<イー・薬草・ドットコムより転載>

薬効
滋養強壮、せき・たん、小便不利、リューマチ    

【分布生育場所】

科名:バラ科/属名:ボケ属
和名:木瓜/別名:カラボケ/生薬名:木瓜(もっか)/学名:Chaenomeles speciosa
中国原産、日本には平安時代に渡来したといい、庭木などに栽培されて品種改良も多い
ボケは中国原産で観賞用に栽培されていて自生はありませんが、クサボケは日本の本州の関東地方以西、四国、九州に自生

【見分け方・特徴】

ボケは、中国原産で雌雄同種の落葉低木で高さ2メートル
樹皮は、茶黒褐色、小枝には刺があり、葉は互生、楕円形〜長楕円形、長さ4〜8センチ、先端は尖り、葉縁には鋸歯がある
花は、3〜4月頃短枝に葉の展開の前に赤色〜白色などで、大きさ直径2〜5センチ
果実は、7〜8月頃に梨状の果実で黄色に熟す
栽培は、日当たりが良く水はけの良い土壌が適している
花の色が緋色が「ヒボケ」、白色が「シロボケ」と呼ぶという

【採集と調整】

初秋に果実が黄色に熟す頃、または、完全に熟した頃に採取して、輪切りにして数日間日干しにする

【薬効・用い方】

有効成分:クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、果糖などを含有

<ボケ酒>:
9〜10月頃に採取した果実500グラムを水洗いして、よく水を切り縦横に6〜8片に刻み砂糖200グラムを加えて、ホワイトリカー1.8リットルに漬けます。1〜2ヶ月でも飲めますが、本熟成には6ヶ月程熟成させます。
クサボケ酒の色は黄金色に仕上がり、酸味と香りが見事な薬用酒になります。疲労回復や慢性リューマチに、1日2回さかずきに1〜2杯飲みます。

<エキス>:
クサボケの果実で作った、リンゴ酸エキスを1日0.3〜0.5グラム服用。貧血症、強壮、疲労回復、補血、不眠症に

暑気あたりなどには、乾燥した果実を適量煎じて、ボケ茶として飲用

【その他】

名の由来は、本草和名(ほんぞうわみょう/918年)、和名抄(わみょうしょう/932年)には、中国名・木瓜(ぼけ)の和名に毛介(もけ)を当てていて、毛介(もけ)が転訛(てんか)してボケの名になったという。

新潟県新潟市(旧新津市)では、ボケの栽培が盛んに行われていて全国的に知られる

<転載、以上>