<イー薬草ドットコムより、転載>
薬効
滋養強壮
せき・たん催乳(さいにゅう)
分布生育場所
科名:ユリ科/属名:ヤブラン属
和名:藪蘭/生薬名:大葉麦門冬(だいようばくもんどう)/学名:Lirilope platyphylla
日本全国の山地や浜の林の下に自生する多年草。庭園などにも植栽されている。
見分け方・特徴
ヤブランは、林下に多く自生する多年草草本(そうほん)で、根茎(こんけい)は太く短く堅い木質で、根にはひげ根が多数あって、根にはところどころに肥大した小塊があります。
葉は、平たく細長い線状で幅6〜15ミリ、長さ30〜50センチで、根元からでて多数が叢生(そうせい)します。葉質は少し厚く濃緑色です。
花は、8〜9月に花茎(かけい)を出して、上部は円柱状に花穂(かすい)となります。
花の色は、紫色で2〜5個ずつ集まってついて、日中上向きにほぼ平開して、直径約7ミリで、花被片(かひへん)6枚、内側の3枚は少し大きく卵形、雄しべ6、雌ずい1があります。
果実は、球形で直径約7ミリで、熟すと黒くなり、種子は果実を破って露出します。
ヤブランはヤブラン属で、ジャノヒゲはジャノヒゲ属で、ヤブランとジャノヒゲは、よく似ていますが、大きな違いは、ヤブラン属の雄しべの葯(やく)は尖っていることと、種子がヤブラン属の場合は、いづれも紫黒色であって、ジャノヒゲ属はすべて碧色ですので区別ができます。
採集と調整
ヤブランは、初冬に根の肥大部分だけを掘り取り、水洗いして天日でよく乾燥させます。
これを生薬(しょうやく)名で、大葉麦門冬(だいようばくもんどう)といいます。
薬効・用い方
ジャノヒゲの麦門冬(ばくもんどう)と同様の目的で用います。
おもに漢方薬に配合される重要な生薬ですが、民間では単独でも用いていて、滋養、強壮、催乳、せき止めには、1日量6〜10グラムとして水0.3リットルを、約3分の1量まで煮つめて3回に分けて温服します。
その他
名の由来は、林縁などの藪(やぶ)に自生して、葉が蘭に似ていることから、江戸時代のころに、ヤブランの名になったという
「農業全書・1696」には、薬種類の麦門冬(ばくもんどう)には、「大小二種あり、大きなるはやぶの中に多し。紫花をひらく。性もっともよし」との記述がある
また、「用薬須知(ようやくすうち・1726)松岡玄達」には、「大葉のもの其根最も肥えて味甘し、ヤブランと呼ぶ。小葉のもの蛇の鬚(じゃのひげ)と名づく。根また細小、功用相同じ」という記述がある
ジャノヒゲの肥大した根部を乾燥したものが、麦門冬(ばくもんどう)とされると同様に、ヤブランの根にも肥大する部分があって乾燥したものを、大葉麦門冬(だいようばくもんどう)といい両方を薬用に用います。
庭園などにも多く栽培されていて、とくに葉に黄白色の縦じまが入ったオキナヤブランが有名です。
<転載、以上>
薬効
滋養強壮
せき・たん催乳(さいにゅう)
分布生育場所
科名:ユリ科/属名:ヤブラン属
和名:藪蘭/生薬名:大葉麦門冬(だいようばくもんどう)/学名:Lirilope platyphylla
日本全国の山地や浜の林の下に自生する多年草。庭園などにも植栽されている。
見分け方・特徴
ヤブランは、林下に多く自生する多年草草本(そうほん)で、根茎(こんけい)は太く短く堅い木質で、根にはひげ根が多数あって、根にはところどころに肥大した小塊があります。
葉は、平たく細長い線状で幅6〜15ミリ、長さ30〜50センチで、根元からでて多数が叢生(そうせい)します。葉質は少し厚く濃緑色です。
花は、8〜9月に花茎(かけい)を出して、上部は円柱状に花穂(かすい)となります。
花の色は、紫色で2〜5個ずつ集まってついて、日中上向きにほぼ平開して、直径約7ミリで、花被片(かひへん)6枚、内側の3枚は少し大きく卵形、雄しべ6、雌ずい1があります。
果実は、球形で直径約7ミリで、熟すと黒くなり、種子は果実を破って露出します。
ヤブランはヤブラン属で、ジャノヒゲはジャノヒゲ属で、ヤブランとジャノヒゲは、よく似ていますが、大きな違いは、ヤブラン属の雄しべの葯(やく)は尖っていることと、種子がヤブラン属の場合は、いづれも紫黒色であって、ジャノヒゲ属はすべて碧色ですので区別ができます。
採集と調整
ヤブランは、初冬に根の肥大部分だけを掘り取り、水洗いして天日でよく乾燥させます。
これを生薬(しょうやく)名で、大葉麦門冬(だいようばくもんどう)といいます。
薬効・用い方
ジャノヒゲの麦門冬(ばくもんどう)と同様の目的で用います。
おもに漢方薬に配合される重要な生薬ですが、民間では単独でも用いていて、滋養、強壮、催乳、せき止めには、1日量6〜10グラムとして水0.3リットルを、約3分の1量まで煮つめて3回に分けて温服します。
その他
名の由来は、林縁などの藪(やぶ)に自生して、葉が蘭に似ていることから、江戸時代のころに、ヤブランの名になったという
「農業全書・1696」には、薬種類の麦門冬(ばくもんどう)には、「大小二種あり、大きなるはやぶの中に多し。紫花をひらく。性もっともよし」との記述がある
また、「用薬須知(ようやくすうち・1726)松岡玄達」には、「大葉のもの其根最も肥えて味甘し、ヤブランと呼ぶ。小葉のもの蛇の鬚(じゃのひげ)と名づく。根また細小、功用相同じ」という記述がある
ジャノヒゲの肥大した根部を乾燥したものが、麦門冬(ばくもんどう)とされると同様に、ヤブランの根にも肥大する部分があって乾燥したものを、大葉麦門冬(だいようばくもんどう)といい両方を薬用に用います。
庭園などにも多く栽培されていて、とくに葉に黄白色の縦じまが入ったオキナヤブランが有名です。
<転載、以上>
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ヤブランの育て方 |
ヤブラン(Liriope muscari) |