まず、「フラワーアレンジ、デザイン」という概念が一般的にと業界的にどのようにとらえられているかを見てみましょう。
最初に「フラワーデザイナー」を統括し、その活動を推進する協会団体(国内)の考え方を見てみましょう。
フラワーアレンジ、デザインの担い手たちの統合団体ともいえる「NFD」(現在は、公益社団法人日本フラワーデザイナー協会)のフラワーデザインに関する視点、概念を見てみます。
<NFDの公式サイトより、転載(2012年、公益社団法人になる前の社団法人時代のもの)>
花を愛し、花の美しさを楽しむ人間の心は、洋の東西を問いません。
それぞれの国の歴史、風俗、言葉などがそれぞれ違っていても、 人間が花に抱く詩情や感慨は、全ての国の人々に共通しています。
このように、
花を愛する心
〜暮らしの中に花を取り入れる方法、技法〜
が、日本では〈いけばな〉となり、 欧米では〈フラワーデザイン〉となって発展し、花の美しさ、優しさを生活の中に生かす技法として確立し、それぞれの歴史を形作ってきました。
FLOWER DESIGN
フラワーデザイン
ヨーロッパに発生し、発展してきた<フラワーデザイン>は、単に花を器に入れるということだけではなく、
花に人工的に手を加え、きまりにとらわれることなく家の中やテーブルの上を飾ったり、花冠や花の首飾り等として身につけるという利用方法も同時に発生しました。
これは、花を生けるというのみならず、あらゆる様式の室内装飾、服飾との調和というフラワーデザインの特質であるともいえます。
IKEBANA
いけばな
元来、座敷飾りの花として発展し、その最もふさわしい飾り場所は、床の間にあったといえます。
つまり、床飾りこそ伝統いけばなの本命であり、その場所性がいけばな独特の技法やきまりを築いてきました。
以上のような歴史と発展性をもつフラワーデザインを、 現在定義するとすれば、
『一定のデザイン原則、基礎技法をふまえ、生活のT.P.Oに合わせて、花の美しさだけでなく花に託する心を表現する』
ということになります。
〈花の造形活動〉というときの、 素材としての〈花〉は、生花のみでなくドライフラワーも、またあらゆる材質によって作られるプリザーブドフラワーやアーティシャルフラワーなども含めての造形活動であるとNFDでは考え、普及を進めています。
このような多用な素材を用いて行う〈花の造形活動〉であるフラワーデザインは、その活動範囲も服飾のアクセサリーから商空間のディスプレイ等の日常の暮らしのにおけるインテリア、儀式・イベント等の非日常の場まで、あらゆる場面で生かされています。
フラワーデザインの持つ自由性からも、今後の生活環境や文化意識の多様化に伴い、さらに大きな広がりとなって発展していくことでしょう。
<転載、以上>
業界からの見方
「フラワーデザイン」と「生け花」の現実に存在する二つの花の造形活動を認識し、そのどちらにも共通する要素(概念)としての造形活動とすることでこの二つの活動を取り込むという方法をとっているようです。そのどちらの活動をする人もこの協会の構成員であるという意味なのです。
非常に職業としてのデザイナー側からの現実的な概念が示されています。
しかし、その半面、この二つの造形活動の歴史的な変遷と相互に影響しあってきた園芸文化としての発展を明確には説明できていません。
フラワーデザインを今、存在するものとして、総括的に、大きな傘をさしかけ、取りまとめているだけに過ぎないのです。
<2013年、公益社団法人となってからの同協会NFDの公式サイトでは、上記のフラワーデザインに関する概念の記述は無くなり、単に以下のように団体としての概念が著述されるようになりました。同サイトより転載(2013年)>
概要
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(略称:NFD)は1967年に設立され、1969年に文部省(現:文部科学省)の許可を受け社団法人となりました。その後2010年内閣府よりフラワーデザイナー組織として唯一の公益社団法人として認定されました。
目的
NFDではフラワーデザインの資格認定および登録を行うとともに、フラワーデザインの普及、広報を図り、日本の生活文化の向上に寄与することを目的として活動しています。
現在全国に53の支部を設け、会員数は約28,000名、約11,000名のNFD講師が在籍しています。また多くの講師や会員がレッスンプロ、フラワーショップほか花にかかわるさまざまな分野で活躍しています。
国内における各種事業とともに、国際的には世界31の国と地域のフラワーデザイナー組織によって運営されているWAFA(World Association of Flower Arrangers)に 1981年の設立準備時より参加し、設立発起団体として日本を代表して加盟しているのを初め、海外研修ツアー、トップデザイナーの招聘など海外との交流を積極的に行っています。
<転載、以上>
同協会で考え、提示された「フラワーデザインとは」という統一的な見解は、2013年現在では、同協会Websiteからは、削除されています。
公益社団法人となり、文献的な裏付け無しにこうした概念などの提示が不適当とされたのかどうかはわかりませんが、なんだかの理由で適当でないと判断され、削除されたようです。
