<イー薬草ドットコムより、転載>
【薬効】
下痢
腹痛
小便不利
神経痛(しんけいつう)
リューマチ
健胃・整腸
【分布生育場所】
科名:キク科/属名:オケラ属
和名:朮/生薬名:白朮(びゃくじゅつ)/学名:Atractylodes japonica
北海道を除く日本全土の日当たりのよい山麓などに自生。雌雄異株。
中国原産のホソバオケラ(学名:Atractylodes lancea DC.)
【見分け方・特徴】
オケラの、若苗は白い柔らかな毛におおわれ、茎は堅く、草丈は30〜60センチ程になります。
葉は互生で柄があり、茎の下方の羽状に分裂していますが、上部のものは分裂しないこともあります。楕円状で表面は無毛でつやがあり、裏面は一面に綿毛があって、縁は細かい刺状になっています。
秋には茎の先端に白色あるいは淡紅色の花をつけます。
根茎はやや長く節があり、年々芽を出しますが、古い部分は順次枯死していきます。
【採集と調整】
オケラの、花が終わり地上部が枯死する晩秋から初冬にかけて根茎を採取します
地上部の茎の数の多いもの程、根茎は大きくなっています。根茎には翌年の茎となる新芽が見られます。
根茎は水洗いしながら、茎やひげ根、土砂を除き、コルク質の皮をはぎ取って、2〜3日位天日で干した後、日陰で完全に乾燥させます。
皮をはぎとって乾燥させたものはアトラクチロンの特異な芳香が出ます。
これを生薬の白朮(びゃくじゅつ)といいます。
栽培は、種子の発芽がよいので種まきか株分けにより容易に栽培できます。茶花などにも適しています。
【薬効・用い方】
有効成分:芳香は精油1.5〜3,0グラムを含有(精油中にアトラクチロン約20%)
白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)はともに漢方処方に配合する重要な生薬です。体内の水分の代謝を正常に調節する働きがあり、健胃、発汗、利尿の目的で用いられます。
白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)には、効能に若干の違いがあります。白朮(びゃくじゅつ)はとくに胃症状の激しくない、弱い体質の病人に使用するもので、胃腸が弱く腹がはるとか冷えて腸が悪く腹痛があるとかいう場合や胃弱な下痢の場合に用います
白朮(びゃくじゅつ)10グラムを、1日量として、水0.4リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、1日3回に分けて食前に服用します。
白朮(びゃくじゅつ)が処方される漢方薬には四君子湯(しくんしとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、六君子湯(りつくんしとう)、真武湯(しんぶとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などがあります。
蒼朮(そうじゅつ)は比較的胃に力のある人の健胃薬として用いますが、排尿器官からくる水腫(すいしゅ)や神経痛、リューマチの浮腫(ふしゅ)、これからくる痛み、しびれなどの苦痛に利尿剤として用います。
蒼朮(そうじゅつ)が配合される漢方処方には、神経質でのめまいや動悸のする場合、息切れがして頭が痛いときに用いる苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)のほか、平胃散(へいいさん)、五苓散(ごれいさん)、消風散(しょうふうさん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などがあります。
【除湿と食用】
除湿の目的で根茎を室内でいぶすと、湿気を払ってカビの発生を防ぎ、蚊取りにも効果があるとされています。
また、食用には若い芽を採取して、塩をひとつまみ入れた熱湯でさっとゆで水にさらして、アク抜きをしてから、ごまあえ、からしあえ、油あえ、天ぷらにします
【その他】
名の由来は、古名の「ウケラ」が転訛(てんか)したもので、「万葉集」に「我が背子を あどかも言はむ 武蔵野の うけらが花の時なきものを」と詠まれている
朮(じゅつ)はオケラ属植物の根茎から調製される生薬で、白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)に分かれます。
白朮(びゃくじゅつ)は、オケラとオオバナオケラの根茎から調製された生薬で、蒼朮(そうじゅつ)はホソバオケラの根茎から調製された生薬です。
オケラは、日当たりのよい山麓に普通に見かけるキク科の植物で、秋になると茎の先端に白色か淡紅色の花をつけます
「山でうまいものはオケラにトトキ(ツリガネニンジン)、里でうまいものはウリ、ナス、カボチャ」と里謡(りよう)に謡われているほど、古くから庶民の生活の中にとけこんだ山草で、薬草のほかに雨時の湿気払いやかびの防止に使用されていて、「蒼朮(そうじゅつ)をたかぬ其の日に梅を干し」、梅雨時に、湿気やカビ防止に使われていた
また、夏は蒼朮(そうじゅつ)を燻した煙で蚊(か)を追い出したことから、別名には、青森地方では、カイブシコケラ、千葉地方では、カイブシノキの名のある
<転載、以上>
【薬効】
下痢
腹痛
小便不利
神経痛(しんけいつう)
リューマチ
健胃・整腸
【分布生育場所】
科名:キク科/属名:オケラ属
和名:朮/生薬名:白朮(びゃくじゅつ)/学名:Atractylodes japonica
北海道を除く日本全土の日当たりのよい山麓などに自生。雌雄異株。
中国原産のホソバオケラ(学名:Atractylodes lancea DC.)
