<ヤサシイエンゲイより、転載>

【特徴】

南ヨーロッパ、北アフリカ、西アジアにおよそ20〜30種が分布します。主に春に花を咲かせ、毎年開花する多年草と花後に枯れる一・二年草があります。花は径1cmほどと小さいですが、1カ所にまとまってついて、ボール状になります。草丈は30cm前後、横によく広がって花の盛りには株一面の花を見せてくれ、その姿は可愛らしいです。花色は白のものが多く、それ以外にはピンク、赤、紫などがあります。花は4枚の花びらをもち、外側2枚が大きく、内側2枚が小さくなっています。

英名はキャンディタフト(Candytuft/wryflower)で「お菓子の花」という意味です。こんもりと茂った株一面にふんわりと花を咲かせる姿に由来するとされています。イベリスの名前はイベリア(半島)から来ており、イベリスの多くの種が自生しているところに由来します。日本に入って来たのは1870年頃とされます。


【園芸品種】

園芸でよく育てられているものに、以下のような種があります。種によって耐寒性がやや異なりますが、おおむね強健です。

アマラ〔I. amara〕
南ヨーロッパに広く分布する一・二年草です。花壇や鉢植え、切り花などに利用され、広く栽培されています。園芸品種が多く、花穂が長く伸びるヒヤシンス咲きをはじめ、草丈の高くなる品種や低くで収まる品種などがあります。花色は白です。アマラは「苦い」という意味で、タネに苦みがあるところにちなむ。

オドラータ〔I. odorata〕
ギリシア、シリア、西南アジアなどに分布する一・二年草です。花は白で、芳香があります。和名ニオイナズナ。

ウンベラータ〔I. umbelata〕
スペイン、イタリアに分布する一・二年草です。イベリスの中ではカラフルでピンク、藤色、紫などの花色をもちます。

センペルヴィレンス〔I. sempervirens〕
毎年開花する多年草で、宿根イベリスの名前で流通することもあります。草丈20cm〜30cmで、生長するとこんもりと茂った低木状になります。和名トキワナズナ。花色は白ですが、紅色や八重咲きの園芸品種があります。花壇植えの他、ロックガーデンにも利用されます。センペルヴィレンスは「常緑の」の意。


<転載、以上>

<みんなの趣味の園芸から、転載>

イベリスは、砂糖菓子のようなかわいい花が株を覆うように咲き、春の花壇を彩ります。名前は、スペインの昔の国名イベリアに由来し、この地域に多く自生していることからつけられました。中国名では屈曲花(マガリバナ)と呼ばれ、これは太陽を向く性質が強くて花茎が曲がりやすいことに由来します。
4枚の花弁のうち、外側の2枚が大きくなるのが特徴で、小花が多数集まって大きな花房になります。花房は、咲き始めは平らですが、咲き進むと盛り上がって長い穂になります。

イベリス属には40種ほどがあります。一年草では、「ヒアシンスフラワー」とも呼ばれるアマラ種(lberis amara)と、花色の多いウンベラータ種(I. umbellata)が多く栽培されています。多年草では、常緑性で耐寒性が強く、トキワナズナやトキワマガリバナとも呼ばれるセンペルビレンス種(I. sempervirens)がよく栽培されています。これらは、それぞれ園芸品種も育成され、特にセンペルビレンス種では多くあります。


<転載、以上>
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マガリバナ、イベリス属(Iberis)