ホメロスの英雄詩「オデッセイア」の中に叙述されたアルシニュウス王の宮殿の庭園の描写からは、大庭園には、一年中花や実を付けたナシ、ザクロ、リンゴ、イチヂク、オリーヴ、ブドウなどがあったことが解ります。

古代ギリシャでは、まだ、花をめでるというよりは、果樹園や有益な植物を集めた庭といった様相だったようです。
その後、紀元前5世紀に起こったペルシャ戦役後のギリシャ文明の最盛期には、幾分、花卉類も庭園に登場するのですが、あくまでバラ、スミレ、オランダゼリ、ケシ、ユリ、クロッカス、ヒヤシンスなど数種の「芳香植物」が植えられただけだったようです。
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