トップ  >  学習応用課程の設計 その1:コース区分設計
応用課程は、様々な応用コース別に設計しようと考えています。

1)国や風土・地域別文化コース
2)花の品種別コース
3)花文化別コース

を段階的に設計していく予定です。
こうしたコースを設けたのは、現実に受講する側の興味の深いテーマから、園芸文化への理解を進める方が、理解しやすいだろうと考えたからです。

このセミナーの本来の目的は、

1)の風土別の園芸文化を知ることです。
具体的には、潜在植生から、他の文化との間で現在の植生と園芸環境へ変遷してきたのかを知る
ことです。
言い換えれば、風土の歴史変遷とその中での園芸、植生環境を学ぶことで「風土力」を発見すること
です。

◆この1)は、具体的には、主に学校教育における「生活科・社会科での郷土教育」に活用するための手法案として設計されています。


<コースの詳細区分>

1)国や風土・地域別文化コース
は、以下の地域・風土別に区分して設計します。

●日本(江戸・東京/京都/沖縄/北海道/その他の品種産地)
◆2013年6月開始した関東エリアでの園芸文化学セミナーは、「学校教育と地域コミュニティスクール」モデルサンプルとして、進める予定です。

海外の植生や花文化研究は、主に文化交流を目的に展開していく予定です。外務省や経済産業省の海外要人との交流イベントなどでのモチーフやイベント、セミナーとして展開することを考えています。

<展開エリア>
●アルプス以北の西ヨーロッパ(イギリス/フランス/ドイツ/その他)
●地中海沿岸(イタリア/トルコ/スペイン/その他)
●中国
●韓国
●その他のアジア地域(インドネシア/インド/その他)
●アメリカ大陸(USA/カナダ/その他)
●ハワイ諸島

2)花の品種別コース
は、メーカー、産地の要望やその季節に対応した講義ニーズに答えて設計していきます。
◆主に協賛していただく園芸(JAなど)、植木業者、種苗メーカーや花屋のニーズに応えていく予定です。当然、園芸文化としての栽培種が入口で野生種など植物を系統だてて、その文化とともに学びます。

第一弾は、「桔梗」でしたが、第二弾以降の予定としては、

栽培種として広く認知されている品種
●カンパニュラアチアエ科(Campanulaceae)ホタルブクロ(Campanula)属
●リンドウ科(Gentian)ユーストマ属(Eustoma)<トルコキキョウ>
●菊:キク科(Asteraceae)キク属(Chrysanthemum、クリサンセマム<ギリシャ語で「金の花」>)
●蓮:ハス科(Nelumbonaceae)ハス属(Nelumbo)ハス(N. nucifera)種
●朝顔:ヒルガオ科(Convolvulaceae)ヒルガオ亜科(Convolvuloideae)連(Ipomoeeae)サツマイモ属(Ipomoea)アサガオ(I. nil)
●紅葉・楓:カエデ科(Aceraceae)カエデ属(Acer)

実際に季節ごとに自分の周囲で目にする植物群
●その他、雑多な雑草や樹木
●帰化植物
●食文化と関わる野菜、植物
◆上記、郷土教育と連携して進めていく地域文化コースのモデル実施に合わせて、関連する「花研究」や「花原生地研究」も実施する予定

などを計画しています。

3)花文化別コース
は、

●生花
●お茶>茶花の歴史と現在の茶道と関わる茶花など
●鉢物園芸>江戸園芸植物としての「万年青」や「盆栽」などの品種別展開へ
●庭づくり・ガーデニング>実際の日本の庭(オープンガーデンや公園植栽、花壇研究)から、海外の園芸文化学習と連携して実施
●絵画(ボタニカルアート、日本画他)、版画>園芸文化研究では、「花暮らし、花飾り、花遊び」の項目>花の絵を描く、描くための環境づくりへと展開

●和歌・歌謡>上記品種別花研究と連動させて展開予定
●宗教と供花
●装飾工芸と意匠(焼き物と美術工芸)
●着物と柄・染色>草木染などの研究と連動させて(提携先:Plants Labo Networkで掲載予定)
●インテリア・装飾
を予定しています。

◆実際の各文化関連専門家とその文化習得層に対するセミナーとして、要望に応じて、展開する予定です。園芸文化協会の他文化層との横の関係構築に貢献できればと考えています。


◆実際のテストセミナーでの展開の方向性◆
まずは、「花研究」からと次には「ジャンル別研究」からの応用展開例を試験的に設計してみます。当然、セミナー対象はもちろん、開催する場所や時期に合わせて、「風土、エリア別研究」や「時期ごとの展開」を組み合わせて設計していくことになります。


<この項、了>
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