【神代村とは】
明治22年3月31日に神代村は、それまでの「下仙川村、深大寺村、佐須村、金子村、柴崎村、入間村、大町村および北野村の一部」が統合佐sれて誕生しました。（現調布市）
その後、明治25年頃に浅田末吉という植木業者がいたとされていますが、この翌年の明治26年の4月1日に神代村のあった北多摩郡が東京に編入されます。
【植木屋 浅田家】
JA東京植木の川島氏の著述にある「浅田末吉」という植木屋は、神代村ということで、現在の調布植木組合や日本植木協会会員の情報から、唯一、浅田姓の組合員である深大寺元町の植木屋である「�蠖∪輝爐寮�田憲一氏」がその子孫に該当する可能性があり、後日、直接お伺いして、確認をしてみようと思います。 植正園は、神代植物公園の向い側に立地する造園業者です。植木協会の紹介では、「松・槙等の大径木育成管理に精通し、記念樹等の移植や活性作業の依頼に対応している」と記述されています。
【浅田憲一氏ヒアリングから】
●浅田末吉について
浅田末吉は、憲一氏の祖父で、明治23年頃に末吉商店という名前で桑苗の販売を主にされていたようです。ただ、40代で若くして他界したために、現在の浅田家の植木屋としての土台は、大正6年生まれの父親の浅田登氏が築かれたようです。山堀で育てるための苗木は、安行まで大八車で仕入れに通っていたそうです。この深大寺以外でも当時は、世田谷の烏山の環八通りの近くや横浜の戸塚は、厚木基地の周辺にも植木生産業者がいたと聞いているそうです。登さん自体は、農家、経営者としての植木生産と庭造りを請け負っていたようですが、腕の良い植木職人が若い社員を教えることでその技術を磨いていったということでした。
まだ、大正期、関東大震災などが原因で頃都内から引っ越してきた寺社の庭づくりなどは、元々都内で付き合いのあった植木職人が作業を担って、浅田さんは、主に植木を生産し、樹木などを提供するだけだったようです。当時は、山堀による苗木を育てる手法で、今、公園となっていたりする場所に樹木の苗圃や畑で生産するようになったのは、昭和になってからだとのことです。
植正園、浅田登氏は、その後の昭和期に多摩地域で他に先駆けた「芝生」生産で知られるようになります。この辺の事情についてのヒアリングした内容は、昭和期の多摩植木生産についての章で詳しくご紹介します。