古代ギリシャでは、王族、貴族は、酒宴の席ではそのスミレの花を冠にしたり、葡萄酒の杯に浮かべられたようです。この花の香りをかぐと悪酔いしない効果があるとされていたからのようです。また媚薬として、風邪に有効であるとして利用されました。

古代ギリシャでは ニオイスミレを「豊穣の象徴」、「よみがえる大地のシンボル」として愛しました。詩人たちはスミレで飾られたアテネを競って賛美し、『アテネ賛歌』には、「スミレの花冠をつけた市」として登場します。
以来、スミレは、アテネを象徴する誇るべき花とされ、首都であるアテナイ (アテネの古名)を「濃い色のスミレ=イオン(イアンティネ)」と讃え、アテネ市の名の由来となり、アテネの紋章はニオイスミレがモチーフとして使われていました。

◆アテネ賛歌◆
ホメーロスの諸神讃歌(ちくま学芸文庫)
ホメーロス/沓掛良彦 訳
アテーナー讃歌(讃歌第二十八番)
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ギリシャ神話や古典文学にみる「ニオイスミレ」:その1「ギリシャ神話」
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