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<Wikipediaより、転載>

グラジオラス (Gladiolus) は、アヤメ科グラジオラス属の植物の総称。日本には自生種はなく、園芸植物として植えられている。別名、トウショウブ(唐菖蒲)、オランダショウブ(阿蘭陀菖蒲)。名前は古代ローマの剣であるグラディウスに由来し、葉が剣に類似していることが根拠と言われる。日本では明治時代に輸入され、栽培が開始された。根は湿布薬の材料に使われる。

【特徴】

原産地は、アフリカ・地中海沿岸など。赤、黄、橙、白などの花を開花する。葉(一説には花が咲く前の一連のつぼみ)が剣のようなのでGladius(ラテン語で「剣」)にちなんで名づけられた。

【栽培】

春に球根(球茎)を植え、夏の7 - 8月にかけて開花する春植え球根として流通しているものが一般的である。一部の原種には秋植え球根で、春に開花するものもある。
花言葉には勝利・密会・用心などがある。

<転載、以上>

<ヤサシイエンゲイより、転載>

グラジオラスとは

アフリカ、南ヨーロッパ、西アジアなどに200種前後が分布する球根植物です。その中でも大半の種が南アフリカにあり、さらにその半分以上がケープ地方に集中します。
球根植物ですが、その大きさや形は種により様々です。一般的に園芸品種は上から軽く押しつぶしたような平たい球形や単なる球形で光沢のある繊維質や紙のような膜質の皮に覆われています。グラジオラスの球根は正確には「球茎(きゅうけい)」と言って、茎が栄養を蓄えられるように肥大したものです。身近な球茎として、サトイモやクロッカスなどが挙げられます。

葉っぱを剣に見立てた地際から先端のとがった平べったい葉っぱを左右交互に出します。グラジオラス(学名ではグラディオルス)の名前はラテン語のグラディウス(剣)からきており、葉の姿に由来します。球根からはなく黄を長く伸ばして、花を穂状に咲かせます。花後はタマゴ型の実をつけてタネを作ります。また、球根のまわりに木子と呼ばれる小さな球根をつけます(種によっては木子がつかないものもあります)。

園芸では単に「グラジオラス」というと、春植え夏咲きの園芸品種を指します。それ以外にも春咲きの園芸品種やヨーロッパでは古くから親しまれている「春型」の原種、数々の園芸品種を生み出す元となった「夏型」「冬型」の原種があります。順を追ってそれらのグラジオラスも見ていきましょう。春・夏・秋型原種ってなに?ということは『原種(野生種のグラジオラス)』で詳しく説明します。

<園芸品種のグラジオラス>

18世紀のなかば、東インド会社によって南アフリカの原種がヨーロッパに持ち込まれたのがきっかけとなって改良が始まり、様々な園芸品種が作られました。園芸品種は「春咲き(早咲き)」と「夏咲き」の2グループの分けられます。前述の通り、園芸では夏咲きを指してグラジオラスと呼ぶのが一般的です。

●夏咲き●

1000を超す園芸品種があり、花色、大きさ、花形などは多岐にわたります。花の大きさは小輪で径6cm、大輪種では径15cm近くになります。大型で堂々とした雰囲気のものが多く、一度にたくさんの花を咲かせた姿はゴージャスです。草丈が50cmほどに収まる矮性種(わいせいしゅ)もあります。春に植えて夏に花を楽しみます。

●春咲き●

グラジオラス(夏咲き)と区別するために「早咲きグラジオラス」と呼ばれることもあります。もともと線の細い冬型原種が元となっているので、小型で花、草姿ともおとなしめのものが多いです。秋に植えて春に花を楽しみます。

<原種(野生種)のグラジオラス>

原種のグラジオラスは「春型(春−初夏生長型)」「夏型(夏生長型)」「冬型(冬生長型)」の3グループに分けられます。現在の園芸品種の元となったのは夏型と冬型です。

●春型

ヨーロッパ、アフリカ北部、西アジアに分布するタイプで春〜初夏が生育期で、主に初夏に花を咲かせます。古代ギリシア時代から栽培されている種もありますが、現在一般的にグラジオラスと呼ばれている園芸品種の元となったものはありません。代表的なものに以下の3種があります。

*イタリクス〔G. italicus〕
濃い赤紫色の花を咲かせます。コーン・フラッグ(穀物畑の雑草)の英名があります。古代ギリシア人が求婚を食用とするために栽培したり、中世ヨーロッパではお守りとして兵士に使われたりと、人との関わりが非常に古い種です。

*ビザンティヌス〔G. byzantinus〕
赤みがかった紫花を咲かせます。下の花びらには白い筋が入ります。
コンムニス〔G. communis〕
ピンクがかった紫花を咲かせます。姿はビザンティヌスに似ます。
夏型
南アフリカの東ケープ地方、熱帯アフリカに分布するタイプです。大型種が多いのが特徴です。夏咲きグラジオラスの大元はこのタイプです。

*ナタレンシス〔G. natalensis〕
東アフリカに広く分布します。性質は強健で地域により変異が大きくバラエティーに富んでいるのが特徴です。花色は赤、オレンジ、黄など暖色系です。

*プリムリヌス〔G. primulinus〕
花色は黄色、成長が早い大輪の園芸品種を作るきっかけとなった種です。

*パピリオ〔G. cruentus〕 
緑と茶色の混ざった花色で、下の花びらは紫色を帯びます。

*サウンデルシー〔G. saundersii〕
草丈1m、花色はサーモンピンクです。

*オッポシティフロルス〔G. oppositiflorus〕
草丈1.5mになる大型種で、葉もたくさん出ます。花は大輪で、白、サーモンピンク、ピンクなどで1本の花茎に30輪前後つきます。夏咲き園芸品種の元となった種の一つです。

●冬型
秋から春に生長し、夏に休眠するタイプです。主に南アフリカの南西ケープ地方に分布します。主な開花期は冬〜春ですが、秋に休眠からさめて葉を出す前に開花する種もあります。草丈や花は小ぶりで、可憐なイメージのものが多いです。春咲きグラジオラスの元となったタイプです。

*アラートゥス〔G. alatus〕
草丈25cm前後、花は上が薄茶でしたが黄色で先端だけが薄茶になります。

*トリスティス〔G. tristis〕
中心に近くに緑色のぼかしの入ったクリーム色の花を咲かせます。花びらは先端がとがります。夜になると芳香を放ちます。

*カルディナリス〔G. cardinalis〕
花は緋色で下の方に白い斑点が入ります。

*カルミネウス〔G. carmineus〕
秋咲きの小型種、花色は赤で芳香を持ちます。

<グラジオラスの歴史>

人との関わりは古く、ヨーロッパでは古代ギリシャ時代に球茎を穀物の粉と混ぜて焼いたものを食用にしていたという記録が残っています。中世には兵士たちのお守りとして用いられていたそうです。球茎が網目状の皮で包まれており、それが「鎧に似ている→ケガをしない」と験を担いだと言われますがはっきりしたことはわかりません。 日本には江戸時代末にオランダ人が長崎に持ち込んだのが最初で、トウショウブ(唐菖蒲)、オランダアヤメなどと呼ばれていました。

<転載、以上>
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グラジオラス属(Gladiolus)、グラジオラス属の植物の総称