江戸時代には、多くの桔梗の園芸種がつくられたようです。
江戸の植木屋の育種技術は、楽しむための桔梗園芸種を数多く作出しました。
こうした園芸種では、花色としては、桔梗として、良く知られる青紫色の他に、白や桃色の品種などもあります。
【鉢植え向き品種】
鉢植え向きの品種としては、草丈の低いもの「アポイキキョウ」、二重咲きになるものや、蕾のままでほとんど開かない品種「小町」や葉がちりめん状になる、草丈の低い品種の「ウズキキョウ」という品種があります。
【切り花用品種】
また、切り花用の品種としては、
「五月雨紫」、「五月雨桃」、「五月雨白」等、
また二重咲き品種として「紫宸殿」が
江戸以前から、江戸期を通じて、固定種として流通していました。
それぞれの品種は、作出した年代が異なります。個別の品種を細かく調べる必要もありますが、中々そうした育種に関する文献は見つかりません。
ただ、江戸時代に植木屋などが出版した園芸書を見ると、どの品種がどの時代に登場したのか、その図を見ると現在見ることのできない品種でも大体の姿形を想像することができます。
以下の章では、こうした園芸書を紹介していきます。
【参考資料】
Wikipedia
(株)サカタのタネ営利生産者用カタログ
「山野草の庭つくり」(農山漁村文化協会1999年 篠克己著)
「タネから楽しむ山野草」(農山漁村文化協会 2004年 東京山草会編集)
「山野草大百科」(講談社 2005年 久志博信、内藤登喜夫著)