<Wikipediaより、転載>

キンモクセイ(金木犀、学名: Osmanthus fragrans var. aurantiacus)はモクセイ科モクセイ属の常緑小高木樹で、モクセイ(ギンモクセイ)の変種。
中国では、正しくは丹桂がこれに当たるが、一般には桂花の名で呼ばれることがある。しかし、桂花は木樨属におけるひとつの種名であり、金桂(ウスギモクセイ)、銀桂(ギンモクセイ)などを含む全ての亜種・変種・品種を総括するものである。

【英語名】fragrant orange-colored olive

【形態・生態】

秋に小さいオレンジ色の花を無数に咲かせる。雌雄異株であるが、日本では雄株しか入っていないので結実しない。雄しべが2本と不完全な雌しべを持つ。花は芳香を放つ。芳香はギンモクセイよりも強い。香りの主成分はβ-イオノン、リナロール、γ-デカラクトン、リナロールオキシド、cis-3-ヘキセノールなど。このうち、γ-デカラクトンなどはモンシロチョウなどへの忌避作用があることが判明している。

【分布】

中国南部原産で、日本には江戸時代に渡来した。

【人間との関わり】

主に庭木として観賞用に植えられている。

花冠は白ワインに漬けたり(桂花陳酒)、茶に混ぜて桂花茶と呼ばれる花茶にしたり、蜜煮にして桂花醤と呼ばれる香味料に仕立てたりする。また、桂花蟹粉(芙蓉蟹の別名)、桂花鶏絲蛋、桂花豆腐、桂花火腿などのように、鶏卵の色をキンモクセイの花の色に見立てて名づけられた卵料理は多く、正月用の菓子である桂花年糕のようにキンモクセイの花の砂糖漬けを飾るなど実際にこの花が使われる料理もある。
キンモクセイの花は甘めでしっかりした強い香りであることから、日本において汲み取り式便所が主流で悪臭を発するものが多かった時期には、その近くに植えられることもあった。その要因から、香りがトイレの芳香剤として1970年代初頭から1990年代前半まで主流で利用されていたため、一部年齢層においてはトイレを連想させることがある。

秋の季語である。

【都道府県・市区町村の木に指定している自治体】

<都道府県>

静岡県

<市区町村>

茨城県 - 牛久市
千葉県 - 八街市
神奈川県 - 横浜市泉区、中井町、大井町
長野県 - 高森町
静岡県 - 掛川市、袋井市
愛知県 - 名古屋市天白区、日進市、蟹江町
滋賀県 - 草津市
大阪府 - 大阪市淀川区、豊中市
兵庫県 - 明石市
奈良県 - 三宅町
和歌山県 - 紀の川市
岡山県 - 建部町(2007年1月22日、岡山市へ編入合併)
福岡県 - 田川市、小竹町、筑前町
佐賀県 - 鹿島市
熊本県 - 山鹿市、宇土市、甲佐町
大分県 - 別府市


◆画像◆
<キンモクセイの花>


<転載、以上>

◆その他の画像◆
<キンモクセイの葉>

<キンモクセイの樹形(若木)>


<ヤサシイエンゲイより、転載>

◆キンモクセイの仲間◆

キンモクセイを含むモクセイの仲間にはその他にも白い花を咲かせるギンモクセイ〔O. fragrans〕やヒイラギ〔O. heterophyllus〕がありますが、芳香はキンモクセイが最も強いです。ギンモクセイは17世紀後半に日本に渡来したといわれていますが、キンモクセイの来歴はっきりせず、明治時代に渡来したとか九州に自生するウスギモクセイ〔O. fragrans var. thunbergii〕(ギンモクセイの変種)から生まれたという説などがあります。その他にも葉のフチにトゲ状のギザギザが入るヒイラギモクセイ〔O. ×fortunei〕(ヒイラギとモクセイの雑種といわれています)や葉に斑が入るもの、四季咲き性の園芸品種があります。

◆名前の由来◆

樹皮の様子がサイ(犀)の皮膚に似ており金色の花を咲かせるので「金木犀(きんもくせい)」の名前があります。中国では丹桂、金桂、桂花と呼ばれます。
学名はオスマンツス・フラグランス・オウランティアクスです。属名のオスマンツスはギリシア語のオスメ(香り)とアンサス(花)からなり、「香りのする花」のという意味です。種小名のフラグランスは「良い香りのする」、変種名のオウランティアクスは「橙黄色の」の意です。
花を砂糖漬けにした「桂花糖」は食材・調味料としてお粥に入れたり、お菓子の香りづけなどに利用されているようです。また、キンモクセイの花をつけ込んで熟成させた「桂花陳酒」などのお酒は日本でも比較的普及していると思います。

<転載、以上>
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