<Wikipediaより転載>
マツヨイグサ属にはおよそ125の種が含まれており、14節が構成される。どの種も南北アメリカ大陸原産であり他地域には産しない。日本も例外ではなく、野生のものは帰化植物か、逸出した園芸植物のいずれかである。
原産地では種により海辺や平野から高山に至るまで幅広く分布するが、パイオニア植物なので、自然状態では平地では河原、砂浜や砂漠、山ではガレ場や、山火事の跡などの荒地や痩せ地に、人為的にかく乱された環境下では鉄道路線沿いや路肩、耕作放棄された畑や休耕田のような場所に生え、他の植物が成長してくると姿を消す。日本では造成中の土地や未舗装の駐車場でもよく見かける。
本属植物は、メキシコ北東部からアメリカ合衆国のテキサス州にかけての地域が発祥の地と考えられている。氷河期にこの地域は結氷から取り残され、そこに本属植物が生き残った。間氷期にはそこから再び大陸全土に分布し、氷河期に入ると再び分布を縮小した。更新世には都合四度のこうした分布の縮小と拡大が繰り返され、それが今日見られる多様な種分化を促したと考えられている。また本属植物は野生下においても容易に種間で交雑し、そうして生じた雑種や、人為的に交配して得られた品種が固定され、新種に分化することがあるため、種数が非常に多い。
【マツヨイグサ属の主な品種】
アレチマツヨイグサ Oenothera parviflora
帰化植物。近年の分類ではメマツヨイグサと同種とされるので、この名は使われない。
オオマツヨイグサ Oenothera erythrosepala
原産地は不明で、径約7cmの大きな花を咲かせるところから、ヨーロッパで品種改良された園芸種と考えられている。日本では1870年代に渡来し、その後野外に逸出し帰化植物化した。
オニマツヨイグサ Oenothera grandiflora
北米原産の帰化植物で、本州中部以西に産する。瀬戸内沿岸では特によく見られる。オオマツヨイグサと同じ大きな花を咲かせる。
キダチマツヨイグサ Oenothera fruticosa
北米原産の園芸種。
コマツヨイグサ Oenothera laciniata
北米原産の帰化植物。オオマツヨイグサなどと同じ1870年代に日本に侵入したと考えられている。花を含め全体的に小ぶりで、茎は地上を匍匐する。日本では近年になって見る機会が多くなった。鳥取砂丘では砂丘を緑化する害草として駆除されている。
シモフリマツヨイグサ Oenothera glauca
北米原産の園芸種。
チャボツキミソウ Oenothera acaulis
チリ原産の園芸種。本属には珍しい高山植物。草丈は15cm程度であり、タンポポに似るので、ツキミタンポポの別名がある。
チャボマツヨイグサ Oenothera triloba
北米原産の園芸種。チャボツキミソウに似るが、花色は黄色である。
ツキミソウ Oenothera tetraptera
メキシコ原産の園芸種。渡来時期はマツヨイグサと同じくらい古く、江戸時代には園芸植物として渡来したが、他種ほど繁殖力や生命力が強くないので野外に逸出していない。また園芸植物としてもその後廃れたため、よく名を知られている割には滅多に見る機会がない。詳細は外部リンクを参照。
ハマベマツヨイグサ Oenothera humifusa
北米原産の帰化植物。コマツヨイグサに似るが茎は直立する。名の通り海浜によく生える。
ヒナマツヨイグサ Oenothera perennis
第二次世界大戦後に群馬県の牧場で帰化が確認された。北米原産。
ヒルザキツキミソウ Oenothera speciosa
園芸種であり、現在も広く栽培されているが、野外に逸出し帰化植物化している。
マツヨイグサ Oenothera stricta
種としてのマツヨイグサ O. stricta も、原産地はチリやアルゼンチンといった南米で、嘉永年間(1848年〜1853年)に日本にもたらされ、当初観賞用として植えられていたものが逸出し、昭和30年代に同属のオオマツヨイグサ O. erythrosepala とともに空き地などに大群落を形成した。
ミズーリマツヨイグサ Oenothera missouriensis
北米原産の園芸種。
メマツヨイグサ Oenothera biennis
北米原産の帰化植物。1920年代に侵入したと考えられている。おそらく現在日本で一番よくみかける種類で、完全に雑草扱いされているが、アメリカでは民間療法において様々な薬効があるとされており、また種子は月見草オイルの原材料になる。
ユウゲショウ Oenothera rosea
北米原産の帰化植物。赤花を咲かせる。
<転載、以上>
