【花梅の場合】
<みんなの趣味の園芸より、転載>
■栽培カレンダー■
栽培環境
鉢植え、庭植えともに日当たりがよい場所を選びます。水はけのよい肥沃な土でよく育ちます。
水やり
鉢植えや、庭植えでも植えつけてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。庭植えで植えつけて2年以上たつ株は水やりの必要はありませんが、夏に雨が少ないときは土の乾燥がひどくならないうちにたっぷり与えます。
肥料
庭植えは、12月から1月に有機質肥料を寒肥として株元の周辺に埋めておきます。鉢植えは、開花後に化成肥料を株元に追肥します。
病気と害虫
病気:うどんこ病
春と秋の涼しい気候の時期に多く発生し、葉が白いうどん粉(小麦粉)をまぶしたようになります。枝の混みすぎなどで風通しが悪いことも発生要因となります。
害虫:アブラムシ、オビカレハの幼虫、コスカシバ
アブラムシは、開花後の芽吹きの時期に発生します。吸汁害を受けると、葉の萎縮などの原因になるので注意します。
オビカレハの幼虫は「ウメケムシ」とも呼ばれ、よく発生します。落葉期の冬に、枝にリング状に産みつけられた卵塊を見つけて取り除きます。卵を見逃して幼虫が発生したら、糸で覆った巣で集団生活している若齢幼虫のうちに巣ごと取り除いて処分します。大きくなると食害する量もふえ、樹上で分散するので捕殺しにくくなります。
コスカシバの産卵時期は5月から10月ごろまでと長く、ふ化した幼虫が幹や枝の樹皮下に侵入して冬を越し、3月ごろから食害を再開して、木を枯らすこともあります。虫のふんやヤニが出ていれば、幼虫が侵入している証拠です。
用土(鉢植え)
水はけがよく、有機質の多い土でよく生育します。赤玉土(中粒)2に、完熟腐葉土または樹皮堆肥1の比率で混ぜたものなどを使います。
植えつけ、植え替え
庭植え、鉢植えともに適期は落葉期の12月から3月上旬の芽吹き前までです。ただし、厳寒期の作業は避け、開花期と重なる場合は花が咲き終わってから行います。庭植え、鉢植えともに、植えつけ、植え替えのときに、植え穴または鉢土の底に有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として入れておきます。
ふやし方
タネまき:
タネをまいて育てると親とは異なる花が咲きますが、発芽した苗は鉢上げして2年ほどたつと、つぎ木の台木として使えます。7月から8月に熟した果実からタネを取り出し、流水で果肉を洗い流します。その後、ビニール袋に入れて密閉し、冷蔵庫で保存しておきます。11月になったら保存していたタネを取り出し、もう一度水でよく洗ってからまきます。
つぎ木:
ほとんどの品種はつぎ木でふやします。3月中旬から下旬にふやしたい品種の前年枝から5cmほどの穂木をとり、すぐに鉢植えにした台木に切リつぎします。ついだ部分はビニールテープを下から巻き上げて固定し、鉢ごとビニール袋に入れて密閉し、乾燥を防ぎます。
さし木:
ウメはさし木の活着が悪いため一般には行いませんが、発根しやすい品種もあります。野梅系の品種‘白難波’などがよく知られています。品種が限られますが、幹元の直径が2cmほどになればつぎ木の台木としても利用できます。さし木の方法には二つあります。一つは「休眠枝ざし」で、2月上旬に休眠中の前年枝から穂木をとり、湿らせた水ゴケで包み、ビニール袋に密閉し冷蔵庫で保存しておき、3月中旬ごろにさし木します。もう一つの方法は「緑枝ざし」で、5月下旬から7月上旬に新梢から穂木をとり、さし木します。乾燥を防ぐためにビニールで覆いますが、温度が上がりすぎないように遮光が必要です。
主な作業
庭植えの剪定:
6月から7月に徒長枝を切り戻し、混み合った不要な枝を間引きます。7月から8月は花芽ができ始める時期です。ウメの場合、この時期に充実して伸びの止まった枝(徒長枝を除く)の枝先から枝元付近まで多くの葉のつけ根の芽が花芽になります。このため、枝先を多少切り戻して樹形を整えても、枝に残った花芽が開花します。開花時に整った樹形で開花させるためには11月から開花までの落葉期に樹形を乱す枝の切り戻しを行います。なお、太い枝を切って新たな枝を芽吹かせる仕立て直しは、2月下旬から3月中旬が適期です。
鉢植えの剪定:
まず咲き終わった花柄を摘み取っておきます。樹形を小さいまま維持するのなら、同時に開花枝のつけ根から2〜3芽を残すように枝を切り戻します。このとき、芽吹くための葉芽がついていることを確認してその芽を残すようにすることが大切です。残した芽がどの向きに伸びるかもよく考えて残す芽を選びます。株全体を大きくしたい場合は花後の剪定の必要はありません。
<転載、以上>
<みんなの趣味の園芸より、転載>
■栽培カレンダー■
栽培環境