次に集合知としての一般的な「フラワーデザイナー」「フラワーデザイン」のWikipediaなどのWeb上の解説を見ていきます。
一般的な概念
一応、英語版のWikipediaでの「Floral Design」についての概念と日本語版Wikipediaでの「フラワーデザイン」についての概念を以下にご紹介します。残念ながら、日本語での「フラワーデザイン」に関するWikipediaは、統一見解としての資料提示がされていません。日本語版ご英語版のもの両方を比較してみてください。
<Wikipediaより、2013年6月に転載>
<日本語版Wikipedia>
フラワーデザイン
*この記事には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください。
*出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2011年9月)
*日本中心に書かれており、世界的観点からの説明がされていないおそれがあります。(2011年9月)
フラワーデザイン (flower design, floral design、フラワーアレンジメントと呼ばれることもある) とは花を用い、ある対象について、良い構成を工夫し、配置・配列・編成すること。これらを業とする人をフラワーデザイナー(flower designer、フラワーアレンジャーと呼ばれることもある)と呼ぶ。花のみでなく植物の茎、葉、根などを用いることもある。デザイン(応用美術)の分野のひとつである。
花卉意匠(フラワーデザイン)と花卉装飾(フラワーデコレーション)とでは正確には意を異なるが、花卉装飾はフラワーデザインに含まれることがほとんどで、両者は密接な関係にあるといえる。また、園芸装飾についても同じことが言える。
2000年代に入る頃まで、殆どの英語圏においてフラワーデザインという言葉の意味は、新品種を育種・改良することを示す言葉として認知されており、日本以外の国では通じない和製英語であったが、近年ヨーロッパやアジアにおいてもようやく理解されるようになってきている。
国内には代表的なフラワーデザイナーの組織として、文部科学省と厚生労働省が認可する社団法人日本フラワーデザイナー協会 (NFD) が1967年に設立されている。また、世界的なフラワーデザイナーの組織としてWAFA (World Association of Flower Arrangers) が1981年に設立され、3年ごとに世界大会が開催されている。
<英語版Wikipedia>
Floral Design
Floral design is the art of using plant materials and flowers to create a pleasing and balanced composition. Evidence of refined floristry is found as far back as the culture of Ancient Egypt. Professionally designed floral designs, arrangements or artwork incorporate the elements of floral design: Line, Form, Space, Texture and Color and the Principles of Floral Design: Balance, Proportion, Rhythm, Contrast, Harmony and Unity.
Floral art in a competition in Rose festival in Chandigarh.
There are many styles of floral design. Eastern, Western, Zebra and European styles have all influenced the commercial floral industry as it is today. Ikebana is a Japanese or eastern style of floral design and incorporates the three main line placements of heaven, man and earth. In contrast, European style emphasizes color and variety of botanical materials not limited to just blooming flowers, in mass gatherings of multiple flowers. Western design historically is characterized by symmetrical, asymmetrical, horizontal and vertical style of arrangements.
In additional to flower arrangements, the art of floral design includes making wreaths, nosegays, garlands, boutonnieres, corsages, and bows.
