<やさしいエンゲイより、転載>
■栽培カレンダー<季節・日常の手入れ>花芽の形成春、新しく伸びた枝に8月頃、翌年開花する花芽が体内で形成されます。それをよく考えて切り戻しを行いましょう。
間引き剪定基本となる剪定で、花後から夏前に行います。花後に伸びる勢いの強い古枝を株元から数本間引き、同時に枯れた枝も切り落とします。こうして枝をすかすと風通しがよくなり日光も株の中まで当たるようになります。枝と枝が込み合っていない場合は無理矢理行う必要はありません。
切り戻し場所が確保できずにコンパクトな姿をキープした場合は2月にばっさりと株元まですべての枝を切り戻します。ただし、この作業を行うとその年の花を見ることはできません。作業は3〜4年に1回を目安に行います。また、コンパクトに収めたい場合は元から大きく茂らないヒメウツギを選んで植えてもよいでしょう。
<日当たり・置き場所>日当たり〜明るい日陰で育ちます。耐暑性、耐寒性ともに強い植物で、道南より南の地域で植裁可能です。秋には落葉して枝だけになります。こうなるとあまり日当たりに気を使う必要はありませんので(極端に暗い場所ではダメですが)、鉢植えは管理しやすい場所に置きましょう。
<水やり・肥料>湿り気のある土を好みます。地植えのものは一度根づいてしまうと夏や冬に極端に乾燥が続く場合をのぞいて、水やりを行う必要はありません。鉢植えの場合、春から秋の生育期は土の表面が乾きかけたらたっぷりと水を与えます。秋以降の落葉期は生育期に比べて水やりを控え、やや乾かし気味に管理します。
肥料は発酵油かす、ゆっくり効く化成肥料などを、春と秋の年2回施します。
<用土>腐植質の土を好むので庭植えにする場合は、あらかじめ庭土に5割ほど腐葉土を混ぜ込んでおきましょう。鉢植えにする場合は、赤玉土5:鹿沼土2:腐葉土2:川砂1の割合で混ぜた土を使います。
<植え替え・植え付け>植え付けは冬の落葉期に行いますが、厳寒期はできれば避けます。地植えは古い土を軽く落とした後、30分ほど根に充分水を吸わしてから植え付けます。植え付ける場所にはあらかじめ腐葉土と堆肥を混ぜ込んでおきよく耕しておきましょう。植え付けたあとは充分に水を与えましょう。
地植えは一度植え付けてしまうと植え替える必要はありません。鉢植えは2年に1回を目安に新しい用土で一回り大きな鉢に植え替えます。適期は植え付けと同様です。
<ふやし方>さし木でふやすことができます。3月中旬〜下旬もしくは6月〜7月が適期です。春に行う場合は昨年の枝を、初夏に行う場合はその年に伸びた新しい枝を使います。
わき芽の発達したものを選び、枝を先端から15cmほどの長さに切りさし穂にします。このとき、枝の切り口が斜めになるように切り落とします。容器はビニールポットや育苗箱を、用土は赤玉土を使い、地面に芽が1〜2コ出る深さに挿します。その後、乾かさないように半日陰の場所において水をたっぷりと与えます。順調にいくと根が出て、1ヶ月半ほどで鉢や庭に植え付けられます。
<かかりやすい病害虫>病気 ウドンコ病、サビ病
害虫 アブラムシ春〜初夏にかけて’ウドンコ病’が発生します。発生すると茎や葉が白い粉のようなもの(カビ)に覆われます。風通しを良くして、窒素分の多い肥料を控えることである程度予防できます。発生してしまったら殺菌剤を散布して治療します。
春〜秋にかけての高温期、葉にイボ状の斑点ができる’さび病’が発生することがあります。薬剤を散布してある程度予防できますが、発生してしまったら被害にあった葉を取り除いて薬剤を散布しそれ以上の伝染を抑えるようにこころがけます。
春になると新芽にアブラムシが発生する事があります。予防のために春先に殺虫剤を散布するか、見つけ次第駆除します。
まとめ
湿り気のある土壌を好みます
8月頃に花芽が形成され、それが翌春に開花する
日当たり〜半日陰で育つ<転載、以上>