<イー薬草ドットコムより、転載>

薬効
腹痛、めまい、産前産後、月経不順    
採集と調整
8月ころの花期に、地上部を全部刈り採り日干しにして乾燥させます。 これが生薬の益母草(やくもそう)といいます。

中国のメハジキと若干形態が異なりますが、じゅう蔚(じゅうい)とも呼ばれ、成熟果実を乾燥したものが、じゅう蔚子(じゅういし)といいます。

栽培:
実生(みしょう)でよく発芽(はつが)するので簡単に栽培することができます。
良く日の当たる場所に植えて、水や肥料はできるだけ与えないようにするだけで栽培ができます。

薬効・用い方

メハジキの全草を乾燥した、益母草(やくもそう)を、産後の止血、月経不順、めまい、腹痛には乾燥した益母草6〜10グラムを、1日量として水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、1日3回にわけて食間に服用します。
注意:妊娠中や月経時の出血が多い場合には避けるべきです。

また、利尿作用があり、急・慢性腎炎水腫に益母草(やくもそう)のみか、または茯苓(ぶくりょう)、茅根(ぼうこん・チガヤ)、 白朮(びゃくじゅつ・オケラ)、車前子(しゃぜんし・オオバコ)、 桑白皮(そうはくひ・クワ)などを配合して用います。
この他にも、血圧降下作用があることがわかっているために、高血圧症などにも広く応用されています。

主成分:アルカロイド、イリドイド、ジテルペン、フラボノイド、カフェイン酸、タンニン

その他

日本、台湾、朝鮮、中国などアジアに広く分布する草本で、道端や野原などいたるところに自生しています。
中国の李時珍(りじちん)は「本草綱目(ほんぞうこうもく・1590)」のなかで「益母草(やくもそう)は、根、茎、花、葉、実、いずれも薬にして用いるものだが、手足の厥陰(けっちん・ひえのこと)、経水不順による障害を治し、目を明らかにし、精力をつけ、月経不順を調えるには種子の単用がよい。産前産後の諸病を治すときは、茎、葉を併用するとよい」とし、また「久しく服すれば子をもうけしめる」とあります。このことから中国では、子宝の薬草としても用いられていました。

メハジキの和名の由来は、「目弾き(めはじき)」からきたもので、子供が茎を短く切ってまぶたにはめ、目を開かせて遊ぶことから付けられたものですが、非常に危険ですからそのような遊びはしてはいけません。

益母草(やくもそう)の漢名は、母の益になる薬草という意味があり、中国では古くから婦人薬として利用されてきたもので、益母草(やくもそう)は中国生まれの漢名です。

<転載、以上>
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メハジキ(Leonurus japonicus)