<Wikipediaより、転載>

セイヨウツゲ(西洋黄楊、西洋柘植、Buxus sempervirens)は、ツゲ科ツゲ属の常緑性低木。庭木や街路樹としてよく用いられる。ボックスウッドとして知られている。

【特徴】

樹高は1〜8mで、開花期は3〜4月。耐乾性・耐火性があり、煙にはやや強い。繁殖は挿木で行う。陽地、半陰地を好み、日照が強すぎると葉焼けすることがある。葉は楕円形から倒卵形で明るい緑色をしている。単葉で互生し、鋸歯はない。冬期に寒さにあうと山吹色や茶色に紅葉する。水捌けのよい土が適している。

【害虫】

ハマキムシ(ハマキガTortricidaeの幼虫)、ツゲノメイガの食害を受ける。

【分布・生育環境】

地中海沿岸(南ヨーロッパ・北アフリカ)や西アジアに自生している。本州〜九州に植栽される。高知県安芸市の須藤信喜氏が北米より持ち帰り、繁殖栽培し、全国へ普及したといわれている。そのため、和名の別名を「スドウツゲ」という。

【利用】

1970年代から利用されるようになった比較的新しい造園木。萌芽力があり、刈込みに耐えることから、生垣などに多用される。他に街路樹、庭園樹、公園樹、花壇の縁取り、トピアリーとして利用されている。容易に移植できる。材は緻密で堅く、印材、櫛などに利用される。

【ボックスの語源】

英語で「箱」を意味する名詞 box は、俗ラテン語の buxis、更には古代ギリシア語の πυξίς (pyxis; ピュクシス)に由来する。さらにこの語は本種、セイヨウツゲを指す πύξος (pyxos; ピュクソス)から派生したものである。それは、古くから細工物に使われ、本種の材で作られた小箱を「ピュクシス」と呼んだものが、のちに小箱一般を指すようになったのである。

【園芸品種】

‘マルギナタ’ (Buxus sempervirens cv.Marginata) - 白覆輪葉
‘エレガンティシマ’ (Buxus sempervirens cv.Elegantissima) - 白覆輪葉

■画像■




<転載、以上>

植木としてのセイヨウツゲは、以下の「植木ペディア」からの転載情報をご覧ください。

<植木ペディアより、転載>

【ボックスウッドとは】

・ボックスウッドは地中海沿岸から西アジアを原産とするツゲの仲間。一般的なツゲは和風の印象が強いが、ボックスウッドは葉の色が明るいため、洋風住宅にも違和感がないとして、垣根に利用されるようになった。

・日本での歴史は浅く、1970年代に「須藤信喜」という人が北米から持ち帰ったことに端を発する。別名のスドウツゲはこの須藤氏にちなむ。

・名前のとおり箱型に刈り込むのが一般的で、公共スペースや工場、事業所等の植え込みにも使われることが多い。なお、名前の由来は刈り込みの形ではなく、材が緻密で、箱を作るのに適していることからきている。

【育て方のポイント】

・丈夫な木であり、ほとんど手をかけずに育てられる。刈り込みに強いため好きな形に剪定できるが、きっかりと刈り込まず、自然な状態でも、この木の持ち味を楽しむことができる。

・ツゲほどに大きくならないため、背丈の低い垣根として利用できる。

・基本的には日向が好きな木だが、日陰にも耐えるため、あまり場所を選ばずに植栽できる。土質もよほどの荒地でなければ問題はない。

・寒さにやや弱く、冬期には葉が褐色に変化する。「ブロンズ色に変わる」と表現すれば美しいが、実際のところ枯れたように見えるため、これを嫌って植え替える御家庭があるほど、好みが分かれる。
なお、葉は褐色に変化しても落葉樹のように一斉に葉を落とすことはない。

・風通しの悪い場所では、ハマキムシや蛾の幼虫の被害に遭いやすい。

【品種】

・葉に模様が入る斑入りボックスウッドがある。


<転載、以上>
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セイヨウツゲ(Buxus sempervirens)