<植木ペディアより、転載>

【分類】
イチイ科イチイ属、常緑針葉、低木

【学名】
Taxus cuspidata var.nana

【別名】
キャラ/ハイキャラボク/ダイセンキャラボク

【成長】
かなり遅い
【移植】
難しい(十分な根回しが必要)
【高さ】
2m〜4m

【キャラボクとは】

・新潟県鳥海山から鳥取県大山までを原産地とするイチイの変種。
・イチイに比べて暑さや日陰に強いなど丈夫で育てやすいため、庭木としてはイチイよりも広く用いられている。
・材に微かな香りがあり、それがインドの香木「伽羅」に似ていることからキャラボクと名付けられた。
・葉が黄色い「オウゴンキャラボク=金伽羅」にも人気がある。

【育て方のポイント】

・日陰に強く、半日陰程度なら陰になった枝が枯れるようなことはほとんどない。
・成長しきったキャラボクは成長が遅く、樹形が乱れにくいため、あまり手間がかからない。
・病害虫の被害がほとんどない。(まれにサズカリムシやハダニの被害に遭う。)
・苗木には新芽がよく発生する。放置すると株立ち状に育ち、枝分かれも多いため、樹形が乱れやすい。
・根が太くて浅いため、移植はやや難しい。

【キャラボクとイチイの見分け方】

垣根に多用されるキャラボクはイチイの変種であり、両者はよく似ているが葉の付き方や樹形が違うため見分けられる。
・キャラボクの葉が四方八方へ螺旋状に発生するのに対し、イチイは二列に水平に並ぶ。(ただし枝先にある葉は螺旋状になる)
・キャラボクは放置すると樹形がクネクネと乱れるが、イチイはスッキリと端正な姿を保つ。
 
一般的に寒い地方にはイチイ、暖かい地方にはキャラボクが適するが、庭木としては背が高くなりにくいキャラボクの方が好まれる傾向にある。なお、関西に多いイチイガシ(ブナ科)をイチイと呼ぶ地方もあるが、このイチイとは関係がない。

<転載、以上>