<転載、以上>
太字の部分は、日本の生け花をフラワーデザインとして、どのようにとらえているかを知るのに興味深い点です。
この概念の出典資料として、Wikipediaでは、American Institute of Floral Designers Foundation Inc.の出版物からの情報であることを提示しています。
詳細は、こちらの同AIFDのサイトをご覧ください。
つまりは、アメリカでの一つのフラワーデザインスクールの考える「フラワーデザイン、フローラルデザイン」の概念を取り上げているだけなのです。
ある一つのアメリカの大きなフローラルデザインの教育機関が「アメリカン・フローラル・デザイン」とはこのように考えていることだけをその根拠に概念を提示していると捉えるのが正確でしょう。
その意味では、その概念に十分な根拠があるようには思われませんが、英語版のWikipediaでは、一応、参考として文献、情報を提示しているので、承認されているのです。
日米のそれぞれの概念説明で見えてくるのは、日本とアメリカそれぞれの文化圏で「フラワーアレンジやデザイン」「フラワーデザイナー、フローリスト」などの歴史的な概念や職種としての成立などの背景をもとに概念を提示しているという実態です。
他の文化圏での概念と比較することなく、「さまざまな文化圏ごとの違い、捉え方がある」として、自国の文化圏での捉え方を提示いるだけだというのが現実です。
是非、日本、アメリカ以外の国や文化圏での状況を知る機会があれば、比較研究してみたいものです。
各文化圏でのこの概念を整理し、世界的な現状を統一団体がまとめている資料、組織自体がないという現実が見えてきます。
このサイトでは、日本文化はもちろん、こうした異なった文化圏ごとのフラワーデザインをも研究していこうと思います。
日本においては、「生け花」と「フラワー・デザイン、アレンジ」の園芸文化としての日本での発展を詳細に分析していきたいと考えています。日本の装飾、園芸文化の一つの「形」として理解することを目的に研究していく予定です。
次の章、以降では、国内の様々な個人や組織、団体などによる「フラワーデザイン」についての説明とその中での「花、園芸」の捉え方を比較してみたいと思います。
最初に「フラワーデザイナー」を統括し、その活動を推進する協会団体(国内)の考え方を見てみましょう。
フラワーアレンジ、デザインの担い手たちの統合団体ともいえる「NFD」(現在は、公益社団法人日本フラワーデザイナー協会)のフラワーデザインに関する視点、概念を見てみます。
<NFDの公式サイトより、転載(2012年、公益社団法人になる前の社団法人時代のもの)>
花を愛し、花の美しさを楽しむ人間の心は、洋の東西を問いません。
それぞれの国の歴史、風俗、言葉などがそれぞれ違っていても、 人間が花に抱く詩情や感慨は、全ての国の人々に共通しています。
このように、
花を愛する心
〜暮らしの中に花を取り入れる方法、技法〜
が、日本では〈いけばな〉となり、 欧米では〈フラワーデザイン〉となって発展し、花の美しさ、優しさを生活の中に生かす技法として確立し、それぞれの歴史を形作ってきました。
FLOWER DESIGN
フラワーデザイン
ヨーロッパに発生し、発展してきた<フラワーデザイン>は、単に花を器に入れるということだけではなく、
花に人工的に手を加え、きまりにとらわれることなく家の中やテーブルの上を飾ったり、花冠や花の首飾り等として身につけるという利用方法も同時に発生しました。
これは、花を生けるというのみならず、あらゆる様式の室内装飾、服飾との調和というフラワーデザインの特質であるともいえます。
IKEBANA
いけばな
元来、座敷飾りの花として発展し、その最もふさわしい飾り場所は、床の間にあったといえます。
つまり、床飾りこそ伝統いけばなの本命であり、その場所性がいけばな独特の技法やきまりを築いてきました。
以上のような歴史と発展性をもつフラワーデザインを、 現在定義するとすれば、
『一定のデザイン原則、基礎技法をふまえ、生活のT.P.Oに合わせて、花の美しさだけでなく花に託する心を表現する』
ということになります。
〈花の造形活動〉というときの、 素材としての〈花〉は、生花のみでなくドライフラワーも、またあらゆる材質によって作られるプリザーブドフラワーやアーティシャルフラワーなども含めての造形活動であるとNFDでは考え、普及を進めています。
このような多用な素材を用いて行う〈花の造形活動〉であるフラワーデザインは、その活動範囲も服飾のアクセサリーから商空間のディスプレイ等の日常の暮らしのにおけるインテリア、儀式・イベント等の非日常の場まで、あらゆる場面で生かされています。
フラワーデザインの持つ自由性からも、今後の生活環境や文化意識の多様化に伴い、さらに大きな広がりとなって発展していくことでしょう。
<転載、以上>
業界からの見方
「フラワーデザイン」と「生け花」の現実に存在する二つの花の造形活動を認識し、そのどちらにも共通する要素(概念)としての造形活動とすることでこの二つの活動を取り込むという方法をとっているようです。そのどちらの活動をする人もこの協会の構成員であるという意味なのです。