マツヨイグサ属にはおよそ125の種が含まれており、14節が構成される。どの種も南北アメリカ大陸原産であり他地域には産しない。日本も例外ではなく、野生のものは帰化植物か、逸出した園芸植物のいずれかである。
原産地では種により海辺や平野から高山に至るまで幅広く分布するが、パイオニア植物なので、自然状態では平地では河原、砂浜や砂漠、山ではガレ場や、山火事の跡などの荒地や痩せ地に、人為的にかく乱された環境下では鉄道路線沿いや路肩、耕作放棄された畑や休耕田のような場所に生え、他の植物が成長してくると姿を消す。日本では造成中の土地や未舗装の駐車場でもよく見かける。
本属植物は、メキシコ北東部からアメリカ合衆国のテキサス州にかけての地域が発祥の地と考えられている。氷河期にこの地域は結氷から取り残され、そこに本属植物が生き残った。間氷期にはそこから再び大陸全土に分布し、氷河期に入ると再び分布を縮小した。更新世には都合四度のこうした分布の縮小と拡大が繰り返され、それが今日見られる多様な種分化を促したと考えられている。また本属植物は野生下においても容易に種間で交雑し、そうして生じた雑種や、人為的に交配して得られた品種が固定され、新種に分化することがあるため、種数が非常に多い。
【マツヨイグサ属の主な品種】
アレチマツヨイグサ Oenothera parviflora
帰化植物。近年の分類ではメマツヨイグサと同種とされるので、この名は使われない。
オオマツヨイグサ Oenothera erythrosepala
原産地は不明で、径約7cmの大きな花を咲かせるところから、ヨーロッパで品種改良された園芸種と考えられている。日本では1870年代に渡来し、その後野外に逸出し帰化植物化した。
オニマツヨイグサ Oenothera grandiflora
北米原産の帰化植物で、本州中部以西に産する。瀬戸内沿岸では特によく見られる。オオマツヨイグサと同じ大きな花を咲かせる。
キダチマツヨイグサ Oenothera fruticosa
北米原産の園芸種。
コマツヨイグサ Oenothera laciniata
北米原産の帰化植物。オオマツヨイグサなどと同じ1870年代に日本に侵入したと考えられている。花を含め全体的に小ぶりで、茎は地上を匍匐する。日本では近年になって見る機会が多くなった。鳥取砂丘では砂丘を緑化する害草として駆除されている。
シモフリマツヨイグサ Oenothera glauca
北米原産の園芸種。
チャボツキミソウ Oenothera acaulis
チリ原産の園芸種。本属には珍しい高山植物。草丈は15cm程度であり、タンポポに似るので、ツキミタンポポの別名がある。
チャボマツヨイグサ Oenothera triloba
北米原産の園芸種。チャボツキミソウに似るが、花色は黄色である。
ツキミソウ Oenothera tetraptera
メキシコ原産の園芸種。渡来時期はマツヨイグサと同じくらい古く、江戸時代には園芸植物として渡来したが、他種ほど繁殖力や生命力が強くないので野外に逸出していない。また園芸植物としてもその後廃れたため、よく名を知られている割には滅多に見る機会がない。詳細は外部リンクを参照。
ハマベマツヨイグサ Oenothera humifusa
北米原産の帰化植物。コマツヨイグサに似るが茎は直立する。名の通り海浜によく生える。
ヒナマツヨイグサ Oenothera perennis
第二次世界大戦後に群馬県の牧場で帰化が確認された。北米原産。
ヒルザキツキミソウ Oenothera speciosa
園芸種であり、現在も広く栽培されているが、野外に逸出し帰化植物化している。
マツヨイグサ Oenothera stricta
種としてのマツヨイグサ O. stricta も、原産地はチリやアルゼンチンといった南米で、嘉永年間(1848年〜1853年)に日本にもたらされ、当初観賞用として植えられていたものが逸出し、昭和30年代に同属のオオマツヨイグサ O. erythrosepala とともに空き地などに大群落を形成した。
ミズーリマツヨイグサ Oenothera missouriensis
北米原産の園芸種。
メマツヨイグサ Oenothera biennis
北米原産の帰化植物。1920年代に侵入したと考えられている。おそらく現在日本で一番よくみかける種類で、完全に雑草扱いされているが、アメリカでは民間療法において様々な薬効があるとされており、また種子は月見草オイルの原材料になる。
ユウゲショウ Oenothera rosea
北米原産の帰化植物。赤花を咲かせる。
<転載、以上>
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