「応接の森(Dairy Reception Forest)」<Cエリア(芸術館付近)>での基本設計:
その1:基本エリアコンセプト設計「C Area Identity Design」
先ずは、このCエリアの今までのアイデンティティ(独自のエリアとしての活用方法からの特性)を分析していきます。
エリア内にあるのは、「芸術館」「音楽ホール」「日本庭園」「20周年記念会館(子ども未来研究所)」「小金井クラブ(教職員福利厚生施設)」と「弓道場」との5つです。この施設の利用目的から、学内用(弓道場、小金井クラブ)と学外から訪問する人々のためのもの(芸術館、20周年記念飯島同窓会館、子ども未来研究所)や双方にとっての利用可能な「日本庭園」です。
<特性分析>
1)他のエリアに比較して、学外向けの施設が多い。
2)正門の脇にあるエリアであることから、学外に向けた恒常的なプレゼンテーション機能のある芸術館や同窓会組織関連の施設、子ども未来研究所などが存在する。
3)日本庭園(山崎製パンの飯島和様の寄付による庭園)など、学内向けだけでなく、広く地域や外部の方々に楽しんでもらえる施設が存在する。
<基本コンセプト>
本プロジェクトのエリアコンセプト基本設計では、
日常的に学外からの訪問者をもてなし、発信し、交流する森=
「応接の森(Dairy Reception Forest)」
としてのエリア・アイデンティティ設計を提案していきます。
【各施設の施設アイデンティティ(位置づけ)づくり】
「芸術館」「音楽ホール」>学外に向けた芸術、展示などによるプレゼンテーションとコミュニケーション施設と位置付ける
但し、企画展示やイベントの無い時期は、恒常的に学内の案内映像(歴史・沿革などは、大学資料館などの資料を駆使して、地域共生なども配慮した映像設計を行う)どを流し、初めて訪れる訪問者への大学(大学概要や植木の里・小金井連との連携と学芸の森の解説も実施)のプレゼンテーションを行う施設や様々な大学を中心とした地域にも開かれた文化発信施設として、活用設計をする
>プレゼンテーション空間づくりへ
「日本庭園」>学外者をもてなすための庭園(園芸プレゼンテーションエリアとしての設計)としての再設計と利用計画を創る。待合室としての応接機能を拡張し、園芸華道部とそのサポーター(外部スタッフや部員が交代で配置されるなど)による応接プレゼンテーションを実施する場と位置付ける
>「やすらぎ」と「もてなし」の庭園空間づくりへ
「20周年記念飯島同窓会館」「子ども未来研究所」>大学同窓生(辟雍会)を核とした大学関係者との交流、コミュニケーション、プレゼンテーションの施設、及びこども未来研究所による地域の小中学校の子どもと地域住民との教育支援を推進するエリアと位置づける
「小金井クラブ」(教職員福利厚生施設)>現状の教職員だけでなく、元職員などのOBをメインの対象に広く大学、附属学校関係者との交流促進の施設として、機能化させていく。
>共感と想い出の空間づくりへ
「弓道場」「鷹野荘」>エリアとは区分して、倶楽部活動施設とするが、弓道、茶道以外の学外者との交流のための別な利用も摸索していき、様々な純日本的な文化交流、実践の場としても位置づけていく。
>伝統と継承の文化を体現する空間づくりへ
<この項、続く>