<Wikipediaより、転載>

ヒャクニチソウ属(ヒャクニチソウぞく、学名:Zinnia)は、キク科の属。学名よりジニアとも呼ばれる。

【概要】

分布の中心はメキシコ。1769年にスペインのマドリードのマドリード植物園にもたらされたのがヨーロッパでの最初の紹介であった。この時には淡紫の一重咲きの花がついた。その後1829年に赤が、1832年に白が開花した。八重咲きはフランスで作り出された。一代交配種が作られたのは1963年にアメリカで作られた品種「ファイアー・クラッカー」が最初。

属の学名はドイツ・ゲッティンゲン大学の植物学教授だったヨハン・ゴットフリート・ツィン(Johann Gottfried Xinn、1727 - 1759)に因んだものである。同属植物は20種近くあり、一年草・多年草と亜灌木のものがあるが、日本で作られているものは総て一年草である

【性質】

草丈はヒャクニチソウでは60cmから1mくらいになるが、ホソバヒャクニチソウでは30cm足らずである。茎は直立し、葉は紡錘形で対生する。頭花は単生し、花色は非常に豊富で、赤・オレンジ・黄色・白・ピンク・藤色などがあり、複色花もある。

【主な種】

ヒャクニチソウ Z. elegans・百日草

「優雅な」という種名の通り、花色・花の形なども豊富で開花期間も長く、古くから花壇用や仏花用に作られている。花径が10cmを超える大輪から5cmくらいの小輪まである。今出回っている品種はほとんどが八重咲きで、さじ弁で重ねの厚い八重咲きになるダリア咲き、管弁のカクタス咲き、半球形になるポンポン咲き、一重咲きで管状花の先が弁化するアネモネ咲きなどの品種がある。また、観賞植物としては非常に珍しい淡緑色の花をつけるエンヴィ(envy)と言うダリア咲きの品種がある。

メキシコヒャクニチソウ Z. angustifolia

現在はほとんど栽培されていない。
ホソバヒャクニチソウ Z. linearis
草丈15cmくらいの小さな草花で、鉢物として利用されている。タネが売られているものに「ソンブレロ」という品種がある。

【栽培】

家庭園芸において、タネから作るものとしては、最も強健で作りやすい草花の1つである。
発芽温度が高いので、東京付近でも4月下旬から5月ころにまくのがよい。ダリア咲きのように、一袋のタネの粒数の多いものは、花壇に直截まいてもいいが、鉢や育苗箱などに、市販の園芸用土を入れてまき、5mmくらい覆土しておくと、数日で発芽する。花壇への定植は、株間を25cmくらいにする。日向または半日陰で、排水の良いところであれば、病虫害も少なく、7月から11月ころまで、文字通り100日以上花が楽しめる。

【利用】

家庭での仏花の自給用に多く作られ、また、性質が丈夫なので、学校花壇などにも良く植えられる。メキシコ百日草の矮性系品種は、鉢植えやプランターでも作ることができる。
他の植物と異なり、粉砕により葉の単細胞が容易に分離できるという性質があるため、実験生物として用いられている。

<転載、以上>