名寄控で「龍(竜)」という名前の品種は、以下の8品種。
●雲龍:うんりゅう
●墨繪の龍:すみえのりゅう
●龍田姫:たつたひめ
●龍虎の勇:りゅうこのいさみ
●飛龍:ひりゅう
●龍門:りゅうもん
●登龍:とうりゅう
●龍宮海:りゅうぐうかい
これらと現在の栽培品種を比較してみます。
この中には、現在、さくらそう会で認定種とされている品種は存在していません。
「色分け花図鑑 桜草」
で見ることのできる「龍・竜」が品種名に付く品種は、以下の4品種です。
■臥竜梅:がりょうばい
■紫雲竜:しうんりゅう
■絞竜田:しぼりたつた
■竜田の夕:たつたのゆうべ
「臥竜梅」は、白花。「紫雲龍」は、薄紫、「絞竜田」、「竜田の夕」は、紅絞りの品種です。「紫雲龍」は、かろうじて、名寄控の「雲龍」の紫花種と理解できる程度ですが、はっきりしません。
次にもうひとつの桜草図鑑の
「日本サクラソウ」(鈴鹿冬三)を見ると、
写真で姿を確認できるのは、(資料原文)
□墨絵竜:すみえりゅう
表紫紅色底曙白裏藤紫広弁抱え咲き大輪。安政年間の「墨絵竜」は、本藤色かがり咲き中輪となっていますが、現存種はこれと異なります。
これは、名寄控の「墨繪の龍」とは異なる品種としています。その意味では、同じ名前の共通項は、この花の色や姿などの情報からは、伺い知ることはできないようです。
□竜宮海:りゅうぐうかい
白つかみ咲きの大輪
これも名寄控の「龍宮海」と同様と考えられます。
□昇竜:しょうりゅう
雪白細弁平咲中輪
この品種は、名寄控の「登龍」や「飛龍」との関係が考えられますが、不明です。
の3種で、紫と白の品種です。
写真がなく、情報として掲載されている品種は、
□臥竜梅:がりょうばい
白色の梅花咲き小輪
□竜田姫:たつたひめ
移り白、地紅絞りのかがり平咲中輪
この品種は、名寄控の「龍田姫」でしょう。
□竜虎の勢:りゅうこのいきおい
薄染出し
この品種は、名寄控の「龍虎の勇」とどちらかが、記載名を間違っていると考えられます。
の3品種です。白の小輪と紅絞り、薄染出し(?)となっていて、特徴的な共通点は、見て取ることはできません。
次章では、それぞれの品種名をより詳しく解題して、竜・龍の表現がどのような理由で品種名に付けられたのかを見ていきます。
●雲龍:うんりゅう
●墨繪の龍:すみえのりゅう
●龍田姫:たつたひめ
●龍虎の勇:りゅうこのいさみ
●飛龍:ひりゅう
●龍門:りゅうもん
●登龍:とうりゅう
●龍宮海:りゅうぐうかい
これらと現在の栽培品種を比較してみます。
この中には、現在、さくらそう会で認定種とされている品種は存在していません。
「色分け花図鑑 桜草」
で見ることのできる「龍・竜」が品種名に付く品種は、以下の4品種です。
■臥竜梅:がりょうばい
■紫雲竜:しうんりゅう
■絞竜田:しぼりたつた
■竜田の夕:たつたのゆうべ
「臥竜梅」は、白花。「紫雲龍」は、薄紫、「絞竜田」、「竜田の夕」は、紅絞りの品種です。「紫雲龍」は、かろうじて、名寄控の「雲龍」の紫花種と理解できる程度ですが、はっきりしません。
次にもうひとつの桜草図鑑の
「日本サクラソウ」(鈴鹿冬三)を見ると、
写真で姿を確認できるのは、(資料原文)
□墨絵竜:すみえりゅう
表紫紅色底曙白裏藤紫広弁抱え咲き大輪。安政年間の「墨絵竜」は、本藤色かがり咲き中輪となっていますが、現存種はこれと異なります。
これは、名寄控の「墨繪の龍」とは異なる品種としています。その意味では、同じ名前の共通項は、この花の色や姿などの情報からは、伺い知ることはできないようです。
□竜宮海:りゅうぐうかい
白つかみ咲きの大輪
これも名寄控の「龍宮海」と同様と考えられます。
□昇竜:しょうりゅう
雪白細弁平咲中輪
この品種は、名寄控の「登龍」や「飛龍」との関係が考えられますが、不明です。
の3種で、紫と白の品種です。
写真がなく、情報として掲載されている品種は、
□臥竜梅:がりょうばい
白色の梅花咲き小輪
□竜田姫:たつたひめ
移り白、地紅絞りのかがり平咲中輪
この品種は、名寄控の「龍田姫」でしょう。
□竜虎の勢:りゅうこのいきおい
薄染出し
この品種は、名寄控の「龍虎の勇」とどちらかが、記載名を間違っていると考えられます。
の3品種です。白の小輪と紅絞り、薄染出し(?)となっていて、特徴的な共通点は、見て取ることはできません。
次章では、それぞれの品種名をより詳しく解題して、竜・龍の表現がどのような理由で品種名に付けられたのかを見ていきます。
投票数:121
平均点:4.13
「獅子」という表現 |
桜草名寄控・江戸末期 |
「龍(竜)」という表現 その2:竜田(龍田、立田)の意味するもの |