<Wikipediaより、転載>

ヌスビトハギ(盗人萩、学名: Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum)は、マメ科ヌスビトハギ属の多年草。ひっつき虫のひとつである。近似種が多い。
和名は、果実が泥棒の足跡に似ると言う。奇妙に聞こえるが、牧野富太郎によると、古来の泥棒は足音を立てないように、足裏の外側だけを地面に着けて歩いたとのことで、その時の足跡に似ている由。

【特徴】

背丈は60-100cmになるが、その約半分は花穂である。茎は細くて硬く、株立ちになって立ち上がる。
ややまばらに葉をつける。托葉は針状披針形。葉は長い葉柄の先に三枚の小葉がつく三出複葉であるが、頂小葉だけにはっきりした柄があり、これは羽状複葉であることの証拠である。小葉は卵形-長卵形で、先端はとがる。大きさは頂小葉で長さ4-8cm、幅2.5-4cm、側小葉はこれよりやや小さい。葉には細かい毛がある。

花期は7-9月、茎の先端の方から数個の細長い総状花序をつける。下方のものでは、それらの基部には茎につくよりやや小さい葉がつく。花序にはまばらに花がつく。花は小さくて3-4mm、ピンク色に色づく。
6-8mmの柄のある果実は、種子1個を含む節に分かれる節果で、この種では普通は二節からなる。個々の節は偏平で半円形、両者の間は大きくくびれ、また折れたように曲がるのが普通。上側は真っすぐで、下側に円形の膨らんだ側が位置する形は眼鏡のようでである。果実の側面には赤褐色の斑紋があることが多い。また、その表面は触れるとざらつくが、これは細かな鉤が並んでいるためで、これによって衣服などによくくっついてくる。言わばマジックテープ式のひっつき虫である。

【分布・生育環境】

中国、朝鮮半島、台湾、日本から知られる。日本では北海道から琉球列島まで分布する
低地から山間部の草地から森林周辺に生える。木陰に出現することもあるが、林縁では日なたにもよく見られる。小さな集団をつくっていることが多い。開けた草地ではあまり見られない。

【人間との関係】

人里にもよく出現するものであるが、あまり雑草的ではない。花も小さいので、鑑賞されることは少ない。

<転載、以上>

◆画像◆

<ヌスビトハギの実と葉>




<ヌスビトハギの花>(7〜9月)

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ヌスビトハギ(Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum)
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