<紅葉の色を感じさせる>
<サイト「自然大好き」にある「身近な自然で遊ぼう」より、転載しました。このサイトへは、こちらから。


紅葉(こうよう)はどんな色?

対象年齢:小学校高学年以上。
おとながデモンストレーションするなら,小学校低学年からOK。
☆アルコールを使う実験です。小さい子は,おとなの人といっしょにやりましょう。

秋のきれいな紅葉。
でも,どうして,赤いのや黄色いのがあるんだろう?
よく考えると,とってもふしぎ。
紅葉した葉っぱには,どんな色が入っているのか,
かんたんな実験で調べてみましょう。


【用意するもの】
・葉っぱ。どんな色のものでもいい。
・エチルアルコール。薬屋さんで「エタノール」というのを買ってきます。
 「消毒用アルコール」でも,何とかなりますが,「消毒用」は,水が30%入っているので,ちょっと使いにくい。
・濾紙(ろし)。薬屋さんで,直径(ちょっけい)9cmぐらいの丸いのを買います。
 なければ,コーヒー用のフィルターペーパー(白いもの)を切りひらいて使います。
・スポイト。これも薬屋さんにあります。
・はさみ,またはナイフか包丁(ほうちょう)。

【やってみよう】
まず,葉っぱを取ってきましょう。いろいろな色の葉っぱがあると楽しい。
葉っぱをはさみや包丁で,できるだけこまかくきざみます。
(小さいお子さんは,おとなの人といっしょにやりましょう)

きざんだ葉っぱを,濾紙のまんなかに,ちょっとだけのせます。

その上から,スポイトでゆっくり,アルコールを落としてゆき,濾紙にしみこませます。

そうすると……
ドウダンツツジの紅葉でやってみました。

いちばん外側(そとがわ)に赤い色,その少し内側(うちがわ)に黄色い色が見えるようになります。


これは、ペーパークロマトグラフィというテクニックを、おうちでできるようにくふうしたものです。
アルコールにとけた葉っぱの色素(しきそ)がわかれて見えるようになります。
こうしてみると,赤い葉っぱでも,黄色い色を持っているのがわかります。

赤い色はおもにアントシアニンや,そのなかまの色,黄色はカロチノイドの色です。
 イチョウなどの黄色い葉は,アントシアニンがほとんどなく,カロチノイドの色が見えているのです。

【もう少し観察してみよう】(ちょっとくわしい説明)

このテクニックで,緑色の葉っぱの「葉緑素」を分けてみたり、花の色を分けてみることもできます。ですから、秋だけでなく、他の季節でも材料を工夫して、やってみてください。自然の材料が手に入らないときには抹茶を耳かき1杯ぐらい使ってやってみてください。
ちゃんと葉緑素が見えてきます。小さい子供たちには「色水遊び」の延長として、おとなが実演して見せるといいでしょう。小学校高学年になれば、実験そのものを楽しめるようになると思います。
また、アルコール以外にも色素を展開することのできるものが身近にあると思います。ベンジンなどで試してもいいと思いますが、火気に注意し、じゅうぶんに換気しながらやってください。さらに、インクなどの人工の色素を分析してみるのも面白いかもしれません。

<転載、以上>

さらにこれを工夫して、より応用性、発展性の高い遊びを設計してみてください。
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