【桜の後の春から、夏にかけて、並木道の景観を飾るのは、どんな花々なのでしょう】

【5月から、最も正門前で広い面積を彩るのは、何種類か植栽されているツツジ】

<真山教授の私の植物マップでは、以下の5種のツツジが見られます>

ツツジは、
6/オオムラサキツツジ
7/オオヤマツツジ
11/シロリュウキュウツツジ
14/ドウダンツツジ
22/ヤマツツジ

の5種類で

最も多く、全域、特に中央に分離されたエリアは全域に植栽されているのが、オオムラサキツツジです。
その次が、西側の道路と門の近くに数本まとめて植栽されているドウダンツツジで、オオヤマツツジ、ヤマツツジの2種は、西側の中央部に何本か植栽されているに過ぎません。11の城琉球ツツジにいたっては、実際のマップ上では、位置が特定できていません。詳細は、以下のマップをご覧ください。

<マップでのツツジの分布詳細>


【5月終わりから、6月へ開花するのは、紫陽花、ビヨウヤナギ】

5月に開花するのは、
1/アジサイ、23/ビヨウヤナギの2種ですが、紫陽花(アジサイ)は、西側の中央に1株と東側では、門の近くに数本ある程度ですが、ビヨウヤナギも以下の植栽マップでは、中央部分に1本見られるだけですが、実際に目視では、数ヶ所にかなり、大きな株が植栽されているようです。

<真山教授のアジサイとビヨウヤナギの2種の分布マップ>


撮影:5月31日

5月から黄色い花が開花したのが、オトギリソウ属の「ビヨウヤナギ」のようです。真山先生の植生マップにも何本かは見られるのですが、実際には、西側だけでもかなりの数の大きなビヨウヤナギの株が散見できます。

●本サイトの花研究のビヨウヤナギのカテゴリーは、こちらをご覧ください。
属名の「ヒペリカム」という名前で多くの園芸品種が開発されているようです。

西側の連雀通りの入り口近くのビヨウヤナギ




【東側中央付近の「タチアオイ」】

なぜか、東側通路の中ごろにまとまって、タチアオイが、通路ぎりぎりの付近に咲きました。植栽として、移植したというより、誰かが、個人的に植えたような植え方です。そのためかはわかりませんが、支柱も無く、高くなると倒伏しそうです。




<実際に支柱の無いために倒伏したタチアオイ>


●本サイトの花研究の「タチアオイ」についてのカテゴリーは、こちらをご覧ください。

【剪定されているが、虫害で被害の多い「ヒイラギモクセイ」】

全体的に、正面並木の低木類は、刈り込まれて、剪定されているものの、見た目のみで、下草の処理や病害虫被害などはほとんど、対処されていないのが、現状です。

<刈り込まれ、見た目は整っている並木の低木類の下に生い茂っている下草>


特に顕著な課題は、ヒイラギモクセイの虫害と雑草などの下草の草刈りができていない点でしょう


<ヘリグロテントウノミハムシに食い荒らされた正面並木のヒイラギモクセイ>



●本サイトの「ヒイラギモクセイ」の研究カテゴリーは、こちらをご覧ください。

●良く知られるヘリグロテントウノミハムシの虫害については、同カテゴリーのこちらの育て方のコンテンツでご紹介しています。


【正門正面左の飾り植栽の現状】

この時期開花する「ユリ」は、見事に咲き誇っており、支柱もあり、支えられているようですが、飾りとしては、アンバランスで左側に本来あったユリや松自体が枯れたり、育っていないために不自然に見えます。

<品種について>

多分、サクユリ(タメトモユリ)から作出されたオリエンタルリリー(イエローカサブランカ)、またはコンカドールといわれる品種ではないかと思います。サクユリでこれほど大きな品種は見たことがありません。

サクユリはヤマユリの変種で、大きなものは花茎が30cmにもなる世界最大のユリといわれています。オリエンタルハイブリッド作出の重要な親になったものですが、野生種そのものが十分に美しく、これ以上手を加える必要はないように思います。

原産地は伊豆半島および伊豆諸島ですが、利島と青ヶ島を除いて個体数が少なく、東京都は絶滅危惧種A類に指定しています。

●住友化学園芸のオリエンタル・ハイブリッドについての説明は、こちらをご覧ください。

是非、球根などを乾かないように保存して、もっと良い場所で育てたい(植え替え時期は、10月〜3月に行います。)ものです。

<開花したユリ>


<支柱もなく、手入れされず、育っていない右側のユリの現状>


<正門左側植栽の全景>


<この項、了>
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