鉢植え、庭植えともに日当たりがよい場所を選びます。水はけのよい肥沃な土でよく育ちます。
水やり
鉢植えや、庭植えでも植えつけてから2年未満の株は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。庭植えで植えつけて2年以上たつ株は水やりの必要はありませんが、夏に雨が少ないときは土の乾燥がひどくならないうちにたっぷり与えます。
肥料
庭植えは、12月から1月に有機質肥料を寒肥として株元の周辺に埋めておきます。鉢植えは、開花後に化成肥料を株元に追肥します。
病気と害虫
病気:うどんこ病
春と秋の涼しい気候の時期に多く発生し、葉が白いうどん粉(小麦粉)をまぶしたようになります。枝の混みすぎなどで風通しが悪いことも発生要因となります。
害虫:アブラムシ、オビカレハの幼虫、コスカシバ
アブラムシは、開花後の芽吹きの時期に発生します。吸汁害を受けると、葉の萎縮などの原因になるので注意します。
オビカレハの幼虫は「ウメケムシ」とも呼ばれ、よく発生します。落葉期の冬に、枝にリング状に産みつけられた卵塊を見つけて取り除きます。卵を見逃して幼虫が発生したら、糸で覆った巣で集団生活している若齢幼虫のうちに巣ごと取り除いて処分します。大きくなると食害する量もふえ、樹上で分散するので捕殺しにくくなります。
コスカシバの産卵時期は5月から10月ごろまでと長く、ふ化した幼虫が幹や枝の樹皮下に侵入して冬を越し、3月ごろから食害を再開して、木を枯らすこともあります。虫のふんやヤニが出ていれば、幼虫が侵入している証拠です。
用土(鉢植え)
水はけがよく、有機質の多い土でよく生育します。赤玉土(中粒)2に、完熟腐葉土または樹皮堆肥1の比率で混ぜたものなどを使います。
植えつけ、植え替え
庭植え、鉢植えともに適期は落葉期の12月から3月上旬の芽吹き前までです。ただし、厳寒期の作業は避け、開花期と重なる場合は花が咲き終わってから行います。庭植え、鉢植えともに、植えつけ、植え替えのときに、植え穴または鉢土の底に有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として入れておきます。
ふやし方
タネまき:
タネをまいて育てると親とは異なる花が咲きますが、発芽した苗は鉢上げして2年ほどたつと、つぎ木の台木として使えます。7月から8月に熟した果実からタネを取り出し、流水で果肉を洗い流します。その後、ビニール袋に入れて密閉し、冷蔵庫で保存しておきます。11月になったら保存していたタネを取り出し、もう一度水でよく洗ってからまきます。
つぎ木:
ほとんどの品種はつぎ木でふやします。3月中旬から下旬にふやしたい品種の前年枝から5cmほどの穂木をとり、すぐに鉢植えにした台木に切リつぎします。ついだ部分はビニールテープを下から巻き上げて固定し、鉢ごとビニール袋に入れて密閉し、乾燥を防ぎます。
さし木:
ウメはさし木の活着が悪いため一般には行いませんが、発根しやすい品種もあります。野梅系の品種‘白難波’などがよく知られています。品種が限られますが、幹元の直径が2cmほどになればつぎ木の台木としても利用できます。さし木の方法には二つあります。一つは「休眠枝ざし」で、2月上旬に休眠中の前年枝から穂木をとり、湿らせた水ゴケで包み、ビニール袋に密閉し冷蔵庫で保存しておき、3月中旬ごろにさし木します。もう一つの方法は「緑枝ざし」で、5月下旬から7月上旬に新梢から穂木をとり、さし木します。乾燥を防ぐためにビニールで覆いますが、温度が上がりすぎないように遮光が必要です。
主な作業
庭植えの剪定:
6月から7月に徒長枝を切り戻し、混み合った不要な枝を間引きます。7月から8月は花芽ができ始める時期です。ウメの場合、この時期に充実して伸びの止まった枝(徒長枝を除く)の枝先から枝元付近まで多くの葉のつけ根の芽が花芽になります。このため、枝先を多少切り戻して樹形を整えても、枝に残った花芽が開花します。開花時に整った樹形で開花させるためには11月から開花までの落葉期に樹形を乱す枝の切り戻しを行います。なお、太い枝を切って新たな枝を芽吹かせる仕立て直しは、2月下旬から3月中旬が適期です。
鉢植えの剪定:
まず咲き終わった花柄を摘み取っておきます。樹形を小さいまま維持するのなら、同時に開花枝のつけ根から2〜3芽を残すように枝を切り戻します。このとき、芽吹くための葉芽がついていることを確認してその芽を残すようにすることが大切です。残した芽がどの向きに伸びるかもよく考えて残す芽を選びます。株全体を大きくしたい場合は花後の剪定の必要はありません。
<転載、以上>
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ウメとは |
ウメ、梅(Prunus mume) |
梅の品種分類 |