<Wikipediaより、転載>

ヒナタイノコヅチ(日向猪子槌、学名: Achyranthes bidentata var. fauriei)は、ヒユ科イノコヅチ属の多年生草本。日当たりのよい道端や原野に生える雑草である。
和名は、イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)よりも日当たりのよい場所に生えることから。
別名:オニイノコヅチ

【特徴】

根は地中深くに伸び、引き抜きにくい。
茎は節で枝分かれする。
葉は対生。
花期は8-9月で、緑色の小花を咲かせる。果実は人の衣服や獣の体に付着し運ばれる。

【分布・生育地】

中国および日本に分布する。日本では、北海道の一部、本州、四国、九州に生える。

【利用】

本種または A. bidentata(本種の基本種)の根を乾燥させるとゴシツ(牛膝)という生薬になり、月経不順、利尿、腹痛、関節痛、強壮などに利用される。牛膝は牛膝散、折衝飲などの漢方方剤に使われる。


◆画像◆(愛媛県広見町、2001年10月8日)



<転載、以上>

【ヒカゲイノコヅチとの見分け方】

葉は対生し、厚く、倒卵形〜惰円形で、縁が波打ち捻じれることが多い。葉の両面に毛が多く、葉裏は白っぽく見える。花序がヒカゲイノコズチより短く、花がほぼ接して密につく。



【薬効について】

<イー・薬草ドットコムより、転載>

イノコズチは、ヒカゲノイノコズチともいいます。ヤナギイノコズチ、ヒナタイノコズチがあり、ヒナタイノコズチは日本から中国に自生するものでイノコズチより根の肥大がよく、薬用として用いるのはヒナタイノコズチの方です。
イノコズチに比較して葉質が厚くて、茎葉に毛が多く、とくに葉の表側には粗毛があります。果実は全て下垂し、自生地も陽地が多いようです。

採集と調整

ヒナタイノコズチを、秋から冬、地上部が枯れたころに根を掘り採り、水洗いして天日で乾燥させます。これを生薬で牛膝(ごしつ)といいます。

薬効・用い方

利尿、浄血、月経不順、浮腫、リューマチ、脚気などには、牛膝1日量5〜10グラムに、0.4リットルの水を加えて、煎じながら約半量に煮詰めたものをこして、1日3回に分けて服用します。
子宮収縮などの作用があり、妊婦は堕胎の恐れがあるので使用は避けます。
また、胃アトニー、胃下垂などの病気の場合も使用は避けます。
関節痛、腰痛、神経痛には、さらに呉茱ユ(ごしゅゆ)約5グラムを加えて、煎じたものはいっそう効果があります。

外陰部の炎症に乾燥した、全草100グラムに約1.5リットルの水を入れて煎じ、約3分の2になるまで、煮詰めたもので、1日数回炎症がなくなるまで洗います。

虫刺されなどには、生の葉をよく洗いもんで、その汁を直接患部に塗布します。

その他

イノコズチの根にはイノコステロン、エクジステロン、ルブロステロンなどの昆虫変態ホルモンが、含まれていることが知られていますが、薬効との関係は明らかではありません。
その他では、アミノ酸、コハク酸、シュウ酸などのカリウム塩、サポニン、粘液質などを含有

イノコズチの名前の由来は、中国では、茎の節のふくらみが、牛の膝頭(ひざがしら)に似ているとして牛膝(ごしつ)という漢名があります。
日本では、本草和名(ほんぞうわみょう・918)には、「牛膝、和名為乃久都知(いのくづち)、一名都奈岐久佐(つなぎぐさ)」という記述があります。
これは、猪の子槌(いのこづち)の意味で、イノシシの子の膝頭に似ているということからつきました。
また、別名では衣服に果実が付くのでトビツキグサという地方もあります。

若葉、若い穂はてんぷら、バター炒め、ごまあえ、からしあえなどにして食べます。

<転載、以上>
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