「竹垣」を組むのに欠かせない技術に「結び」があります。
「結び」には、「目(knot)」「体(bight/main body)」「手(end)」という3つの要素があります。
以下に図で説明します。
◆結ぶための縄◆
竹を結ぶために良く使われる「縄」に「棕櫚縄」という黒い縄があります。この縄について、説明しておきましょう。
「棕櫚縄(シュロなわ)」材料となる「棕櫚・シュロ」は、
シュロは九州南部に自生地があり、中国に分布する常緑の常緑高木です。
雄花だけを付ける株、雌花だけを付ける株、両方を付ける株があろり、5月に房状の花穂を出し、果実は秋に黒く熟し、鳥によって散布されます。幹は太らず、枝分かれせず、樹高だけが高くなるようです。幹の頂端から長い葉柄のある、掌状の葉を付ける。葉の葉脈は塀鉱脈で、単子葉植物です。
幹は葉鞘である繊維(いわゆるシュロ毛)によって覆われている。この繊維は分解しにくく、この繊維が棕櫚縄などに利用されてきたのです。その理由は、水に浸かってもほとんど腐らないことがあげられます。現在のように石油製品のロープや縄のない時代においては非常に貴重な資材でした。
そのために、船を係留するロープとしても頻繁にもちいられたようです。庭園の竹垣や袖垣などを結ぶひも、建築用の縄などに利用されるほかには、繊維を束ねてブラシとして使用したりした。葉を葉柄に付けたまま裂いて編みなおし、はえ叩きにしたり、シュロ帚の材料にもなりました。