舞妓の芸といえが、「京舞(上方舞)」です。
現在、舞妓の舞といえば、芸妓になる前のまだ見習いの芸としての「舞い」ということになるのですが、本来の「舞妓」という意味は、舞をする芸妓という意味合いだったようです。
もちろん、今の舞妓が髪飾りとして使っている「花簪」ですから、そこまで遡る必要はありません。
先ずは、現在の舞妓の京舞を調べてみることにします。
いちがいに舞妓といっても京都には、五花街があり、その全てに共通する舞妓という存在を云々するのは難しいので、この章では、祇園花見町でお茶屋「山本」を経営していた山本雅子さんの聞き書きによる本「お茶屋遊びを知っといやすか」(廣済堂出版)からの花街での京舞についての部分を参照してみましょう。
ちなみに花見町は、京都五花街では、祇園甲部にあり、その京舞の流派は、井上流です。
同書、はるの章「花街のざわめき」からの転載
<転載部分>
お客さんにお見せする舞いは、幾多の中からおのずといくつかにしぼられ、この舞いができればお座敷に出ても恥ずかしくないというものがあります。
舞妓さんは「萬歳」「夏は螢」「東山名所(あけぼの)」「春雨」「祇園小唄」「六段くづし」ができれば合格です。
芸妓さんは、これに加えて、「京の四季」「宇治」「梅にも香」「越後獅子」「わしが在所」が舞えれば、お座敷として成り立ちます。名取クラスになると「松のみどり」「猩々」「芦刈」などが加わります。
<転載、以上>
舞妓さんの舞いの必須演目として、
「萬歳」「夏は螢」「東山名所(あけぼの)」「春雨」「祇園小唄」「六段くづし」
の6種が上げられています。この芸と連動していることが考えられます。もちろん、同じ月の月代わりで舞妓さんの趣味から、この花が選ばれるということもあるでしょうが、本来の月代わりの花簪は、こうした舞いに関連していることが最も大きな要素である筈です。
次の章では、各舞いの唄(地唄としての歌詞)を具体的に見ていきましょう。季節とその季節に舞われる舞いを見ていきます。
現在、舞妓の舞といえば、芸妓になる前のまだ見習いの芸としての「舞い」ということになるのですが、本来の「舞妓」という意味は、舞をする芸妓という意味合いだったようです。
もちろん、今の舞妓が髪飾りとして使っている「花簪」ですから、そこまで遡る必要はありません。
先ずは、現在の舞妓の京舞を調べてみることにします。
いちがいに舞妓といっても京都には、五花街があり、その全てに共通する舞妓という存在を云々するのは難しいので、この章では、祇園花見町でお茶屋「山本」を経営していた山本雅子さんの聞き書きによる本「お茶屋遊びを知っといやすか」(廣済堂出版)からの花街での京舞についての部分を参照してみましょう。
ちなみに花見町は、京都五花街では、祇園甲部にあり、その京舞の流派は、井上流です。
同書、はるの章「花街のざわめき」からの転載
<転載部分>
お客さんにお見せする舞いは、幾多の中からおのずといくつかにしぼられ、この舞いができればお座敷に出ても恥ずかしくないというものがあります。
舞妓さんは「萬歳」「夏は螢」「東山名所(あけぼの)」「春雨」「祇園小唄」「六段くづし」ができれば合格です。
芸妓さんは、これに加えて、「京の四季」「宇治」「梅にも香」「越後獅子」「わしが在所」が舞えれば、お座敷として成り立ちます。名取クラスになると「松のみどり」「猩々」「芦刈」などが加わります。
<転載、以上>
舞妓さんの舞いの必須演目として、
「萬歳」「夏は螢」「東山名所(あけぼの)」「春雨」「祇園小唄」「六段くづし」
の6種が上げられています。この芸と連動していることが考えられます。もちろん、同じ月の月代わりで舞妓さんの趣味から、この花が選ばれるということもあるでしょうが、本来の月代わりの花簪は、こうした舞いに関連していることが最も大きな要素である筈です。
次の章では、各舞いの唄(地唄としての歌詞)を具体的に見ていきましょう。季節とその季節に舞われる舞いを見ていきます。
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