【現状の「もてなし」機能の確認と調査】

1)日本庭園の景観活用と来客応接機能の調査(2015年4月〜5月)

4月上旬:撮影した写真と報告を以下に掲載予定
5月中:芸術系の教諭と相談し、日本庭園機能を向上させるための改修計画立案する(来客者の応接と20周年記念館からの景観改善)
6月中:新規改装の提案(授業活用を目的とする「庭・もてなし空間づくり」プロジェクト案作成)

<現状調査報告>
(2015年4月7日〜5月12日に実施)

●入口からの景観と課題整理

<庭園入口からの景観>

日本庭園入口に垣根などの庭園を見せる位置など、本来の日本庭園の見せるための導線が作られておらず、直接、左側から枯山水の庭園を見ることになっています。
設計当初は、垣根などの提案があったようですが、実際には、作られておらず、入口横に喫煙所があるなど、庭園の活用にも疑問点が多く見られます。


<当初の垣根の計画案について>

第二次案では、「金閣寺垣」と「四ツ目垣」があったようです。この計画が実現していなかったことが、この日本庭園の魅力を半減させるとともにその利用目的を低下させているようです。実際に建物内の応接や、会議室からの庭園景観も検討していく、必要がありそうです。


●20周年記念会館の応接機能と建物からの庭園景観とその課題

<応接室からの庭園の景観>(撮影:5月)

小さな応接セットからの庭園の景観は、前のウッドデッキを手前に枯山水の向こう側の州浜から先の庭が望めるようです。この円形のウッドデッキも設計当初には存在せず、施工段階で付け足されたもののようです。さらに学内の夏の電力節減のためのグリーンカーテンのようですが、庭から、直接ネットが設置され、この景観を遮る形になっており、実際には、季節に応じた目隠しとされています。もちろん、現状では、1階の景観は、枯れ枝とネットのみで、夏も二階だけが、グリーンカーテンとなっているようです。できれば、二階からの景観設計も確認しておきたいものです。

<応接左の椅子と右の椅子に座った場合の庭園景観>


やはり、ウッドデッキが庭園景観を遮る形で、部分的に望める程度になっています。枯山水の向こう側の繁みが望める程度の景色です。

<この項、続く>
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