非常に職業としてのデザイナー側からの現実的な概念が示されています。
しかし、その半面、この二つの造形活動の歴史的な変遷と相互に影響しあってきた園芸文化としての発展を明確には説明できていません。
フラワーデザインを今、存在するものとして、総括的に、大きな傘をさしかけ、取りまとめているだけに過ぎないのです。
<2013年、公益社団法人となってからの同協会NFDの公式サイトでは、上記のフラワーデザインに関する概念の記述は無くなり、単に以下のように団体としての概念が著述されるようになりました。同サイトより転載(2013年)>
概要
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(略称:NFD)は1967年に設立され、1969年に文部省(現:文部科学省)の許可を受け社団法人となりました。その後2010年内閣府よりフラワーデザイナー組織として唯一の公益社団法人として認定されました。
目的
NFDではフラワーデザインの資格認定および登録を行うとともに、フラワーデザインの普及、広報を図り、日本の生活文化の向上に寄与することを目的として活動しています。
現在全国に53の支部を設け、会員数は約28,000名、約11,000名のNFD講師が在籍しています。また多くの講師や会員がレッスンプロ、フラワーショップほか花にかかわるさまざまな分野で活躍しています。
国内における各種事業とともに、国際的には世界31の国と地域のフラワーデザイナー組織によって運営されているWAFA(World Association of Flower Arrangers)に 1981年の設立準備時より参加し、設立発起団体として日本を代表して加盟しているのを初め、海外研修ツアー、トップデザイナーの招聘など海外との交流を積極的に行っています。
<転載、以上>
同協会で考え、提示された「フラワーデザインとは」という統一的な見解は、2013年現在では、同協会Websiteからは、削除されています。
公益社団法人となり、文献的な裏付け無しにこうした概念などの提示が不適当とされたのかどうかはわかりませんが、なんだかの理由で適当でないと判断され、削除されたようです。
次に集合知としての一般的な「フラワーデザイナー」「フラワーデザイン」のWikipediaなどのWeb上の解説を見ていきます。
一般的な概念
一応、英語版のWikipediaでの「Floral Design」についての概念と日本語版Wikipediaでの「フラワーデザイン」についての概念を以下にご紹介します。残念ながら、日本語での「フラワーデザイン」に関するWikipediaは、統一見解としての資料提示がされていません。日本語版ご英語版のもの両方を比較してみてください。
<Wikipediaより、2013年6月に転載>
<日本語版Wikipedia>
フラワーデザイン
*この記事には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください。
*出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2011年9月)
*日本中心に書かれており、世界的観点からの説明がされていないおそれがあります。(2011年9月)
フラワーデザイン (flower design, floral design、フラワーアレンジメントと呼ばれることもある) とは花を用い、ある対象について、良い構成を工夫し、配置・配列・編成すること。これらを業とする人をフラワーデザイナー(flower designer、フラワーアレンジャーと呼ばれることもある)と呼ぶ。花のみでなく植物の茎、葉、根などを用いることもある。デザイン(応用美術)の分野のひとつである。
花卉意匠(フラワーデザイン)と花卉装飾(フラワーデコレーション)とでは正確には意を異なるが、花卉装飾はフラワーデザインに含まれることがほとんどで、両者は密接な関係にあるといえる。また、園芸装飾についても同じことが言える。
2000年代に入る頃まで、殆どの英語圏においてフラワーデザインという言葉の意味は、新品種を育種・改良することを示す言葉として認知されており、日本以外の国では通じない和製英語であったが、近年ヨーロッパやアジアにおいてもようやく理解されるようになってきている。
国内には代表的なフラワーデザイナーの組織として、文部科学省と厚生労働省が認可する社団法人日本フラワーデザイナー協会 (NFD) が1967年に設立されている。また、世界的なフラワーデザイナーの組織としてWAFA (World Association of Flower Arrangers) が1981年に設立され、3年ごとに世界大会が開催されている。
<英語版Wikipedia>
Floral Design
