【概要・特徴】
キキョウ科(ききょうか、Campanulaceae)
は双子葉植物の科で、大部分が草本、一部はつる性の、約80属2,000種からなり、世界的に広く分布。花は花弁が合生し先が5つほどに分かれ、おしべは5本あります。

花が放射相称のキキョウ亜科(キキョウのように星型に開くもの、ホタルブクロやツリガネソウ(カンパニュラ)のように釣鐘型のものがあります)と、左右相称のミゾカクシ(サワギキョウ)亜科(これをミゾカクシ科 Lobeliaceae として独立させることもある)の2亜科のほか、小さい2亜科があります。

多くは乳液を含んでいます。観賞用に栽培するものとしてキキョウ、ツリガネソウ、ロベリアなど。キキョウは根にサポニンを含み薬用にもされます。山菜としてよく利用されるものにツリガネニンジン(トトキ)やツルニンジン(朝鮮でトドクと呼ぶ)などがあります。ミゾカクシ(ロベリア)属など有毒なものもあります。

【キキョウ科の属】(2亜科、12属)

<キキョウ亜科 Campanuloideae>
ツリガネニンジン属 Adenophora - ツリガネニンジン、ソバナ、イワシャジン、ホウオウシャジン
シデシャジン属 Asyneuma (Syn.Phyteuma) - シデシャジン
ホタルブクロ属 Campanula - ホタルブクロ、ツリガネソウ、チシマギキョウ、イワギキョウ
ツルギキョウ属 Campanumoea - ツルギキョウ
ツルニンジン属 Codonopsis - ツルニンジン
イソトマ属 Isotoma
タニギキョウ属 Peracarpa - タニギキョウ
キキョウ属 Platycodon - キキョウ
キキョウソウ属 Specularia
ユウギリソウ属 Trachelium
ヒナギキョウ属 Wahlenbergia

<ミゾカクシ亜科 Lobelioideae>
ミゾカクシ属 Lobelia - ミゾカクシ、サワギキョウ、ロベリア

【日本でキキョウ、西洋でカンパニュラ】
こうして、科を概観すると科名が日本名で「キキョウ科」と呼ばれるのは、日本の風土で「キキョウ」が最も良く知られる存在であるからでしょう。
英語では、科名が「カンパニュラアチアエ」とされるのは、「ホタルブクロ属・カンパニュラ」の品種がヨーロッパで最も一般的な存在であったことを如実に表しています。
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