近くにあるとでもいいとよ」「ふーん、いいこと聞いたなぁ。今、僕たちのクラスで秋の落ち葉をどうしようということを話し合っているんだ。とっても参考になるよ」「そりゃよかったなぁ。ゆたかたちも落ち葉の土を作って学校を花いっぱいにしたらいいわぁ。そうそう、じいちゃん特製の土ブレンドは内緒じゃど」「分かったよ、じいちゃん」
綾町から帰った次の日、「秋の落ち葉をどうするか」についての話し合いがありました。もちろん、その日クラスの中で一番意見を出していたのは誰か、わかりますよね。
そして豊君とみどりさんのクラスのチャレンジ、『秋の落ち葉大作戦。落ち葉コンポスト作戦』が始まりました。
※注)公園や林などで菊栽培のために落ち葉の収集をしていらっしゃる方がいるそうです。菊の土づくりについては、専門家の御意見をお聞きください。→専門家の意見を祖父と豊君の会話に付け加えていただくと幸いです。
◆この樹種による、落ち葉の堆肥プログラムは、こちらから。
<転載、以上>
◆野草からの堆肥づくりを知る
<野草から堆肥をつくるプログラム>
このコンテンツは、NPO法人の「九州バイオマスフォーラム」からの情報です。草の活用を推進し、堆肥を含め、様々な活用法「バイオマス」を提案するものです。
●公式サイトは、こちら。
●野草による堆肥づくりのコーナーは、こちらをご覧ください。
●環境省の野草堆肥利用マニュアルは、こちらから、PDFをダウンロードできます。
是非、参考に堆肥プログラムを設計してみてください。
C:【生ごみ堆肥化の関連資料】
●江戸川区での生ごみ堆肥化について●
江戸川区生ごみ堆肥化実践クラブ「いきごみクラブ」>公式サイトは、こちらから。
<公式サイトの紹介文を以下に転載>
『江戸川区生ごみ堆肥化実践クラブ』は、平成13年度から3年間にわたって江戸川区が主催した「生ごみリサイクル実践モニター」と「リサイクルリーダー講習会」を修了したメンバーを中心に平成15年に設立しました。以来、生ごみの堆肥化やリサイクルについて情報収集と研究を重ねながら、平成16年からは、江戸川区役所・えどがわエコセンターの支援を受けて「生ごみリサイクル講習会」を継続して開催しています。これまでに1,000名を超える皆様に受講いただき、家庭で生ごみの堆肥化を実施いただいております。講習会は年間を通して開催し、『広報えどがわ』や『江戸川区ホームページ』でも募集しております。町会・学校・サークル等への出前講座も行っております。
<転載、以上>
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その3:江戸川区のごみ処理行政施策、方針の把握<小学校授業支援の視点から> |
3-4年部会研究会、第1実践「ごみのしまつと活用」支援モデル作成 |
その5:「小学校でのリサイクル設計案:準備編<学校落ち葉・雑草堆肥コンポストへの準備について>」 |