<Wikipediaより、転載>
アカザ(藜、学名: Chenopodium album var. centrorubrum)は、アカザ科(APG植物分類体系ではヒユ科)アカザ属の一年草。畑や空地などに多い雑草。
英語では、ニワトリのえさにするため Fat Hen(henは雌鶏の意)などと呼ばれる。
【特徴】生長が早く、高さ1m程度に達し、特に窒素分の多い土地にはよく育つ。風媒花であるため花粉が飛散しやすく、アレルギーの原因になる。アカザの葉を食草とする昆虫にカメノコハムシ(ハムシ科)がおり、食痕のある葉を裏返してみると、扁平な成虫や、三葉虫を髣髴とさせる形態の幼虫がよく見られる。
【亜種・変種、雑種】アカザの若葉は赤い粉状の微細な粒に覆われ、未熟な葉の細胞を、遺伝子を傷つける紫外線や、光合成に使い切れず、葉緑素から活性酸素を発生させて組織を損傷する原因となる過剰な光のエネルギーから防御しているが、この粒が白いものをシロザ(白藜、Chenopodium album)といい、こちらの方が多く見られる。種としてのシロザは世界的に広く分布し、分類学上は普通、アカザをシロザの1変種としているが、様々な亜種や変種があって、学名(亜種、変種または同種異名)としては、C. centrorubrum、C. album var. microphyllum、C. album var. missouriense、C. album var. stevensii、C. album subsp. striatum、C. acerifolium、C. giganteum、C. jenissejense、C. lanceolatum、C. pedunculare、C. probstii などが用いられる。
また、同属の他種(C. berlandieri、C. ficifolium(コアカザ)、C. opulifolium(ヒロハアカザ)、C. strictum(シロザモドキ)、C. suecicum)と容易に交雑する。
【分布・生育地】中国原産で、古くは野菜として栽培され、現在雑草としてみられるものも野生化起源といわれる。
【利用】葉はゆでて食べることができ、同じアカザ科のホウレンソウによく似た味がする。シュウ酸を多く含むため生食には適しない。種子も食用にできる(同属のキノア C. quinoa は種子を食用にする穀物である)。「藜の羹(あつもの)」は粗末な食事の形容に使われる。
また、茎は太く硬くなるため、杖の材料にもされた。
【薬効】茎葉を乾燥してその煎じた汁を口の中に含めば虫歯の痛みを治し、また生葉の搾り汁は毒虫などに刺された時塗ると痛みが止まるとされる。
アカザ属 Chenopodium
シロザ Chenopodium album
変種:アカザ C. a. var. centrorubrum
<学名>
Chenopodium album L. var. centrorubrum Makino
シノニム
Chenopodium centrorubrum(Makino) Nakai
<和名>
アカザ(藜)
<英名>
Fat Hen
<転載、以上>
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