【品種登録について】

園芸品種は、農林水産省で花の品種パテント管理のために品種登録をしています。詳細は、こちらをご覧ください。

このサイトで品種管理の項目で検索が可能です。試しに「マーガレット」で検索するとかなりの数の園芸品種があることが解ります。種苗メーカーから地方の農協(自治体名)など多くの団体が品種登録をしています。単なマーガレットということでなく、メーカー名と詳細な品種名があることが解ります。

【品種登録データベースを使ってみる】

試しに品種データベースを活用して、品種名「マーガレット」キーワード「白」で検索してみます。

検索結果の一覧は、登録の古い順に表示されます。最も古い登録は、1991年ということが解ります。この品種は、「アーリーホワイト」で登録者が「静岡県」ということが解ります。

試しに、Webで「マーガレット アーリーホワイト」を検索するとWeblio辞書の品種登録データベース情報がヒットします。以下にその情報を掲載します。

<転載、部分>

登録番号:第2605号
登録年月日:1991年 2月 21日
農林水産植物の種類:マーガレット
登録品種の名称及びその読み:
アーリーホワイト よみ:アーリーホワイト
品種登録の有効期限:15 年
育成者権の消滅日:2006年2月22日※期間満了
品種登録者の名称:静岡県
品種登録者の住所:静岡県静岡市追手町9番6号
登録品種の育成をした者の氏名:村田治重、福島務、吉田茂

<転載、以上>

現在は、このアーリーホワイトと他の品種を掛け合わせて、様々な新しい品種が開発されています。

*静岡県産の「サザンエレガンスホワイト」そうした品種の一つです。その詳細は、こちらをご覧ください。


<その品種開発の経緯を同報告から、以下に転載します>

カナリア諸島とマデイラ諸島が原産のマーガレットは、江戸時代末期から明治時代初期にわが国に導入されています。伊豆半島には千葉県安房郡南無谷の金木道夫、信之親子により、昭和3年頃にもたらされ、昭和 15 年頃までに、主産地の南伊豆町伊浜を始め、下田市、河津町、西伊豆町等、南伊豆地域全体に急速に広がりました。
マーガレットは、海岸線の無霜地帯における貴重な換金作物として、急峻な傾斜地を切り開いて栽培され、耕地の少ない南伊豆地域の生産者にとって重要な作物として位置づけられています。
現在でも、南伊豆町を中心に、傾斜地での栽培は続けられていまが、そのほかの地域では平坦な土地での施設栽培も増加しています。すなわち、産地では天然の気象条件を利用した省力的な栽培と、ビニルハウス・温室等による施設栽培とに分化しています。品種育成もこのような栽培環境の変化に対応していく必要があります。
しかし、‘在来白’、‘伊豆マグ 85’など従来の主力品種では、夏秋期の高温による開花遅延、ブラスチングの発生、立枯れ症状の発生など生産性の低下が著しく、産地では新品種に切り替えを進めてきました。これまで、伊豆農業研究センターでは‘プリンセスリトルホワイト’、‘フェアリーライトピンク’、‘プリンセスレモネード’などの8品種を県内産地に導入して品種の切り替えを進めてきました。しかし、市場評価の点では中輪タイプで白花の‘在来白’の人気が高く、完全に品種を切り替えて産地の評価を高めるまでには至りませんでした。
しかし、‘在来白’、‘伊豆マグ 85’ともに3倍体であり、この改良はきわめて困難ですが、伊豆農業研究センターでは、可能な限り交配・自然実生の獲得を行い、草姿、花型が‘在来白’、‘伊豆マグ 85’に匹敵する一重咲き、中輪、白花の切り花用マーガレットの開発を進めてきました。
その結果、切り花の草姿が‘在来白’に匹敵する‘ サザンエレガンスホワイト ’を育成するとともに、産地への導入をすすめ、あわせて市場評価についても確認することができました。
本品種は品種登録を出願後、南伊豆地域での栽培が急速に増加し、主力品種になりつつあります。

<転載、以上>
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