【具体的な倶楽部活動を設計する:第一弾】

1)育てて、観せるフェーズ>「学芸の庭づくり」

まずは、園芸という自分が思い描いた「草花、樹木を育てる技術」とその育てたことで「その姿を見せる=魅せる」技術の習得です。

この技術は、一言でいえば、「畑づくり・花壇づくり」=「庭づくり」です。生け花など、花瓶や鉢に飾る以前に構内を訪れた人々が目にする庭=植栽の演出をする活動です。

その場所、庭や花壇から、その時期の息吹、季節の趣きを「生け花」や「フラワーアレンジ」や「茶花」などへとさらに「演出」することになります。構内を訪れる人は、「庭」で、さらには、飾られた「もてなしの場」でその両方を味わい、楽しむことができることになります。

●どんな庭を創るか?または、創ることができるか?が最初のデザイン活動となります。そのために、「植物の知識」、「育成する場所・空間の知識」「観られるためのランドスケープの知識」が必要となります。
既に学内に存在している「日本庭園」「花壇」「植栽」への理解・学習が最初の第一歩です。

その次にその改善と新たなリ・デザインへの試みとなります。

●<第一期目標>(2015年3月〜2016年2月)

その1:「現状(過去の庭・植栽)を調査し、理解・学習し、記録する」>過去の歴史の上に現在を成立させる活動


◆どんな草(雑草も)、花、樹木が存在するのか?花壇、植栽、鉢植など。
◆何時、「開花」、「結実」、「紅葉」、「緑に生い茂る」のか?
◆その季節ごとの景色は、どう楽しめるのか?
◆現状での育てるための技術と資材の入手方法、管理の仕方は?
◆実際の植生・植栽の人為的な変遷は?何のために、誰が、どのような計画で何を植栽したのか?

これらを「学芸の森」を素材に、実践します。

さらに「教育を目的とする学芸大学ならではの意味づけ」として重要なのは、次のその2以下の新たなフェーズを視野に
それらを「教育(対象は、大学生、附属小中学校生、職員、周辺地域の住民)」に活用できるのか?できているのか?という問いかけを行うことです。


その2:「庭園、花壇、植栽での新たな演出と教育利用案を設計する」

◆庭づくりのための「広義の庭園文化とこの地域での庭園文化学習」
  <学習と社会教育プログラム>:
  始めは、倶楽部員のために、その次には、
  「学芸の森・小金井連」プロジェクトに参加する地域住民を対象とした社会教育セミナーを開催します。

  (学習プログラム設計協力:JA東京植木、園芸文化協会、それぞれの会員で小金井周辺に居住し、プロジェクト会員となれる講師)
  
  <学習テーマ>
  ここでも「学習テーマ」は、学芸の森を素材とします。

  1)日本の伝統的な庭造りの歴史とその技術を学ぶ
  >学芸の森の中にある庭園、植栽、並木づくりの歴史とその変遷、その立役者や職人と技術<第一回は、桜並木>
●具体的なイベントなどの計画案は、こちらから。
  ●小金井の桜についての情報は、以下で参照できます<作成中>
  ◆玉川上水の桜については、こちらから。
  ◆学芸の森の桜については、こちらから<作成中>
  
  2)日本、小金井、武蔵野の植生と自然環境
  >学芸の森のエリアごとの調査結果とその植生の開花、結実情報などの記録とWeb公開による地域への発信と小金井の地域植生学習へ
  
  3)農業としての花卉園芸産業、植木産業の歴史と今
  >学内のエリアごとにテーマと提携、協力支援依頼先業者を決め、そのエリアを業者と共同で飾ると同時にその技術を学ぶ>整備後は、業者と一緒に園芸セミナーを地域向けに実施する
  大事なことは、こうしたテーマに加えて、現在の学芸大学の
  環境、植栽との関連を学ぶということです。


◆華道、茶道の素材を育てるための「華道、茶道の花と歴史学習」
  <地域の茶道部、華道部支援プログラム>
  最初には、倶楽部員を対象とします。その後に地域の小中学校の
  茶道部、華道部や地域の同様の趣味をもつ住民などを対象とします。
  
  <学習テーマ>

  1)日本の華道、茶道文化の歴史とその変遷を学ぶ

  >実際の華道、茶道各団体の協力と地域園芸文化研究家の参加を得て、授業と体験会を開催する
  
  2)この地域の茶花と切り花、鉢植えの花、庭園の花、樹木学習

  >時期別の華道の花と茶花の実際を地域の華道家、茶道家などを交えて、学ぶと同時に学内の「育成の森」で育てる花計画と目標づくりを行う。
  
  3)建築、住宅と飾る花器の知識の習得

  >華道団体からの提供を受けた花器や地域の収集家の作品を元に花器専門家や陶芸家の講義実施と陶芸体験によるオリジナル花器づくり<陶芸倶楽部も有れば、同時に推進>
  大事なことは、こうしたテーマに加えて、現在の学芸大学の
  環境、植栽との関連を学ぶということです。


◆江戸園芸や山野草の学習と継承活動
  <実際に活動している江戸園芸団体への参画と継承>
  
  第一期計画:
  1)さくらそう会への参加と日本桜草花壇づくりによる学内プレゼンテーションの実施(講義棟前の花壇に設置>次第に開花していく、様々な品種の桜草を楽しんでもらう工夫をする)
  
  2)園芸活動準備としての「堆肥コンポスト」づくり>サークル棟周辺への落ち葉コンポストや学内食堂の残飯による堆肥づくりを実験的に専門家の指導で行う。小中学校の環境教育授業に活用することを視野に設計しておく。将来的には、「育成の森」に活用する腐葉土作りを設計していく。>

  協力依頼先:さくらそう会、東京樹木医会。その後は、盆栽協会、万年青協同組合、東京椿会などや、むさしの山野草会・東京山野草会などへと広げていく。



◆種をとる、実生品種の育成と新・品種づくり
  <失われた江戸園芸などの保存、再生プログラム>
  
  園芸愛好家団体を対象としたより本格的な園芸文化支援活動
品種育成のための「種採取や育成技術」の習得やセミナー実施



◆大学構内の「大学の森」ゾーニングと附属小中学校の教育利用プログラム設計
  <小中学校の理科、社会科授業支援プログラム>

◆染料、織物のための植物、野菜としての植物栽培




<この項、作成中>