【荒川水系とは】

地形学的には、現在は東京湾に流れ込む川とはされていませんが、関東地方の西半分を流れた「利根川」で代表される川の水系といえます。一万年前までは、全体が海に入り込んでいた東京湾の奥のエリアで現在は、「隅田川」「荒川」「中川」「旧中川」「新中川」「江戸川」「旧江戸川」などの川がこの水系にあたります。

以下の図は、「図説 江戸・東京の川と水辺の事典」(鈴木理生編著、2003/5/15)からの転載です。現在の東京の下町低地に流れ込むこれらの荒川水系の概要(昭和28年、1953年時点)です。
もちろん、現在では、この図にある小運河や用水、排水路などは大部分が埋め立てられたりし、「親水公園」「親水緑道」などに変わっています。同時に高潮の被害を防ぐために防潮堤や水門も新たに設備されたりした海抜0メートル地帯が存在します。荒川放水路などの河口部も大規模に埋め立てられ、居住区域や公園なども造られており、大分様相が異なりますが、小運河などの位置も知って頂くためにあえて、この図をご覧にいれようと思います。

<「図説 江戸・東京の川と水辺の事典」(鈴木理生編著、2003/5/15)より、転載>



<転載、以上>

これらの河川は、江戸時代から、大正、昭和と大規模な河川工事によりその名前も流れも大きく変化してきました。次の章では、この変遷をこの図の昭和28年を真ん中にそれ以前の江戸時代からとその後の昭和40年とを見ることで説明していこうと思います。

<この項、了>
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