クリンソウ種(Primula Japonica A. Gray)

原生種は、日本にのみ産する日本の固有種。
【形態・特徴】
根茎は、白色。葉は、大型で15〜50cm内外。長楕円形倒卵形でしわが多いのが特徴です。中筋が目立ち、縁に細かい歯牙(鋸歯)があります。花茎は、数十センチにおよび、数段に花を輪生します。がく片に白粉を帯びています。花色は、紅紫色。さく果は球形で、がく片より短く、さくは裂けることなく、頂点より破れるようにして胎座上の種子を露出します。
染色体数は、体細胞で44本。4倍体。

【分布】
北海道、本州、四国に分布し、九州では見つかっていません。山間地の、比較的湿潤な場所、渓流沿いなどに生育し、時に群生しています。

【名前の由来】
花が数段に重なる姿が仏閣の屋根にある「九輪」に似ていることが名前の由来となっています。

【園芸品種】
外国では、種間交雑が試みられ、多くの園芸品種が作出されています。花色も豊富で、八重の品種などもあります。イギリスのキューガーデンやウィズレーガーデンなどの花壇で春先には、見事な彩りを庭園に加えています。
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