トップ  >  花研究  >  「バラ科」研究  >  サクラ属(Prunus, Cerasus)  >  桜研究  >  風土区分:日本  >  日本の野生種の桜について

日本の野生種の桜について

日本産の桜は、大きく「野生種」「自然雑種」「栽培品種」の三つに分類されます。
このコーナーでは、この内の「野生種」について、ご紹介します。日本に最も古くから見られた桜は、これらの野生種の桜です。この野生種のことを知っておくと栽培品種が登場する以前の日本の歴史に登場する「桜」を理解する手掛かりになります。

野生種は、その姿、特徴で大きく六群に区分されます。
1)ヤマザクラ群(ヤマザクラ、オオヤマザクラ、カスミザクラ、オオシマザクラ)
2)ヒガンザクラ群(エドヒガン)
3)チョウジザクラ群(チョウジザクラ、オクチョウジザクラ)
4)マメザクラ群(マメザクラ、キンマメザクラ、タカネザクラ)
5)ミヤマザクラ群(ミヤマザクラ)
6)カンヒザクラ群(カンヒザクラ)
の六つです。
日本では、これらの野生種が自然交配して、自然雑種が生まれ、人の手によって交配したものが栽培され、裁判品種が生まれました。その品種の総数は、三百種以上といわれています。

このサブカテゴリーの各コンテンツでは、これらの野生種の特徴を詳細に見ていきます。

サブカテゴリー

ヤマザクラ(Cerasus jamasakura (Siebold ex Koidz.) H.Ohba, 1992)
バラ科サクラ属の落葉高木。日本の野生の桜の代表的な種で、和歌にも数多く詠まれている。サクラの仲間では寿命が長く大木になる。
カスミザクラ(Cerasus leveilleana ( Koehne ) H.Ohba, 2001)
バラ科サクラ属の植物。桜の野生種の一種。
ワカキノサクラ(Cerasus jamasakura (Siebold ex Koidz.) H.Ohba 'Humilis')
ヤマザクラ群ヤマザクラの一変種。2〜3年で開花する。
エドヒガン(Cerasus spachiana Lavalee ex H.Otto var. spachiana forma ascendens (Makino) H.Ohba, 1992))
エドヒガン (江戸彼岸、学名:Cerasus spachiana Lavalee ex H.Otto var. spachiana forma ascendens (Makino) H.Ohba, 1992)(Synonym : Prunus pendula Maxim. form. ascendens Ohwi)は、バラ科サクラ属の植物の一種。桜の野生種の一つ。彼岸ごろに花を咲かせることからこの名前がついた。
ヒカンザクラ、カンヒザクラ(Cerasus cerasoides (D.Don) S.Ya.Sokolov var. campanulata (Maxim.))
ヒカンザクラ(緋寒桜、学名: Cerasus cerasoides (D.Don) S.Ya.Sokolov var. campanulata (Maxim.) X.R.Wang et C.B.Shang, 1998)(Synonym : Prunus cerasoides D. Don var. canpanulata (Maxim.) Koidz., 1910)はバラ科サクラ属の植物。サクラの原種の一つ。旧暦の正月あたりに咲くことからガンジツザクラ(元日桜)と呼ばれることもある。また、カンヒザクラ(寒緋桜)と呼ばれることも。別名タイワンザクラ(台湾桜)、ヒザクラ(緋桜)とも言う。

コンテンツ