<Wikipediaより、転載>

ミシマサイコ三島柴胡、Bupleurum scorzonerifolium)はセリ科の多年草。

<特徴>
本州から四国・九州の日当たりの良い山野に自生する。高さ30 - 50cm。花期は8 - 10月で、小さな黄色の花を多数咲かせる。

ミシマサイコ またはその変種は薬用植物であり、根が柴胡(さいこ、「紫胡」はよくある誤字)という生薬として用いられ、日本薬局方に収録されている。解熱、鎮痛作用があり、大柴胡湯(だいさいことう)、小柴胡湯(しょうさいことう)、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)などの多くの漢方方剤に配合される。

近年では乱獲により絶滅危惧種となっている。

和名は、静岡県の三島市付近の柴胡が生薬の産地として優れていたことに由来する(現在の産地は、宮崎県、鹿児島県、中国、韓国など)。

<柴胡剤>
柴胡加竜骨牡蛎湯
柴胡桂枝乾姜湯
四逆散
加味逍遙散
抑肝散
補中益気湯
十味敗毒湯

<転載、以上>

また、薬草としての価値が高く、「e薬草ドットコム」でもミシマサイコの情報(以下に転載)が掲載されています。

<e-薬草ドットコムより、転載>


ミシマサイコ(セリ科ミシマサイコ属:多年草:草丈 〜100センチ:花期 〜9月)

◆薬効
かぜ 胆石、胆のう疾患 頭痛(ずつう)

◆分布生育場所
科名:セリ科/属名:ミシマサイコ属
和名:三島柴胡/生薬名:柴胡(さいこ)/学名:Bupleurum falcatum
本州、四国、九州の日当たりの良い山野に自生する多年草
(激減して野生の採取は困難になりました。)


◆見分け方・特徴
根は太く黄褐色の色をしています。
茎は、直立して細長く堅く、1メートルにもなります。
葉は、根生葉(こんせいよう)と茎生葉(けいせいよう)があり、根生葉(こんせいよう)には長い葉柄(ようへい)があり、両方とも、細長く互生(ごせい)し、湾曲に曲がっていて数本の葉脈(ようみゃく)があります。
花は、9〜10月ころに茎頂(けいちょう)に、小さな黄色の花弁が内側に曲がった5弁花の、多数の複散形花序(ふくさんけいかじょ)をつけます。
果実は、長さ2.5センチくらいの楕円形で、褐色に熟します。

◆採集と調整
栽培品では、2年以上栽培したものの、根茎を掘り取り、日干しにして乾燥させます。
これを生薬(しょうやく)で、柴胡(さいこ)といいます。

根を肥大させて収穫を目的にする場合には、6月ころ花茎(かけい)が伸びるので、花が咲かないようにすると、根が肥大します。

◆薬効・用い方
柴胡(さいこ)には、サイコサポニン、フィトステロールなどの成分を含有します。解熱、鎮痛、解毒として抗炎症、肝臓などの漢方治療に配合されます。
風邪と熱、頭痛、肝臓肥大、慢性胆のう炎、胆石などに、柴胡(さいこ)の粉末を1日量、3〜5グラム、3回に分けて服用します。
民間では、胃炎、風邪の初期などに1日量5〜8グラムを煎じて服用します。
漢方処方として、食欲不振、胃炎、かぜ、中耳炎などに小柴胡湯(しょうさいことう)や高血圧、肝臓肥大症、慢性胆のう炎、胆石症、心臓性ぜんそくなどに大柴胡湯(だいさいことう)などがあり、水0.5リットルで半量に煎じて、濾してから、煮詰めて、1日3回に分けて服用します。

◆その他
名前の由来には、江戸時代、東海道の三島の宿に投宿する旅人は、柴胡(さいこ)という薬を買うことがならわしになっていたそうです。三島の薬種問屋に持ち込まれる、柴胡(さいこ)は、非常に品質が良く、伊豆の草原地帯の山々を野焼きして掘り出したものといわれています。静岡県の三島地方で産出される、サイコが非常に品質が良く優秀なことから、漢名の音読みと産地名がついて、ミシマサイコと呼ばれるようになりました。
現在では、三島地方では、野生のものを見つけるのも難しいと言われています。

中国の「本草綱目(ほんぞうこうもく・1596)」には、サイコを、「若いときは食用にし、老ゆれば採って柴とす。それゆえ苗は芸蒿、山菜、茹草の名があり、根は柴胡(さいこ)と名づけられる」という記述があります。

<転載、以上>

◆画像◆

<花と葉>




<栽培している状態>



プリンタ用画面
友達に伝える
投票数:48 平均点:3.96
カテゴリートップ
ミシマサイコ(Bupleurum scorzonerifolium)