【5月20日(水曜)14:00〜17:00】

参加者:阿波、山本、相羽、講師:前田、高坂

●5月第2回目、新年度の倶楽部更新登録の報告と季節の花セミナー●

1)「新年度園芸華道部更新登録の報告」(前田)

●阿波部長、相羽副部長での登録についての報告が前田先生よりあり。毎年度、更新を忘れないようにする注意などの話。
6月の部会で、今後の倶楽部活動スケジュールや目標などの話し合いをすることを決める。

2)「生け花体験会について」(山本部員)

蜂谷講師が体調不良で今回出席できないために山本部員に「生け花体験会」を託されたが、予定の紫陽花(アジサイ)がまだ、良く花をつけていないようなので次回に延期したいとの話がある。

3)「学内の季節の花研究と季節の花をテーマにした生菓子研究セミナー」(講師:高坂)

●学内各所に開花している4〜5月の花としての「躑躅(つつじ)」についての季節の花としての楽しみ方

*お茶席の菓子にみる「季節の花」をテーマとした菓子の解説
例:
岩根躑躅(いわねつつじ)
5月の茶席の菓子としての「岩根躑躅」>きんとんの山にツツジの赤い花をあしらったイメージの生菓子(京都:松屋常盤、小金井の市内では、「青木屋」にある生菓子を紹介)>実際に賞味してみる。

*【きんとんとは】
ここでいう、「きんとん」は、栗きんとんではなく、京菓子の「きんとん」は季節の生菓子(茶菓子)として、求肥(ぎゅうひ)を練り切り餡で半包みにして、餡そぼろを付けた菓子のことです。



◆実際の岩躑躅は、江戸時代などの作られた今もある園芸種ではなく、岩場などに咲く、自然の野生つつじのことです。


●和泉式部の後拾遺集の岩つつじの歌●

つつじをよめる

岩つつじ折りもてぞ見るせこが着し紅ぞめの色に似たれば
(後拾遺150)

【意味】
岩躑躅の花を手折り持ってつぶさに見るよ。いとしい人がかつて着ていた紅染(くれないぞめ)の衣の色に似ているので。

【説明】
「岩つつじ」は岩間に生えている野生の躑躅のことです。
襲の色目にも「いはつつじ」と呼ばれるものがあります。表は紅、裏は紫という色目です。
松井本『和泉式部集』では結句「きぬににたれば」となっています。


深見草(ふかみぐさ)>牡丹の花をかたちどった生菓子
5月の茶席の菓子としての牡丹の花を形土った牡丹の別称の「深見草」という京都の生菓子を紹介>小金井市内の青木屋では、「牡丹の花」という名前で生菓子があることを紹介>実際に賞味してみる。

●実際に若草研究室の前庭にあった「牡丹園」と今も残っている幾つかの牡丹の品種の存在の説明。できれば、園芸華道部でもこうしたものを守って、管理して、咲かせていく努力をしたいという話<現在は、花を楽しめる状況になっていない>

◆青木屋の公式サイトは、こちらから。

◆青木屋・上生菓子の「岩根つつじ」と「牡丹」<今回試食した生菓子>


<一度、食べてみたい小石川、茗荷谷の「一幸庵」の岩根つつじ>


その他の5月の茶席の菓子も幾つかを紹介。実際に茶席で季節の花とともに賞味する菓子の魅力を考える。


*現在、5月の生け花のためにこの時期に学内に咲いている花を紹介。
●万葉池の「やまぼうし」>万葉集では、柘(つみ)と称される樹木の花で、柘の枝の伝説と万葉集の柘枝の歌を紹介。ミズキ科ミズキ属の樹木で、良く知られる花水木などとの近縁種であることを紹介。

*説明に使用した本サイトの樹木研究にあるヤマボウシのカテゴリーは、こちら。

*京菓子についての情報は、京都の和菓子の老舗「俵屋吉富」の公式サイトにある「京菓子資料館」が詳しい。俵屋吉富の公式サイトは、こちらから。


<この項、続く>
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