【日本の社会教育を考えるための生涯教育モデルとは】

日本の学校教育モデルの基盤にある欧米型の働く大人づくりともいえる「アイデンティティ確立」と現在の社会教育の実態をモデル化した構造図を作成してみました。

以下の日本社会における教育構造図は、嘗ての日本の家というコミュニティにおける母系型アイデンティティの確立という歴史的なモデルからの欧米(父系)型アイデンティティへと明治以降の移行を図式化しています。
その移行のはざまで日本独特のコミュニティ・アイデンティティとして成立してきた「育児知を育んできた地域の母親コミュニティ」と「仕事知を育んできた企業コミュニティ」、老後時間の拡大により、今最も求められている「高齢者の地域コミュニティ」の関係、さらにはそれらを包含するものとして築くことのできてこなかった「社会教育の充実により育成すべき地域を包括するエリア・コミュニティ」の関係をモデル化しています。強いていけば、学校教育以前の幼児期の家庭・家族による「家族知」というるものも設定できるかもしれません。

この構造図を把握し、日本で地域知・風土知を育成できなかった問題の把握と課題の抽出、風土知学習環境の創造による新たな地域コミュニティ・アイデンティティの確立への道を摸索していきたいと思います。

<モデル図>
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