Floral design is the art of using plant materials and flowers to create a pleasing and balanced composition. Evidence of refined floristry is found as far back as the culture of Ancient Egypt. Professionally designed floral designs, arrangements or artwork incorporate the elements of floral design: Line, Form, Space, Texture and Color and the Principles of Floral Design: Balance, Proportion, Rhythm, Contrast, Harmony and Unity.
Floral art in a competition in Rose festival in Chandigarh.
There are many styles of floral design. Eastern, Western, Zebra and European styles have all influenced the commercial floral industry as it is today. Ikebana is a Japanese or eastern style of floral design and incorporates the three main line placements of heaven, man and earth. In contrast, European style emphasizes color and variety of botanical materials not limited to just blooming flowers, in mass gatherings of multiple flowers. Western design historically is characterized by symmetrical, asymmetrical, horizontal and vertical style of arrangements.
In additional to flower arrangements, the art of floral design includes making wreaths, nosegays, garlands, boutonnieres, corsages, and bows.
<転載、以上>
太字の部分は、日本の生け花をフラワーデザインとして、どのようにとらえているかを知るのに興味深い点です。
この概念の出典資料として、Wikipediaでは、American Institute of Floral Designers Foundation Inc.の出版物からの情報であることを提示しています。
詳細は、こちらの同AIFDのサイトをご覧ください。
つまりは、アメリカでの一つのフラワーデザインスクールの考える「フラワーデザイン、フローラルデザイン」の概念を取り上げているだけなのです。
ある一つのアメリカの大きなフローラルデザインの教育機関が「アメリカン・フローラル・デザイン」とはこのように考えていることだけをその根拠に概念を提示していると捉えるのが正確でしょう。
その意味では、その概念に十分な根拠があるようには思われませんが、英語版のWikipediaでは、一応、参考として文献、情報を提示しているので、承認されているのです。
日米のそれぞれの概念説明で見えてくるのは、日本とアメリカそれぞれの文化圏で「フラワーアレンジやデザイン」「フラワーデザイナー、フローリスト」などの歴史的な概念や職種としての成立などの背景をもとに概念を提示しているという実態です。
他の文化圏での概念と比較することなく、「さまざまな文化圏ごとの違い、捉え方がある」として、自国の文化圏での捉え方を提示いるだけだというのが現実です。
是非、日本、アメリカ以外の国や文化圏での状況を知る機会があれば、比較研究してみたいものです。
各文化圏でのこの概念を整理し、世界的な現状を統一団体がまとめている資料、組織自体がないという現実が見えてきます。
このサイトでは、日本文化はもちろん、こうした異なった文化圏ごとのフラワーデザインをも研究していこうと思います。
日本においては、「生け花」と「フラワー・デザイン、アレンジ」の園芸文化としての日本での発展を詳細に分析していきたいと考えています。日本の装飾、園芸文化の一つの「形」として理解することを目的に研究していく予定です。
次の章、以降では、国内の様々な個人や組織、団体などによる「フラワーデザイン」についての説明とその中での「花、園芸」の捉え方を比較してみたいと思います。
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