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桔梗(キキョウ)の学名
Platycodon
は、どのようにして命名されたのでしょう。

Platy=Platys
ギリシャ語で「Πλατύ(Platys)」は、広いという意味です。

プラタナス(鈴掛の木)はご存じですか?
スズカケノキ科スズカケノキ属
学名は、「Platanus」といいます。
この属名の「Platanus」は広いを表すギリシア語の「platys」からきており、大きい葉を意味しています。

古代ヨーロッパではプラタナスがたくさん植えられていたというが、ソクラテスやプラトンなどの古代ギリシア哲学者が木陰で弟子たちに講義したというのでこの木は学問の木とされている。樹高30mにもなり大きな葉をもつ枝は確かに素晴らしい緑陰をつくったことだろう。同じく古代ギリシアの医者であるヒポクラテスもプラタナスの木陰で弟子に医学を説いたと言われ、現在もギリシャのコス島の広場には「ヒポクラテスの木」と呼ばれる巨樹があるといいます。1977年日本赤十字社の創立100周年の際にはギリシャ赤十字社から「ピポクラテスの木」が記念樹として贈られ、それから増やされたプラタナスが医学教育のシンボルとして病院や大学に植えられた例も多いそうです。
日本ではスズカケノキ属のうちスズカケノキ、アメリカスズカケノキ、モミジバスズカケノキの3種が見られ、いずれも明治時代に渡来したといい、新宿御苑には当時の個体があるといわれています。

また、ギリシャの哲人「プラトン」も日本では、良く知られていますね。彼の本名はアリストクレースですが、肩幅が広かったことから、その「広い」という言葉のギリシア語「プラテュス」(platys)をもじってプラトンと言われたそうです。

Codon=Kodon
「Κωδων(Kodon)=Gong(鐘)」が「Codon」となったようです。

こうして見ると、ギリシア時代から、知られていた花なのでしょうか?

それでは、先ず、YList 植物名検索(BG Plants日本植物名検索)を利用してみます。

<検索結果:表示>
この検索で「platycodon」は、以下の5種類が検索結果として表示されます。

1)Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC.  キキョウ 標準 
2)Platycodon glaucus (Thunb.) Nakai  キキョウ synonym 
3)Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC. var. glaucus (Thunb.) Siebold et Zucc.  キキョウ synonym 
4)Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC. 'Duplex'  フタエキキョウ 標準 
5)Platycodon grandiflorus (Jacq.) A.DC. f. albiflorus (Honda) H.Hara  シロギキョウ 標準

「キキョウ」とされているのは、上の3つです。その下の「フタエキキョウ」と「シロギキョウ」は、その別種として登録されたものです。

先ず、1)の標準とされているものの詳細を検索名(クリックして詳細が表示されます)から表示してみます。

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