<同シリーズ、2:「身近な環境を調べる」より、転載>

刊行のことば(東京学芸大学地理学会会長 竹内淳彦 2002年6月)

2002年から実施に入った新学習指導要領では、生涯を通じて学習し、生きる力を育成することを目標に、子どもたちが自ら学び、考える教育への転換を図っている。それは、社会科においては、子どもたちが自ら課題を見つけ、自らの力でそれらを解決していく主体的な学習の推進であり、そこで大切なことは社会現象に対する見方・考え方、学び方の学習であろう。新学習指導要領においては、子どもたちの基本的な学力として「地理的な見方・考え方」と「地理的学び方」の習得が強く求められており、その具体的な活動として位置づけられているのが「地域調査」である。地域調査は社会科の歴史や公民などの分野においても重視されており、また新設の「総合的な学習」におてもまず想定されるのが身近な地域の観察・調査であろう。

<転載、以上>

「主体的な学習の習得」を「地域調査」という手法で提案しているのは、正に本サイトの植物・園芸学習と考え方では、通底しています。
そして、転載した部分に続くの文で、
実際にはこうした地域調査の基礎と指導を習得してきた社会科教師が少ないという現実とこうした不備な教育環境を補完し、推進するためにこのシリーズを刊行したことを述べられています。
また、序章「身近な地域環境を調べることの意義」でも浅田学氏が本書の学校教育現場での活用についての意義も再度、述べています。

地理学という分野からの研究ですが、郷土学習という視点で、しかも「植物・園芸文化学」には非常に便利な研究資料です。この一部を本サイトでのセミナーにも活用していくつもりです。
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