<Wikipediaより、転載>

イボタノキ(水蝋樹・疣取木、学名:Ligustrum obtusifolium)は、モクセイ科の落葉低木。日本各地の山野に自生する。

【特徴】

樹高は1.5〜2m。枝はあまり分枝しない、まっすぐなものが多数並ぶ、と言う形になりがち。その小枝は横向きに伸び、葉がほぼ等距離に多数並ぶので、ちょっと羽状複葉のようにも見える。枝は灰白色で新枝には細毛がある。
葉は対生し、長さ2〜5cmの楕円形をしている。はじめは黄緑だが、次第に深緑になり、表面につやがなく、柔らかい。花期は初夏、ギンモクセイに似た芳香ある筒状で先の四裂した白い小さな花を、総状に小枝の先に密集して咲かせる。花序は先端が垂れる。晩秋には直径6mmほどの楕円形の果実がなる。果実は核果で紫黒色に熟す。

【生育環境】

陽樹であり、明るい林縁、道路そばなどに見られる。山間の崩壊地などにもよく出現する。

【分布】

日本では北海道から九州にまで分布する。国外では朝鮮から知られる。

【利用】

樹皮上に寄生するイボタロウムシの分泌する「いぼた蝋」は蝋燭の原料や日本刀の手入れに用いる。
材はきめが細かく楊枝などを作る。器具の柄などに用いる。薪炭材。
また、ライラックを栽培する場合に、台木として用いられる。そのため、気をつけないと、ライラックを購入して栽培しているつもりで、いつの間にか芽吹いたイボタの方を育ててしまい、花色がおかしいと言うことになる場合がある。

【似た植物など】

イボタノキ属には7種ばかりある。そのうちでもっとも普通に見られるのは本種以外ではネズミモチ(およびトウネズミモチ)であろう。これ(ら)は常緑で厚く幅広い葉を持つもので、見かけが大きく異なる。それ以外の種はイボタノキにやや似ているが、見ることはより少ない。

オオバイボタ L. ovalifolium
ネズミモチ L. japonicum
トウネズミモチ L. lucidum
ミヤマイボタ L. tschonoskii 

【関連項目】

ウラゴマダラシジミ

<転載、以上>