<Wikipediaより転載>

シャジクソウ属(トリフォリウム属、Trifolium)は、マメ科の属の一つ。英語ではクローバー(Clover)と総称される。約300種が全世界に分布する。シャジクソウ属の多様性は北半球において最も高いが、南アメリカやアフリカにも多くの種が分布している。

【概説】
茎は地を這うように長くのび、葉は三小葉。希に四、五および七小葉のものがある。花期は5-9月。高さ5-20cmほどの花柄の先に長さ1cmほどの小さな蝶形の花を密集して咲かせ球状の花序をつくる。花の色は白、黄色、ピンク、紅色など。一年草、二年草、または多年草である。属名はラテン語の「tres」(三)と「folium」(葉)に由来し、三つの小葉を持つことを指している。

和名の「ツメクサ」の由来は、江戸時代にオランダから輸入されたガラス器の梱包の際に本草が詰め物として使われていたことから「詰草」と呼ばれるようになった。
重要な蜜源植物であり、クローバーの蜂蜜は世界で最も生産量が多い。葉は茹でて食用にすることもできる。花穂は強壮剤、痛風の体質改善薬などとして用いられていた。解熱・鎮痛効果もあると言われている。
アイルランドでは三つ葉のクローバーなどがシャムロックと呼ばれ、国の象徴として用いられており、例えばアイルランドの国営航空であるエアリンガスは尾翼にシャムロックのマークを付けているが、厳密にはシャムロックはクローバーのみを指すものではない。
また、あるジンクスに「五つ葉のクローバーは金銭面の幸運」「二つ葉のクローバーを見つけると不幸が訪れる」というものがある。

【四つ葉以上のクローバー】
四つ葉のクローバーは十字架に見立てられ、幸福のシンボルとされることが多くあるが、実際にはアイルランド民俗学上、キリスト教普及以前より、特別な物とされていた。さらに五つ葉、六つ葉、七つ葉、八つ葉、なども発見数は少ないながらも確認されている。
世界一多くの葉を持つと認定されたクローバーは2009年5月10日に岩手県花巻市矢沢のクローバー研究者小原繁男が発見した56枚葉のものである。2002年に小原が鉢植え中に発生した18枚葉のものがギネスブックに登録され、2008年には小原とその家族によって21枚葉や27枚葉のものが発見されたが、より多いものがあると予測されたためギネスブックへの記録申請は見送った。小原は2009年5月3日に33枚のクローバーを発見し、ギネス認定に向け更新申請の準備を行っていたところ、1週間後の5月10日には56枚のクローバーを発見した。

【シャジクソウ属の植物】
日本に分布する在来種はジャジクソウのみであるが、シロツメクサをはじめとする多くの種が牧草、園芸、緑肥などの目的で導入され、帰化植物となった種類も多い。

シャジクソウ Trifolium lupinaster

シロツメクサ(オランダレンゲ、オランダウマゴヤシ) T. repens

アカツメクサ(ムラサキツメクサ、レッドクローバー) T. pratense

コメツブツメクサ(キバナツメクサ、コゴメツメクサ) T. dubium

クスダマツメクサ(ホップツメクサ) T. campestre

ベニバナツメクサ(クリムソンクローバー) T. incarnatum

フウセンツメクサ T. tomentosum

ウナダレツメクサ T. cernuum

タチオランダゲンゲ T. hybridum

シャグマハギ T. arvense

カトレアクローバー T. burchellianum

<転載、以上>