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<Wikipediaより、転載>

フトモモ科 (Myrtaceae) は双子葉植物に属する科で、すべて木本、3000種以上からなり、130–150属に分けられる。古くはテンニンカ科とも呼んだ。大部分が世界の熱帯・亜熱帯に分布し、特に東南アジアからオーストラリアにかけてと南米に多い。日本ではアデクが亜熱帯地域(南西諸島や小笠原諸島)に自生し、小笠原諸島には固有のムニンフトモモとヒメフトモモがある。
利用価値のあるものとしては、ユーカリのほか、熱帯果樹のグアバ、レンブ、フトモモ、フェイジョア、ジャボチカバ、ピタンガなど、香辛料のチョウジ(クローブ)、オールスパイスなどのほか、鑑賞用に栽培されるギンバイカ(ミルテ)、ギョリュウバイ、テンニンカやブラシノキを含む。
精油を含み香りのよいものが多い。花は両性で放射相称。花弁は5または4枚、大きく美しいものもあるが、退化してなくなったものもある。長い雄蕊が多数あって、花弁よりむしろ目立つことが多い。葉は常緑で多くは全縁(縁に鋸歯がない)。子房下位で、果実はさく果または液果。
これまで果実の特徴にもとづいて2つの亜科、Leptospermoideae と Myrtoideae に分類されてきた。さく果をつける Leptospermoideae はユーカリ、ブラシノキ、ギョリュウバイなどを含み、特にオーストラリア付近に多く分布する。液果をつける Myrtoideae はギンバイカ(地中海沿岸原産)や、果樹・香辛料として利用される種類を含み、東南アジアと南米に多く分布する。ただし現在この分類は系統学的に再編されつつある。

【おもな属】

属名の後に種名を例示する。

Leptospermoideae亜科
ブラシノキ属 Callistemon - ブラシノキ
ユーカリノキ属 Eucalyptus - ユーカリ
ネズモドキ属 Leptospermum - ギョリュウバイ
コバノブラシノキ属(メラルーカ属) Melaleuca - ティーツリー

Myrtoideae亜科
エウゲニア属 - Eugenia - ピタンガ
フェイジョア属 Feijoa - フェイジョア
オオフトモモ属 Metrosideros - オヒアレフア、ムニンフトモモ
キブドウ属 Myrciaria - ジャボチカバ、カムカム
ギンバイカ属 Myrtus - ギンバイカ
ピメンタ属 Pimenta - オールスパイス
バンジロウ属 Psidium - グアバ
テンニンカ属 Rhodomyrtus - テンニンカ
フトモモ属 Syzygium - フトモモ、チョウジ、アデク、ヒメフトモモ、レンブ

<転載、以上>
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