トップ  >  日本の帰化植物  >  品種別研究  >  モウソウチク(孟宗竹、Phyllostachys heterocycla)  >  モウソウチクが暴れ出した理由(1):里山の管理不足と外山への広がり
湯浅教授は、その著作で
モウソウチクが暴れ出した主な理由は、それまで渡来してから、日本文化にとって、重要な植物素材となってきた竹がその里山(日常生活の場として、竹林が管理されてきた場所)の管理がおろそかになってきたことで、異常繁殖して、里山の外側(奥山との間の山林)=に外山まで進出し、人間の管理を越えて、本来の日本の自然環境に入り込むこんだことだと指摘しています。これは、戦後徐々にそれぞれの利用分野での代替品が登場してきたことによるとしています。

本来の竹林のあるべき姿
里山において、管理すべき竹林とはどのようなものだったのでしょう?

竹は、永く日本の生活の中で「建築」「日常の道具」「燃料」「食糧(竹の子)」など様々に利用されてきたのです。そのために、里山で育てられ、広がり過ぎないように間引く、余分な竹は切り倒され、里山という範囲の中で管理されてきたのです。つまり、隣の土地や畑まで進出していかないように手入れ、管理されてきたのです。

それでは、外山(本来の日本の植生)に竹林が進出する、広がるとどのようなことが起きるのでしょう?日本の風土、植生においてモウソウチクの竹林は、どのような存在で、どのような影響を与えるのでしょう?

<この項、続く>
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モウソウチクの脅威を知ることとなったきっかけ
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モウソウチク(孟宗竹、Phyllostachys heterocycla)