<Wikipediaより、転載>
メギ属(Berberis)はメギ科の属で、落葉または常緑低木からなる。ユーラシア、アフリカ、南北アメリカなどの熱帯から温帯にかけ450ないし500種が分布し、種数ではメギ科の大部分に当たる。日本にはメギ(目木、小蘗、別名コトリトマラズ[小鳥止まらず])、ヘビノボラズ(蛇登らず)、オオバメギ、ヒロハノヘビノボラズの落葉性4種が自生する。ヒイラギナンテン属に近く、これと合わせる説もある。
【性質】
材はベルベリン(属名に由来する)を多く含むため黄色い。若木の枝には直接葉がつくが、成木の枝には葉でなく葉の変化した棘が多数生える(コトリトマラズ、ヘビノボラズの語源)。またそこから長さ1-2mmのごく短い枝が出て、ここに葉が数枚つく。葉は単葉または羽状複葉。花は黄色で、萼片(花弁より大きく目立つ)・花弁・雄蕊が各6個、子房上位の雌蕊が1個あり、単生または数個の花序になる。果実は液果で赤または青などに熟し、1個ないし数個の種子を含む。
【利用】
ベルベリンを含むため各地で薬として使われてきた。メギ(目木)という名も枝葉の煎汁を眼病の治療に用いたことによる。また黄色の染料にもされた。
果実はヨーロッパ、中央アジアや南米など各地で食用にされるが、栽培されるものは少ない。ロシアではボルシチに入れたりして食べることがある。イランではゼレシュク(Zereshk:学名B. vulgaris、ヨーロッパ等にも広く分布)を栽培し、赤い実を料理や菓子の材料としてよく食べる。日本産のものはあまり利用されないが果実酒にすることはある。
また果実のほか落葉種では紅葉が美しいため観賞用に栽培される種類もある。棘が多いため生垣にも使われる。
ただしコムギ黒さび病菌(Puccinia graminis)の中間宿主となるため、国によっては栽培が禁止されている。
<転載、以上>