<Wikipediaより、転載>
イイギリ(飯桐、学名:Idesia polycarpa)は、ヤナギ科(クロンキスト体系など従来の分類ではイイギリ科とされていた)の落葉高木。和名「飯桐」の由来は、昔、葉で飯を包んだためといわれる。果実がナンテンに似るためナンテンギリ(南天桐)ともいう。イイギリ属の唯一の種。
【分布】日本(本州以南)、朝鮮、中国、台湾に分布する。
【形態】樹高8-21 m、幹径50 cm程度で、樹皮は滑らかな灰緑色。シュートは灰褐色で太い髄がある。葉は互生、枝先に束性し、キリやアカメガシワに似て幅広い心形で、長さ8-20cm、幅7-20cm。表は暗緑色、裏は白っぽい。縁には粗い鋸歯がある。葉柄は4-30cmと長くて赤く、先の方に1対の蜜腺がある(アカメガシワもこの点似ているが、蜜腺は葉身の付け根にある)。4-5月頃開花する。花は小さく黄緑色で、香気があり、ブドウの房のように垂れ下がった13-30cmの円錐花序をなす。花弁はなく、萼片の数は5枚前後で一定しない。雌雄異株で雄花は直径12-16mm、雌花は9mmで子房上位。雄花には多数の雄蕊があり、雌花にも退化した雄蕊がある。果実は液果で直径5-10mm。熟すと橙色から濃い赤紫になり、多数の2-3mmの褐色の種子を含む。果実は落葉後も長く残り、遠目にも良く目立つ。
【利用】果実は生食可で、加工して食べられることもある。
秋から冬に熟す多数の赤い果実が美しいので、観賞用樹木として、ヨーロッパ等を含む他の温帯域でも栽培される。生け花や装飾にも使われる。白実の品種もある。
◆画像◆
<樹皮>
<葉と花>
<果実>
<転載、以上>