<Wikipediaより、転載>
ツルウメモドキ(蔓梅擬、学名:Celastrus orbiculatus)は、ニシキギ科ツルウメモドキ属の落葉つる性木本。
英名は、Oriental staff vine、Japanese bittersweet
特徴
日本を含め東アジア一帯に自生し、日本では北海道から沖縄までの全域に分布する。日当たりのよい山野や林などに生育し、都市部の植え込みなどにも見られる。
つるは、はじめはまっすぐに伸びるが、他の植物があると伸びやかにからまりながら左から右巻きへ巻き登り、よく生長し他の木を覆うこともある。本年度のつるは緑色をしており、2年目以降は茎は木化して茶褐色になり、皮目が目立つようになって太くなっていき、他に巻き付くものがないと直径5cmにもなる場合もある。
葉は互生し、長さ5 - 12 cmで葉柄は2cm前後。幅の広い卵形から倒卵型もしくは円形で、浅い鋸歯は波型で丸い形状をしており、名の通りウメやウメモドキに似る。表面、裏面とも無毛で、全体に薄く紙質で、網目状の葉脈がある。秋には黄葉して葉が落ちる。
花は雌雄異株で5月 - 6月頃に開花し、黄緑色ないし淡緑色の数mm程度の小さく地味な花弁が5個つき、葉腋から出た集散花序につく。雄花は5個の雌しべが目立ち、雌花は中心に3裂した柱頭がつく。
果実は秋に淡黄色に熟し、3つに裂開し、鮮やかな橙赤色の仮種皮に被われた種子が現れる。種子は鳥に食べられて散布される。
北アメリカには緑化用に導入され装飾用にも使われたが、野生化し外来種として各地に広がり、森林を覆うなど問題となっている。北アメリカ在来種としては近縁の C. scandens があり、両種は交雑可能であるため特に遺伝子汚染が問題視されている。
利用
果実は、葉が枯れても色鮮やかさを保つため、これが美しいので生け花などリースやインテリアの装飾用素材として使われる。
近縁種
同属はアジア、オーストラリアからアメリカに分布する。日本には類似種としてオオツルウメモドキ(C. stephanotiifolius)、イワウメヅル(C. fragellaris)などがある。
オオツルウメモドキ(C. stephanotiifolius)
オオバツルウメモドキ(C. kusanoi)
リュウキュウツルウメモドキ(C. kusanoi var. glaber)
オニツルウメモドキ(C. orbiculatus f. papillosus)
イワウメヅル(C. fragellaris)
<転載、以上>