【見分け方・特徴】
オケラの、若苗は白い柔らかな毛におおわれ、茎は堅く、草丈は30〜60センチ程になります。
葉は互生で柄があり、茎の下方の羽状に分裂していますが、上部のものは分裂しないこともあります。楕円状で表面は無毛でつやがあり、裏面は一面に綿毛があって、縁は細かい刺状になっています。
秋には茎の先端に白色あるいは淡紅色の花をつけます。
根茎はやや長く節があり、年々芽を出しますが、古い部分は順次枯死していきます。
【採集と調整】
オケラの、花が終わり地上部が枯死する晩秋から初冬にかけて根茎を採取します
地上部の茎の数の多いもの程、根茎は大きくなっています。根茎には翌年の茎となる新芽が見られます。
根茎は水洗いしながら、茎やひげ根、土砂を除き、コルク質の皮をはぎ取って、2〜3日位天日で干した後、日陰で完全に乾燥させます。
皮をはぎとって乾燥させたものはアトラクチロンの特異な芳香が出ます。
これを生薬の白朮(びゃくじゅつ)といいます。
栽培は、種子の発芽がよいので種まきか株分けにより容易に栽培できます。茶花などにも適しています。
【薬効・用い方】
有効成分:芳香は精油1.5〜3,0グラムを含有(精油中にアトラクチロン約20%)
白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)はともに漢方処方に配合する重要な生薬です。体内の水分の代謝を正常に調節する働きがあり、健胃、発汗、利尿の目的で用いられます。
白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)には、効能に若干の違いがあります。白朮(びゃくじゅつ)はとくに胃症状の激しくない、弱い体質の病人に使用するもので、胃腸が弱く腹がはるとか冷えて腸が悪く腹痛があるとかいう場合や胃弱な下痢の場合に用います
白朮(びゃくじゅつ)10グラムを、1日量として、水0.4リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、1日3回に分けて食前に服用します。
白朮(びゃくじゅつ)が処方される漢方薬には四君子湯(しくんしとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、六君子湯(りつくんしとう)、真武湯(しんぶとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)などがあります。
蒼朮(そうじゅつ)は比較的胃に力のある人の健胃薬として用いますが、排尿器官からくる水腫(すいしゅ)や神経痛、リューマチの浮腫(ふしゅ)、これからくる痛み、しびれなどの苦痛に利尿剤として用います。
蒼朮(そうじゅつ)が配合される漢方処方には、神経質でのめまいや動悸のする場合、息切れがして頭が痛いときに用いる苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)のほか、平胃散(へいいさん)、五苓散(ごれいさん)、消風散(しょうふうさん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などがあります。
【除湿と食用】
除湿の目的で根茎を室内でいぶすと、湿気を払ってカビの発生を防ぎ、蚊取りにも効果があるとされています。
また、食用には若い芽を採取して、塩をひとつまみ入れた熱湯でさっとゆで水にさらして、アク抜きをしてから、ごまあえ、からしあえ、油あえ、天ぷらにします
【その他】
名の由来は、古名の「ウケラ」が転訛(てんか)したもので、「万葉集」に「我が背子を あどかも言はむ 武蔵野の うけらが花の時なきものを」と詠まれている
朮(じゅつ)はオケラ属植物の根茎から調製される生薬で、白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)に分かれます。
白朮(びゃくじゅつ)は、オケラとオオバナオケラの根茎から調製された生薬で、蒼朮(そうじゅつ)はホソバオケラの根茎から調製された生薬です。
オケラは、日当たりのよい山麓に普通に見かけるキク科の植物で、秋になると茎の先端に白色か淡紅色の花をつけます
「山でうまいものはオケラにトトキ(ツリガネニンジン)、里でうまいものはウリ、ナス、カボチャ」と里謡(りよう)に謡われているほど、古くから庶民の生活の中にとけこんだ山草で、薬草のほかに雨時の湿気払いやかびの防止に使用されていて、「蒼朮(そうじゅつ)をたかぬ其の日に梅を干し」、梅雨時に、湿気やカビ防止に使われていた
また、夏は蒼朮(そうじゅつ)を燻した煙で蚊(か)を追い出したことから、別名には、青森地方では、カイブシコケラ、千葉地方では、カイブシノキの名のある
<転載、以上>
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オケラとは |
オケラ(Atractylodes japonica) |